登山者情報629号

【2002年06月08〜09日/石転ビ沢/吉田岳調査】

 快晴。飯豊山荘、温身平を通過し、AM7時40分砂防ダムを出発する。彦衛門の平を経て、うまい水で給水する。こまでは夏道通り。ババマクレから雪渓に降りてみる。何とか雪渓は続いていたが、それが崩れるのは時間の問題である。地竹の原、慰霊碑を過ぎてから雪渓に降りた方がいい。そこからはクレバス等はまだ少なく、比較的雪面は安定している。もちろん梶川・石転ビ沢の出合とも問題はない。石転ビノ出合の大岩は三分の一程出ていた。ここで休憩をとる。
 今回は天気が良いせいもあり、大勢の人が石転ビ沢に来ていた。しかしその半分は、出合までのトレッカーや山菜採り、スキーヤーといった日帰りの人達である。
 出合から上の雪渓上は落石注意である。私が歩いている間にも3、4回落石が雪渓の真ん中を転がり「落」と大声を出した。また後から登ってきた登山者の中には、洗濯機大の石が転がって来て逃げるときに足をくじいたという人もいた。歩くとき、あるいは休憩の時も上部を確認することをお願いしたい。また、斜面に止まっている石の上に腰掛けて休んでいる人も見かけられた。これは一時的に止まっているもので、人が重力を加えた途端に転がり出すこともあり、危険な行為である。
 北股沢出合で、雪解け水を汲むことができた。ここでアイゼンを履く。数百メートルも歩くと中ノ島(草付き)に出る。この草付き内はアイゼンのまま落石を起こさないように注意して、登山道を歩く。中ノ島は100m程出ていた。その上の急斜面の雪渓トラバースは滑落注意。あとは梅花皮小屋が目の前である。11時20分、小屋に到着。
 梅花皮小屋は水場OK。水洗トイレは使用可能だが、登山客がまだ少ないこととトラブル防止のため、管理人不在の時は閉鎖されている。なお、小屋裏にはハクサンイチゲとミヤマキンバイのお花畑が見事であった。

上ツブテ石を見下ろす 地竹原
梶川・石転ビノ出合の間を登る 石転ビノ出合から石転ビ沢
転石に腰を下ろしている登山者 北股沢出合から草付キ(中ノ島)
ミヤマキンバイ 北股岳を見上げる