登山者情報577号

【2001年09月01〜02日/石転ビ沢〜梶川尾根/菅野享一調査】

朝食料はお任せなので、前日注文のあった灯油とトレットペーパーをザックに詰め込み待ち合わせ場所に集合、会員の高力氏が飛び入りで参加し今回は登山が初めてという1名を交え総勢7名での山行となった。
食料を分散し(殆ど飲み物)予定では飯豊山荘7:00発の予定であったが30分遅れの出発、天候は曇りぎみだが、予報ではここ数日は晴れとのこと暑くなるより快適な条件である。
温身平あたりからポツリポツリ雨が落ちてきた、砂防ダムに着くころは小雨模様で川面に波紋ができるようになった、ここからは樹林帯の中なので雨具を着けずに歩く、昨年の蝉時雨の中と違って清閑とした早秋の世界が感じられた。
うまい水(下ツブテ石より150m程先)で休憩、雨脚が強くなってきた為雨具を装着、やはり山間部は違うのかと天気予報を恨みつつ歩いていくうち程なく雨も上がってきた、梶川出合い手前の崩壊部は川沿いに通れるものの降雨時注意が必要(高巻きのルートも下り時注意)。赤滝付近も岩に着いた土や表面が濡れて滑りやすいので注意!
石転び沢出合いはまだ雪渓を渡れた門内沢側から入ることとなるがクレパスも無くここしばらくは大丈夫と思われるがルート選定注意!
大石付近の夏道は草が多く早朝は濡れる、黄色の誘導旗が立ててあるが足元注意!ここから黒滝(草付下部)よりいくらか下までは快適な雪上歩行であるが、雪面が硬くアイゼン必要(落石も注意)。沢の合流部や雪渓端部は薄く特に雪渓から夏道に上がる付近はスポット的に穴が確認されることから足元には十分注意が必要!(今年の雪渓は2年続きの大雪のせいか締まった雪質になってクレパスは少ないがピンホール(局部的な穴)の発生も見受けられる)
梅花皮小屋では登山者が4名程で2階を貸しきり状態でゆっくりさせていただいた、遅くまでの交流会またまたご迷惑をかけてしまいました。
日本海へ沈む夕日を求めて北股岳に登ったが、赤く染まった雲と夜景が素晴らしい。
朝は明日下るという関さんに見送られ8:30に出発(山では早出早寝が鉄則だが、普段の生活と変わってない・・・反省)
梶川コースは登山道整備をしているが、梶川三角点から滝見場までの急坂では年々流水による洗掘が激しくなってきている、何か対策はないものか?
湯沢峰の表示杭が1021mの地点に立ててあるが地図によって湯沢峰はここからやや下った旧飯豊温泉への分岐地点となっていることから留意(眺望が良い為休憩地点となる)。松峰もガレ場が多く急坂では人為的な落石や転倒に注意、フィックスロープの安全確認も忘れずに!
梶川登山口着5時ジャスト実に8時間30分の行程であった。明日から襲ってくるだろう筋肉痛を忘れるべく、古の飯豊温泉の湯船に浸かって帰路に着いた。
昨年の荒天山行を挽回すべく秋風に誘われ同じコースを辿ったが、稜線はウメバチソウ・トリカブトの最盛期・コゴメグサ・マツムシソウ・ミヤマリンドウといった秋の花が見られた。チングルマの連中に今年の夏はどうだったかと聞いてみたが、ただ首を振るだけ。

《山行記録》
平成13年9月1日(土)
小国発(役場P)6:20⇒6:45飯豊山荘7:30⇒8:02砂防ダム8:10⇒下石ツブテ8:35⇒8:38うまい水9:03(降雨:雨具着用)⇒彦衛門の平9:06⇒9:35(休憩)9:45⇒11:30石転び沢出合12:30⇒13:40(休憩1515m)14:15⇒16:00梅花皮小屋1870m

平成13年9月2日(日)
 梅花皮小屋溌8:30⇒9:00北股岳9:25⇒10:06門内岳10:36⇒10:55扇ノ地紙11:00⇒11:29梶川峰11:45⇒12:22吾郎清水14:00⇒14:22滝み場1160m14:30⇒15:00 1,021m(湯沢峰表示杭有)15:16⇒15:36湯沢峰⇒16:14松峰上部⇒17:00梶川登山口(飯豊山荘)18:00⇒小国着18:38

石転ビ沢1 石転ビ沢2
石転ビノ出合(門内沢出合)を見下ろす ホン石転ビ沢出合から上部を仰ぐ
タカネマツムシソウ 梅花皮小屋から石転ビ沢
梅花皮小屋と梅花皮岳 北股岳山頂から石転ビ沢
北股岳山頂にて 北股岳山頂から烏帽子岳
北股岳山頂から大日岳 トリカブト
ギルダ原を門内岳に向かう 梶川尾根から北股岳と梅花皮岳
梶川尾根の草原にて エゾオヤマノリンド
急斜面を下る 滝見場から石転ビ沢