登山者情報580号

【2001年09月08日/針生平〜祝瓶山/山田亘】

07:20大石橋駐車場発→11:00岩場に出る→11:31大玉山分岐→11:43山頂着 13:00発→15:30大石橋駐車場着

この日は尾瀬の至仏山に登る予定であった。しかし台風が近づいており天気が山形の方が良さそう、インターネットの知り合いのとんとんさん達が祝瓶山に行くので会えるかも、翌日胎内で集会があり祝瓶山の方が近いなどの理由から急遽、祝瓶山に行くことにした。
03:30起床、04:00過ぎに駐車場を出て、給油後新新バイパスから新発田を経て稲家を通りR290、R113と進む。越後下関でとんとんさん達のクルマを追い越し、小国町役場の前を通り踏切を渡り五味沢方面に向かう。ここからの景色は本当に素晴らしい。住めば苦労もあるのだろうがいいところだなとクルマを走らす。大石橋についたのは06:20頃だと思う。駐車場でパッキングをしてから横になるが眠れない。
07:20大石橋駐車場発、歩き出しのしっかりした吊り橋から沢の下流を撮影しているとき、とんとんさん達が駐車場に来たのが見えた。どうせすぐ追いつかれるだろうと歩き続ける。 すぐに、そま小屋を過ぎ、荒川源流沿いに平坦な道をしばらく歩くと祝瓶山分岐の標識に出た。道は3本ある。沢筋にまっすぐが一本、高巻いて白布橋を渡り大朝日に向かうものが斜め右に一本、尾根筋を経て祝瓶山に至るものが右手に一本である。ここで自分は右手の一本を見落としてしまった。アベックが標識で休憩しており、標識が見えにくかったため、標識に意識が集中し、登路に対する視野が狭くなったのだと思う。標識自体は右手を祝瓶山と指していたので、沢筋のまっすぐの道を大朝日、斜め右の高巻き道を祝瓶山と思いこんだ自分は大朝日への高巻き道へ進んでしまった。沢におり白布橋を渡るところで、沢は渡らないはずだが・・・と思ったがきれいな水の色に惹かれなんとなく渡ってしまった。平坦な道をしばらく行くと、沢を挟んで右手に祝瓶山がきれいに見える。こんな平坦な道が続くなんておかしいなぁ、ここから祝瓶山が沢を挟んで見えるなんて変な登路だなぁと段々疑いが強くなるが、きれいなブナ林が気持ちよく疑念の声を押し殺しながら歩きつづける。間違っていたとして平岩山までなら往復できるだろうかなどと考えているが、ついに立ち止まり腰を下ろし考えてもときた道を引き返す。祝瓶山の標識のあとで踏み跡程度の登路があるのではないかなどと思っており橋を渡ってからはゆっくり左岸を見ながら行く。祝瓶山分岐の標識まで戻ったところで、尾根筋の明瞭な道がわかる。ほっとした気持ちと恥ずかしい気持ちが半分ずつである。ここまでのロスは往復20分位だと思う(だから遅いことの言い訳にはならない)。
 分岐から程なく、小さな水路を越すのだが、てすりつきの梯子があり具合が良い(下から登ると、分岐の直前にある・・・井上)。ただペースは悪いようだ。@最近緩やかな山が続いていたA寝不足のせいか体が起きてないBとんとんさん達を意識しており本来の自分の歩き方ができてないなどの理由だろう。特にBがいけないようで焦ってペースを崩しているみたいだ。緩やかな登りの途中、鈴出の水の標識を見る。今日は水を2L持っている。右手から聞こえる沢音に耳を澄まし、下りであてにできると判断して登り続ける。このころ左手に西朝日岳から針生山方面の稜線が姿を現す。登路がよく見える。816m峰付近でなだらかな尾根渡りがあって最後は急登だ。その通りなのだが、このとき自分は実景の1239m峰(一ノ戸・・・井上)を山頂と思っていた。11:00に1239m峰付近の岩場に出て愕然とする。暑さのせいか疲れたように感じなだらかな稜線をのろのろと歩く。とんとんさん達とも下りでスライドか・・・いや歩き出しが遅かったから車をデポして周遊コースかもしれない、そうだと会えないかな、などと考えている。展望を見ているうちに色々なことに気づく。自分が最初大朝日岳と思っていたのは西朝日岳であった。11:31大玉山分岐を通過する。ここからの鞍部は実景では大変深く見える
 ようやく11:43山頂に着く。懐かしい顔ぶれに新しい顔も混じって7人の人がいた。とんとんさん達は事前に連絡していなかった自分を宴の輪に入れ、更に菊水の凍結酒をごちそうしてくれた。展望を楽しみ山座同定や、それぞれの近況に花を咲かせ山頂を出たのは13:00であった。頼もしいメンバーに囲まれ、世間話をしながら下り15:30大石橋駐車場に着いた。関川村のゆーむで汗を流し各自解散した。
 今回も色々問題があった。特に直したいと思ったのは1239m峰を山頂と思ったことだ。足を早くするのはなかなかできないだろうが、頭というか、そこらへんの感覚を磨くのが遅い者のやるべきことと思った。標識見落としは恥ずかしかったのだが、素晴らしいブナ林が見れ、歩きたいコースがまた一つ増えた。自分は、グループ山行をあまりうらやましいと思わないのだが今回は本当に楽しかった。おそらく本当に祝瓶山に行きたい人達が集まったためだと思う。心からの笑顔に「休日」を感じた山行であった。

大石橋 大石橋より下流 大石橋から荒川上流
祝瓶山直前の橋 祝瓶山分岐 白布橋付近
817m峰前後と1239m峰 817m峰より1239m峰 大朝日岳と中岳
祝瓶山々頂が見えた 山頂のとんとんさん達 山頂より飯豊連峰
山頂から大朝日岳 メール
watary@infoibis.ne.jp
詳しくは
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