登山者情報532号

【2001年05月12日/大日杉〜飯豊山/井上邦彦邦彦調査】

今回は竹田氏と二人山行である。大日杉小屋手前の駐車場で、前夜から泊まっていた竹田氏と合流。05:15ズック靴で出発、橋を渡り左手に大日杉小屋を見て右折。大日杉沢沿いに夏道を辿るがすぐに雪の上となる。大日杉の巨大な伐根がコンクリートで固められていた。杉林の中、何処が道が分からない。適当に雪の上を進み、ザンゲ坂にかかる。堅い雪渓状の急斜面を登る。ズックとストックなので若干緊張する。最上部は雪が嫌らしく盛り上がり、夏道と鎖が露出していた。05:35ザンゲ坂を登りきると夏道になる。足元にはイワナシの花が盛りである。イワウチワ・タムシバ・ムラサキヤシオが咲いている。尾根上は夏道と雪道が交互に続く。最初、竹田氏は私のペースに合わせようとして無理をしたらしい。先頭を交替すると徐々にマイペースを取り戻してきた。05:57〜06:06(940m)プラスチックブーツに履き替える。06:10長之助清水を通過、まだ清水は露出していないが、若干掘れば使用できる程度である。清水の上からは御田杉を目掛けて右雪面を斜上する。06:17御田杉を通過する。標柱は頭だけが露出していた。尾根の上は殆どが雪道で部分的に僅かな夏道が露出している。10,50mでブナの新緑は終える。06:54〜07:03(1,230m)快適に高度を上げる。1箇所、左手から尾根を巻く。ダマシ地蔵を左から巻いて、07:30滝切合を通過。07:59〜08:14露出している地蔵岳三角点(3,275歩1,540m)で食事とする。快晴の下、展望を満喫する。地蔵岳を下り大きなピークを越える。殆どの雪庇が使えるし、右斜面も雪で覆われている。マルバマンサク・カタクリ・オオバキスミレが咲いている。09:28〜37、御坪で休憩。これからのルートを竹田氏に説明をしていると、何時の間にか追いついてきた東根市の保科氏から同行させて貰いたいと申し出があったので、了承した。これから本山小屋まで3人で登ることとした。09:42、小さなピークを越えた鞍部に御沢分レの標柱が頭だけを出していた。ここから御沢に下る。切合小屋から伸びている巨大な尾根を、僅かずつ高度を上げながらトラバースする。09:59(1,630m)草履塚からの沢に到着、そのまま尾根に取り付く。草履塚の肩で登山コースに合流(雪に埋まっているが)、そのまま最高点まで雪上を歩いて、10:53〜11:03(1,910m)草履塚山頂に到着する。山頂には雪がなく、ここから飯豊山までは全て夏道が露出している。北峰から下る途中御前坂を見ると、所々新雪が着いている。昨日の雨がこの辺では雪だったのだろう。御秘所も難なく過ぎ、12:06〜16(9,446歩)本山小屋に到着した。本山小屋は異常なく、雪があるが、難なく正面入口から入れた。トイレも使用できる。本殿にお参りして、空身で三角点まで遊びに出かけた。12:27〜38(10,493歩)山頂でODD・GZKと無線交信。ここに来るまでもGZKからは気象情報など送ってもらっている。改めて感謝。南側は視界が良好だが、北側は残念ながら一面雲の中である。12:48〜14:07(11,934歩)本山小屋に戻り、ラーメンを煮る。御西小屋まで行くかどうか悩んでいる保科氏を置いて、本山小屋を出発する。14:54〜15:00(15,139歩)草履塚山頂。ここから雪道を下る。視界のない時、右手の潅木だけに頼ると実川方向に行く所があるので注意して欲しい。下りきるを砂礫の夏道である。切合小屋手前で一時的に雪道になる。15:16〜21(16,395歩)切合小屋着。トイレは1穴使用可能である。小屋の正面玄関の扉が外され、中は雪で埋まっており、中からの鍵で開かない。南側の梯子から入って小屋に異常がないことを確認する。切合小屋から御沢コースに入る。最初の部分が雪庇状になっており、崩壊して落ちた様子もある。グリセードは始めてという竹田氏にやり方を教えて下る。雪質はかなりざけており、あまり滑らない。15:38御沢分レに上がり、15:45〜48御坪(18,158歩)到着。竹田氏も雪に慣れてきたようで、16:53〜17:04(22,573歩)地蔵岳到着。携帯電話で家族に帰宅が遅くなる旨を連絡する。山頂から下は、アイゼンと犬の足跡が続いていた。雪の上をどんどん下り、17:39御田杉通過、左斜面をグリセードで斜滑降し、正規のコースに出る。竹田氏は膝が笑い出したらしく、ナマゴム膝バンドを巻く。巻くとかなり違うとのことである。17:56ザンゲ坂上を通過する。ここからグリセードで下るが、雪面が硬く凹凸が激しい。後続の竹田氏は幾度となく滑落停止の練習(本番?)を繰り返し、18:12(27,093歩)無事に駐車場に到着した。

大日杉小屋はまだ雪囲いされていた 新緑の尾根を登る
夏道は残雪に覆われていた ダマシ地蔵を目指して急登に耐える
背景はダマシ地蔵 剣ケ峰を遠望する
地蔵岳山頂より種蒔山 地蔵岳山頂より飯豊山
地蔵岳よりダイグラ尾根上部 草履塚から飯豊山
御秘所を通過する 本山小屋正面入口
本山小屋新潟県側 本山小屋から飯豊山と駒形山
飯豊山々頂にて 飯豊山々頂にて
ダイグラ尾根上部の様子 御前坂最上部から草履塚と種蒔山
草履塚より大日岳 草履塚から切合小屋を目指す
切合小屋より草履塚と飯豊山 切合小屋正面入口
グリセードで降る 分岐より御沢の様子
地蔵岳を目指す 大日杉から五段山コースの様子