登山者情報578号

【2001年08月30日〜9月1日/小白布〜御西〜石転び沢/石川直人・有賀望調査】

村杉荘で目を覚ますと、なんと外はどしゃ降りの雨である。これにはさすがに登るのは中止かと少しは迷ったが、やはり予定通り登ることにする。EHJに送ってもらい、小白布コースを登りだす。30分ほどで雨は小雨になる。天気が悪いわりには、見通しはきく。剣ケ峰を越えて、三国小屋着。サルの群れが大きな声を上げている。七森を抜けて、切合へと向かう。振り返ると、磐梯山、会津平野、蔵王の山などが低い雲の下に見ることができる。さすがにシーズンオフの平日という事もあり、三国・切合の両小屋ともひっそりとしている。切合小屋で昼食を取り、草履塚の登りにかかる。前からあっただろうか?「草履塚」と書いてある道標に草履が結び付けてある。トリカブトがきれいに咲いている脇を抜け御秘所を慎重に越えて、御前坂をえっちらおっちら登る。本山小屋に着くころには、すっかりガスの中に入ってしまった。一息ついて今日の宿泊地御西小屋を目指す。この辺まで来るとすっかり山は秋の様子に変わりつつあることを感じる。草紅葉もなんとなくだが始まっている。花は、ハクサントリカブト、タカネマツムシソウ、ミヤマアキノキリンソウ、クモマニガナ、ウメバチソウ、オヤマノリンドウ、ミヤマコウゾリナなどが主役である。イワイチョウ、モミジカラマツソウ、ミヤマリンドウなども少しであるが咲いている。
御西岳を過ぎると、大日岳がくっきりと姿を見せてくれた。御西小屋到着。水汲みにいって戻ってくると、オンベ松尾根を登ってきた、新発田からの登山者が小屋へ来ていた。この方が飯豊への想い(?)を熱く語ってくれて、結局シュラフに入ったのは、23時を過ぎた頃だった…。翌朝、また外は雨。さんざん迷ったようだが、新発田の方は、オンベ松を下ると言って、出て行った。その後、小屋・トイレの掃除を終え、梅花皮小屋を目指し出発する。小屋の掃除をしている時、1階と2階ともに、ゴミが置いてあるのを見つける。管理人がいる時でもそっとゴミを置いていく人はいて、それを見つけるとがっかりするものだ。自分が出したゴミは持ち帰って欲しいものだ!「最低限のマナーは守ってください!!」と声を大にして言いたい。
梅花皮小屋に着くと、少し暇そうな(?)OTJが迎えてくれた。まだ15時前だと言うのに、お土産のお酒に手をつけて後は…。翌日、天気予報は完璧にはずれ雨が降っている。足の松尾根を降りる予定を変更して、石転びを下山することにする。うだうだしているうちにBBZが到着。トン汁を御馳走になり、小屋を掃除してから12時に下山開始。北股出会いまでは全て夏道。石転びを登ってきた場合、草付きへの取り付き時多少注意しないと、雪渓を踏み抜く危険性もあるように思える。北股出会いで、MXL・AXLらとスライドする。同行者(私の)が足を痛め、ストックを借りたり、薬を塗ってもらったりなど、皆さんに本当にお世話になった。予定変更の件などをODDに連絡してもらったりと、本当に感謝である。この場を借りて皆さんにお礼を申し上げます。
BBZと共に下山を開始。ほん石転び沢の所もまだ雪渓が付いているが、どこまでが薄くなっているのか確かでないので、下からは近寄らない方が無難。全体的に雪渓はしっかりしているという印象だ。(門内沢出会いの雪渓もしっかりしており、9月1日現在では渡渉なしで、右岸に取り付くことが可能である。その後しばらく夏道を歩いた後雪渓へと乗る。)門内沢出会い以降夏道を歩き、温身平を経て飯豊山荘に到着。
今回のコースは、どこもしっかり刈り払いされており非常に歩きやすかった。ゆっくりしっかり歩けば問題箇所は無い。水場は、峰秀水、切合小屋、一ノ王子水場、御西小屋水場、梅花皮小屋水場は水があることを確認。オンベ松を登ってきた方の話によると、早川のつきあげから大日岳の間が、藪がものすごくコースそのものがわからない位との事。鹿瀬町では、この秋にこの間の刈り払いを行う予定らしい。

村杉荘にて

剣ケ峰

三国より七森を眺める

御坪・地蔵岳を望む

ミヤマリンドウ

タカネマツムシソウ

トリカブトと御秘所

一歩間違えば

飯豊本山!

大日岳と御西小屋

梅花皮小屋

月と梅花皮岳

OTJ・BBZと共に

北股出会い

黒滝

北股出会い付近(雪渓終了部)

ほん石転び沢

ほん石転び沢2

本石転び沢の対岸部

ほん石の下にあった亀裂

雪渓も薄くなっている(出会い上部)

門内沢出会い