登山者情報685号

【2003年02月16日/白太郎山(1002m)/井上邦彦調査】

竹田通則氏に誘われ、手頃な山スキーコースとして白太郎山を目指した。先ずは徳網の関氏に挨拶、車を置かせて頂きスキーを履く。07:58イタチの足跡を辿って、甚五郎沢左岸の急斜面を登って08:13-38杉植林地の段丘に上がる。ここで竹田氏のパッキングを点検。杉林を抜けると二次林に入る。順調に高度を稼ぎ、左手に杉植林地を眺め、左からの大きな尾根と合流する。広いブナ林(二次林)に滑降の期待が膨らむ。時折、弱層テストを行う。堅い盤の上に新雪が乗っており、弱層が認められるが、特別に問題とするほどではない。昨日で猟期は終えたせいか、ウサギの足跡が散乱している。リスの足跡を示すと、竹田氏はジャンプ幅に驚きを隠さない。尻尾を引きずっているのはキネズミ、二つの足跡がやや斜めに綺麗に並んでいるのはテンの足跡だろう。
786m峰が近くなってくると赤布をこまめに付ける。古い私の赤布が残っていたが、高さがあり今年の積雪の少なさを感じる。10:08-22、786m峰に出ると樋倉沢を隔てて白太郎山とカンデ峰(960m)が広がる。休憩を取り、コンパスを白太郎山にセットする。僅かに下り、尾根を忠実に登る。次第に新雪が浅くなり、アイスバーンとなってきたのでスキーアイゼンをセットする。スキーアイゼンを持たない竹田氏は苦労している。山頂が近くなるとブナに霧氷が張り付き輝いている。石滝川に張り出している雪庇に注意しながら11:25-12:30頂上に立つと、祝瓶山が迎えてくれた。
山頂に穴を掘り、スキーとツェルトのフライで屋根をかけお湯を沸かす。中華丼ラーメンと馬刺しを楽しむ。いよいよシールを剥いで滑降である。登山靴の要領を思い出すまで何度か転倒。竹田氏はゲレンデ以外の滑降は始めてとのこと、意にならないテレマークスキーに七転八倒している。13:06、786m峰通過。あとは迷わないようにもと来たルートを下る。杉林に入る前、業を煮やした竹田氏はスキーを担いでスノーシューで下山。関氏に無事迎えられる。

植林地段丘に上がる ウサギの足跡
凍りついた茸 786m峰手前
ジグザグに登る 786m峰で休憩
786m峰から白太郎山(左)とカンデ峰
尾根筋を登る テンと思われる足跡
弱層テスト ウサギの足跡が散乱している
ブナの尾根道を登る 山頂に至る尾根筋
後方には飯豊連峰が広がる 苔を見ると例年より雪は少ない。
小国盆地は雲海の中 山頂直下の霧氷
山頂まで頑張る 白太郎山々頂にて
白太郎山々頂にて 山頂からの展望
祝瓶山 山頂で穴を掘る
ラーメンは最高 テレマークの滑降
ブナ林を滑る 転倒も体験
業を煮やしてスノーシューに換える