登山者情報412号

【1999年06月05〜06日/日暮沢〜寒江山/小林元一調査】

タイトル:朝 日 連 峰 〜 寒江山にヒナウスユキソウを訪ねて 〜カモシカが 2 頭、急峻な木の根と岩の登山道をマッシグラにこっちに向かって駆け降りてくる!!! 危ない、体当りされる!!
メンバー 5人(男1・女4)
コース概略:一日目 新潟市小針南台発3.10-- R113 小国経由、道の駅「飯豊」120.4k 5.15-- 今泉 ・ R287-- 長井 - 大江町 - 柳川- 大井沢トンネル - 根子 - (この分 岐点が少々分かりにくい) -- 途中でウグイスと一緒に朝食 -- 日暮沢小屋 204.1k 標高 620m 7.35 渓流の音とやかましいほどの蝉の大合唱。
登山出発 8.00-- 登山道に入るとすぐ急登となる。ひと登りしてヤレヤレと、ふと頭上を見上げると、ナ、ナ、ナント 満天の星が降り注ぐ様に、サラサドウダンの花! 気が付けばウラジロヨウラク・ウワミズザクラの花もそこかしこに。
再び元気を出して歩きはじめた先頭が 「あ〜っ」 と声をあげて立ちすくむ。驚きが感動に、そして、恐怖へと瞬時に変わる。カモシカが 2 頭、急峻な木の根と岩の登山道をマッシグラにこっちに向かって駆け降りてくる!! 危ない、 体当りされる!! と身構えようとした時、目の前でドドドド〜ッと地響きを立てたまま、道を外れて脇の薮の中へと走り込んで行った。「お〜〜っ」と、言葉もなく振り向くと、一同も呆然と「スッゴ〜イ」。
やがて、雪解け水が、登山道に音を立てて流れる様になり、雪渓が現われる。1,040m 9.35-- ゴロビツの水場1,120m 9.50〜10.10・水場は厚い雪渓の下、しかし、滝の落ち口が開いていて、水は取れる。清太岩山手前の「ミヤマカタバミ」のナントきれいなこと!見上げれば 崖上に 黄色い花! 上がって見ると 一面 リュウキンカの世界。ひとしきり本格的な雪渓を登る。清太岩(セイタイワ)山 1,465m-- 熊糞(ユウフン)山 1,560m。
昼食12.20〜13.00-- 竜門小屋 1,620m 13.45〜14.25 きっと大丈夫と思っていた水は、まだ駄目。小屋周辺で早くもヒナウスユキソウ発見!-- 南寒江山15.20-- この緩やかな下りから登りにかけてが、ヒナウスユキソウ大群生地!! ハクサンイチゲ は いつ見ても美しく、そして、たくましい。コメバツガザクラだっ!! それはそれは小さくて、しかし、きりりとしていて、スバラシイ! あ〜っ、ヒメイチゲ!--寒江山 15.35、なぜかこの山頂周辺だけに咲く白い花。4 枚の花びらというより、2 枚の花びらが 2こくっついたような、そして、葉の着き方は----と、地面に這いつくばって観察。(後日、ミヤマタネツケバナ別名ミネガラシと鑑定)-- 北寒江山16.15 遥か彼方に月山が秀麗な姿を見せる。-- 三方境 16.45、もう近いと分かっていても、ここまで来ないと狐穴小屋は見えない-- この下りでチングルマ初見参--
狐穴小屋 着17.00 小屋周辺はポッカリ土が出ているが、回りは厚い雪渓がぐるりと取り囲む。水は小屋前までは引いてないが、近くに雪解け水の流れがある。小屋の協力金@¥1,500。
二日目 起床3.40、4.10 三方境へ行き日の出を撮影、朝食の後、5.20出発-- 北寒江山でザックと居残り希望の1名を残し、相模山
方向へ散歩5.30〜7.30。大雪渓、広大な湿 原のお花畑。遥か稜線上に以東の小屋がクッキリと浮かんで見える。-- 寒江山8.00--
竜門岳 1,688m 9.25-- 熊糞山 10.00 -- 清太岩(セイタイワ)山 1,465m10.20 〜11.00 朝日連峰に名残を惜しんでお別れパーティー。-- ゴロビツの水場-- ここからは 特に「下り、ダァ〜イスキ」の「O」が快調に好きなだけ飛ばす。
ところが、事件が起きた! また「かもしか」が現われた!イヤ、「かもしか」から見れば、また、人間が現われた! ということか。若い、おすの「かもしか」で、ジッと二人は見つめ合ったのだという。この先、彼女は決してTOPを歩こうとはしなかった。日暮沢小屋帰着12.55、13.15発 -- 柳川温泉14.00〜14.40 
その後、すぐ下のそば屋へ移動「板そば」に舌鼓、15.10発-- 道の駅「白い森」115k 17.10、ソフトクリーム @¥200がおいし〜い!  新潟市小針南台着205k 21.50

小林元一 <motoichi@ka2.so-net.ne.jp>