登山者情報642号

【2002年07月06日/足ノ松尾根〜杁差岳/井上邦彦調査】

06:00胎内ヒュッテで管理人の坂上さんに挨拶し登山者カードを記載して、自転車で出発。変速のない自転車なので、登りは押して歩く。頼母木川の奥に目指す大石山が聳えている。胎内尾根を貫通しているトンネルに繋がるダム用の橋を右に分けると砂利道になる。右手に慰霊碑、左手に清水(標識はない)を見て、足ノ松沢に架かる橋を渡ると登山口である。06:24標識に従い河岸段丘に上がると、若いブナ林となる。尾根の取り付きから大石山まで、えんえんとロープが張られている。ひと登りで尾根上に出る。06:56姫子ノ峰で展望を楽しみながら食事とする。門内小屋と頼母木小屋が見える。すぐ先に刈り払われてヘリコプターによる吊り上げに良い場所があった。おそらく雨量調査をしていた名残だろう。鞍部の簡単な岩場を過ぎ、07:38滝見場を通過するが、標識はない。目の前にはアゴク峰から鉾立峰と続く尾根が広がる。すぐ先にもヘリによる吊り上げ適地がある。07:52水場、ホースはあるが水は来ていない。標識がブナの根元に置かれてあった。吊り上げ適地の小ピーク先の鞍部に、「水場、約80m下る」の標識が下がっている。鞍部の左に残雪がまだある。それまでの尾根歩きからブナ林の登りに変わり、森林限界を越えると小峰の吊り上げ適地で食事を摂る。梅花皮小屋のOTJ、新潟向けのLFDと無線を更新する。尾根の左下に残雪があるが、慣れていない方は近づかない方が良い。最後の登りで、豊栄市のJR0RZUに追いつき、一緒に09:11大石山に到着。高山植物の咲く稜線を北上する。鉾立峰で一息入れ、藤島玄氏のレリーフを左に見て、10:17杁差小屋に到着する。小屋の裏の標識から踏み跡を下り、残雪の下で豊富な融雪水を汲む。小屋からは1分ほどで杁差岳山頂に着く。新津の方も一緒に1時間ほどのんびりと展望を楽しむ。
その後膝バンドを巻いて快調に降るが、ロープが邪魔で何度か転びそうになる。ブナ林の中で突然にヤマドリが2mの眼前でホバーリングを始めた。赤土色の身体に白い斑紋が印象的であった。14:19取り付きで自転車に乗り、殆ど漕ぐこともなく14:40胎内ヒュッテに到着した。

咲いていた花
水場〜大石山=ツルアリドウシ・ヤマツツジ(終)・チゴユリ・マイヅルソウ・オオバユキザサ・オオコメツツジ
大石山〜杁差岳=マルバシモツケ・ハクサンチドリ・ウズラバハクサンチドリ・ニッコウキスゲ・シシウド・エゾイブキトラノオ・ハクサンフウロ・ヨツバシオガマ・ガクウラジロヨウラク・シロニガナ・キニガナ・ゴゼンタチバナ・カラマツソウ・タニウツギ・ヒメサユリ(盛)・アカモノ・ヤマトウバナ・ハクサンボウフウ・ムカゴトラノオ

経過時刻
04:40自宅発→05:44-06:00胎内ヒュッテ→06:12ダム用の橋→06:14慰霊碑→06:16清水→06:21-24登山口→06:56-07:11姫子ノ峰→07:14吊り上げ適地→07:27簡単な岩場→07:38滝見場→07:52水場→08:01小ピーク、吊り上げ適地→08:06水場分岐→08:25-42吊り上げ適地→08:56左下に残雪→09:11-15大石山→09:42-57鉾立峰→10:12藤島玄→10:17杁差小屋→10:31-11:33杁差岳→11:53-54鉾立峰→12:20大石山→12:44登り休憩場所→12:57水場分岐通過→13:08水場通過→13:18-33滝見場→13:54姫子ノ峰通過→14:19-25取り付き→14:40胎内ヒュッテ(注:これは標準的なコースタイムではありません)

林道脇の清水 登山口
姫子ノ峰から稜線を望む
姫子ノ峰の標識 熊の糞
簡単な岩場 水場 まだ水を引いていなかった
大石山に続く尾根道と稜線
水場に降る分岐の標識 ブナ林の中に張られたロープ
ヒメサユリと杁差岳 大石山で稜線に出る
鉾立峰と杁差岳 杁差岳下の三角残雪が水場である
鉾立峰から地神山と大石山を望む
杁差小屋と山頂 水場の道から杁差小屋
杁差岳山頂から長者平と権内尾根
杁差岳山頂から南を望む
杁差岳山頂 JR0RZU(右)と新津の方