【2001年7月20〜21日/大日杉〜飯豊山/武田恒太郎調査】
地蔵清水は使用できたが、そろそろ危ない。目洗い清水は使用できた。御沢コースは雪渓の状態が悪く使用できない。種蒔山トラバースコースは2箇所雪渓が残っておりアイゼン・ピッケルなしでは危険な状態である。
【2001年7月20〜21日/石転ビ沢〜飯豊山〜梶川尾根/木内茂雄調査】
メンバ−:小国山岳会:JM7ODD,JM7MXL,JO7AQL、わらじの会(横須賀)6名
タイム:(今回はノンビリ山行なので大雑把)、(7/20)飯豊山荘6:25〜7:25ウマイ水7:30〜7:35彦衛門の平〜8:15梶川出合8:30〜9:05石転出合の大石〜13:20梅花皮小屋、(7/21)梅花皮小屋7:00〜8:45御手洗池9:30〜御西小屋〜11:25駒形山〜11:50本山12:00〜13:20御西小屋〜17:20梅花皮小屋(7/22)梅花皮小屋7:00〜北俣岳〜門内岳〜扇ノ地紙〜梶川尾根〜飯豊山荘14:00
(7/20)翌日、井上邦彦氏がほぼ同じコ−スを歩き情報が載っているので、私の感じたことを記す。
タイミング良く梅雨が明けた。飯豊山荘に着く頃には稜線が見えていた。温身平まで朝日が射し込むブナ林を歩く。全員快調でウマイ水まで1ピッチで行った。雪は無く、石転出合まで夏道を行く。出合からはタップリ雪が有り、大石のところで大休憩後アイゼンを付け歩く。単純な登りである。途中、仲間のJK7LFD夫妻一行4名と会う、彼等も今日は梅花皮小屋である。ホン石転沢辺りにいた頃、上部の方で大声が発せられた“落石”である。頭大の石がブ−ンと唸る様に凄い回転で落下してきた。幸い誰にも当たらず途中の雪に止まった。この沢の恐いのは、この様に突如として飛んでくる落石である。常に上を注意して歩かなければいけない。特に雪渓が霧で見通しの悪い時は、最大限耳を澄ましていくことである。
黒滝の上で少し夏道になるが、その先の急傾斜に20メ−タ−くらい残雪が有るのでアイゼンをつけたまま、そこを通過し“中の島”と言われる草付きの急傾斜の夏道に出た所でアイゼンを外す。いよいよ“お花畑”開始で有る。最初に目に飛び込んだのはピンク鮮やかなオオサクラソウである。そしてこの辺に毎年有るミヤマガラシであった。その他多数有り、それらは前述の井上氏の記録を参照してもらいたし。梅花皮小屋直下の草付キノ広場より上部にはまだ残雪があったが、傾斜緩くキックステップで登れる。
メンバ−全員脱落なく到着した。まず、第一の行動は言うまでもなく“感無量”の一時に浸る“麦の泡”を飲んだ事である。花もさることながら、これも登山の感激の一つでもある。夜は横須賀の人達にと山形名物の“芋煮”であった。これとアルコ−ルに終始した。(何を隠そう芋煮を料理した私は、初めてであったが誰も文句言わずに食べてくれた。)3連休なので小屋に100人近く、テントも多数と満員であった。
(7/21)三つあるトイレの内に二個しか使えないので、朝は混雑した。そんなことで出発したのは7時であった。梅花皮岳の登りは何処かのツア−の20数名のパ−テ−が前でつかえていて、山の渋滞で時々、止まりながら登った。烏帽子岳頂上のエゾイブキトラノオが盛りであったのでそれを入れて吾が写真を撮る。それから、烏帽子岳の下りでいつもの如くイブキジャコウソウを見つけカメラに納める。JM7ODDから無線で連絡あり、白のハクサンコザクラが有ったというので注意して行くと御手洗池の先の所で二株見つけ、これもまたカメラに納める。天狗の庭の旧道は荒れているので右稜線上を歩く、一部登山道整備した直後で、笹竹が足に引っかかり歩きずらい。御西小屋近くで昨日先行した、ODDとMXLにすれ違う。御西小屋は臨時管理人のJN7MDEで、久しぶりに会った挨拶をしながら“泡”をご馳走になる。
本山へと向かう、御西岳過ぎた頃から辺り一面チングルマのお花畑が満開であった。雲は無く、目が眩む様な太陽の照り返しである。しかし、近くなった本山を向こうに見ながら歩くのは気分爽快、誠に最高である。調子にのる人ならスキップしながら本山まで行ったことだろう。玄山道分岐で本山に真っ直ぐ向かう玄山道をとる。登山客は相変わらず多く、本山の頂上に居る人まで見える。本山の頂上で一服しているとトンボの多い事に気づく。口を開けていれば本当に喉まで飛び込んできそうだ。誰かが“これを佃煮にしたらどうだろう”と言っていたが、素晴らしい数であった。
頂上から本山小屋の方に少し下り右へ折り返す様にして玄山道分岐に引き返す。これを赤谷登拝道と言う。現在は廃道になっているので霧の時などは迷い易いので、慣れない人には勧められない。この道を選んだ理由はお花畑を期待してのことで、案の定辺り一面チングルマで埋め尽くされていた。まさに今が満開である。途中、残雪をトラバ−スするが、誰にも会わず自分たちのお花畑を満喫して、玄山道分岐で復路に合流した。今度は遠く大日岳を眺めながらお花畑を稜線漫歩としゃれ込む。御西小屋でおいしい素麺をご馳走になり、MDEに感謝してから、梅花皮小屋へと向かった。
天狗の庭で敢えて旧道に入り、道の崩壊具合を偵察した。全体に笹に覆われているので、足下の穴が開いていても見えにくい。昨年は露が付いている時に通過したため、数分でビショ濡れになった事を思い出す。一般の人は通らない方が良い。
後は帰路なので省略するが、全般的に表現するならば“百花繚乱”という言葉がピッタリではないだろうか。飯豊には300種類とも、400種類とも言われる花が有るようだが6月から10月頃まで毎週花見に来れば“四百花繚乱”となるでしょう。梅花皮小屋でのデイナ−は熊汁で盛大になったのは言うまでもない。
(7/22)前夜も小屋及び外のテント場も満杯であった。北股岳を登り、ギルダ原に下っていくとニッコウキスゲが咲き始めていた。もう少し後だと、遠くからでも一面黄色になるのだが。扇ノ地紙を、梶川尾根へと右に下る。直ぐに辺りはチングルマのお花畑となった。(丸森尾根の下りもチングルマが満開であったとのこと)ケルン辺りでサワランの白花みたいな花を見つけたが、まだ調べがついていない。森林帯に入る頃、岳樺の大木の有る場所に着く。以前は八本有ったのだが、今は枯れて四本になってしまった。五郎清水に着いた頃は気温も高く、体温も上がり大分暑かった。そして、暑い尾根を唯、唯飯豊山荘へと下った。 JO7AQL
記
温身平を行く | 石転ビノ出合から石転ビ沢 |
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エゾイブキトラノオ | |
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イイデリンドウ | イブキジャコウソウ |
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オタカラコウ | キンコウカ |
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オオサクラソウ | ウサギキク |
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イワカガミ | ハクサンシャクナゲ |
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シナノキンバイ | シロウマアサツキ |
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クルマユリ | マルバダケブキ |
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キヌガサソウ | タカネツリガネニンジン |
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チングルマ | |
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旧赤谷登拝路のチングルマ | 烏帽子岳を背景にチングルマ |
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牛首山とチングルマ | 大日岳と御西小屋 |
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ギルダ原にて | 草月平を飯豊山に向かう |
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大日岳とニッコウキスゲ | シラネアオイ |
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ハクサンイチゲ | ミヤマガラシ |
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ミヤマコウゾリナ | タカネマツムシソウ |
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ハクサンコザクラ | |
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ハクサンコザクラ | サワラン? |
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チシマギキョウ | モミジカラマツ |
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ミヤマキンポウゲ | バイカオウレン |
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