登山者情報692号

【2003年4月6日/猿鼻山/井上邦彦調査】

雨が上がるのを見計らって自宅を出発したが、河原角公民館に車を止めた途端に雨が激しくなる。車の中でお握りを頬張りゆっくりと合羽を着て出発の準備をする。小降りになったところで、高度計を312mに合わせ、車から出てスキーを担いでツチハゲ沢左岸まで戻る。
07:33兼用靴にスキーを履き、林道に沿って登り始める。広い蕨園を登っていると、所々に亀裂が開いている。積雪は50cm程度のようだ。雨が霰に変わる。それまでのザラメ雪が締まってくる。530m峰には若干に林が残っている。わずかに下り登り返した530m地点で蕨園が終わり雑木林に入る。08:13尾根上に出、デフをつけて下降に備える。雑木林の中を下って急登になるが、尾根上には雪がない所もあるので、右から巻くことにする。08:40-50小尾根でヨーグルトを食べる。たぶん尾根上は痩せているのでスキーでは歩けない筈である。急斜面のトラバースなのでスキーアイゼンを付けてみるが、雪がざけているので殆ど効果はない。ザラメ層から表層が動き歩きにくいが雪崩の危険性は感じられない。
09:18、680m痩せ尾根が終わった所で尾根上に出、ひと登りで右手から大きな尾根を併せる。広い伐採跡地を登り、750m峰付近は東側の雪庇が崩壊中である。右(西)側斜面を進んで、09:38、770mの平坦地に上がる。雪面には霰が積もり、風が強くなって体が振られる。10:07、860m空腹のため小休止。クラストした雪面を登る。10:25、920m峰で猿鼻山々頂を仰ぐ。天候が次第に回復してきた。途中の雪庇が崩れ始めているので、右手の林の中を登る。10:53、982m猿鼻山々頂に到着。ダイグラ尾根千本峰付近が見えた。
展望を楽しみ、シールを剥いで、11:07滑降開始。11:18-23空腹のため握り飯を頬張る。更に滑降を楽しみ、11:56-12:02、550mまで下った所で枯葉の上に横になり、降りて来た尾根を振り返る。スキーを担いで登り返し、12:10から蕨園を快適に滑り、12:18ツチハゲ沢左岸に戻り、12:22公民館に到着した。

680mの痩せ尾根を見下ろす 動物の食痕
660m付近の雪庇 680mから上部のスロープ
猿鼻山を遠望する 凍りついたブナ
910mから猿鼻山々頂 凍てついた種子
山頂直下から振り返る
猿鼻山々頂からの展望
山頂から飯豊連峰方向 山頂から掛摺山(滝の丸山)
ダイグラ尾根が見えた 枯松山と大境山
猿鼻山に描いたシュプール 茂松山を見下ろす
疲れ果て550mで休憩、降りてきた尾根を振り返る
660mの痩せ尾根を見上げる 尾根上には雪がない所も
530mから蕨園を見下ろす
河原角集落と茂松山 猿鼻山方面とヤドリギ