登山者情報460号

【2000年06月10〜11日/石転ビ沢〜石転ビ沢/小林元一 調査】

12.6.10(土)
飯豊山荘の少し先の駐車場着6.50(小針から105k)朝食の後、登山カード記入(小屋にノートがなく、置いてあった紙片に記入)出発7.15--ツボスミレ・タチツボスミレ・オオバキスミレ・スミレサイシン・トチ・タニウツギ・ウワミズザクラ。  
温身平--えん堤の階段を上がるとみずみずしいぶな林--やがて地竹原に出る。この辺りはお花畑。サンカヨウがひときわ美しい。キクザキイチゲ・ニリンソウ・サワハコベ・ヤマエンゴサク・カタクリ・ショウジョウバカマ・イワカガミ・ガクウラジロヨウラク・ムシカリ・エンレイソウ・キジムシロ・ノウゴウイチゴ--胸まで雪につかった感じの「上つぶて石」の少し上流で、夏道から斜面を沢へ、木につかまりながら降りて雪渓に乗る。雪渓に立てられた黄色い旗がありがたい。8.45、610m--
石転び沢の出会い9.37、860m。休憩していると、突然、右岸の小さな沢の上部で雪崩発生。バリばりばりと音を立てて落ちる大きな雪の塊に、思わず避難しかけたが大事に至らずに済む--1,100付近で今度は落石が発生。少し手前から小さな石が転がるのを見ていたが、これは大きい。製材所の丸鋸の歯の様に回転しながら地響きを立てて雪渓中央部を走る。登山者が互いに大声を出して確認し、左右に避けて見守る真ん中を転がって行く。数年来登っているが、こんな大きい石が直ぐ間近を走るのを見るのは初めてとの声あり--
ホン石転び沢出会い11.00、1,230m。霧雨が次第に強くなる。雨具上着だけ着用したが、ズボンもしっとり濡れる--1人、足つりのためスローペース--北股沢の下の左岸寄り、低木が雪崩で根こそぎ流されてきた株のところで昼食11.35〜11.50--
雪の斜面がクレパス状に2か所割れていて、その下に草つきが顔を出している。中ノ島と思われる。13.00、1,650m--
一旦島からはなれ、右へ少し斜上してから、ターンして左寄りに急斜面を慎重に登る。右手に大きなクレパスがあり、顔を上げて前方を見ると、霧の中にシンキロウのように大きく梅花皮小屋が浮かび上がって見える。梅花皮小屋着13.40(泊)
小屋裏にホースで水が引いてある。有難い。この水は水洗トイレと切り替えで向こうが使う時はこっちが使えない。少し離れた所にあるいつもの水場はごみがつまったか何かで水が出ていない。稜線から新潟側斜面はお花畑。ハクサンイチゲ・ミヤマキンバイ・ミヤマ
ハタザオ・ヒメイチゲ・ハクサンコザクラ・ミネザクラ・ミツバオウレン。しかし、冷たい風と霧雨は次第に強まるばかり。
14.05、なにがともあれ「かんぱ〜い!」。管理人(小国山岳会の吉田さん)が集金に来る@¥1,500。これがまた、浅黒い肌とクリクリまなこの若いイイ男!確か朝日連峰山開きが今日の筈、こんなにいい男をこっちに回して頂いてスミマセンネ〜。
徳網ではまもなく神主さんのノリトですね。本日、梅花皮小屋の宿泊者はざっと40人位、さほど混んだという実感はないが、あえて屋根裏の3階に寝ることにして17時頃早々にシュラフにもぐり込む。階下の宴会は8時頃までだったろうか。珍しい「朝日連峰の唄」とかを唄う人がいて、同宿者に概ね好評。その後、あちこちでイビキ。
12.6.11(日)
起床4.20、小屋出発6.15--積雪が多いのと天候不良(視界不良・霧雨を含む冷たい風)のため、予定の梶川尾根下山を石転び沢下山に変更、石転び下山組としてはトップの出発、雨具上下着用。急斜面を慎重にコース取り--北股沢出会いの下で休憩7.15--
下りでは雪崩も落石も出会わなかったが危険な大きな石が雪渓上に沢山あった--
石転び沢手前で雨具・アイゼンを外す8.10、1,060m。下りは全員足並み順調--梶川の出会い8.40、740m--上つぶて石の上流で夏道に登りつく9.00、610m。黄色い旗が心強い--2本の沢が合流している辺りで、大きな雪渓が残り、足場が悪いのと夏道が一瞬分からなくなるので注意--やがて、小さな沢をまたいでお花畑。温身平奥の堰堤、9.50、530m--あとは車の入れる林道歩き(一般車両通行禁止)--飯豊山荘駐車場着10.40、420m。入浴@¥500。--梅花皮荘へ移動して昼食11.45〜12.25--黒埼駐車場着14.25--小針自宅着 14.35、106.1k。                              

以上 小林元一 <motoichi@ka2.so-net.ne.jp>