登山者情報703号

【2003年05月03-05日/石転ビ沢・梅花皮大滝・ダイグラ尾根取付/吉田岳調査】

 飯豊山荘への町道はまだ開いていないため、梅花皮荘より歩き始める。飯豊山荘を経て下つぶて石を右に巻き、婆マクレ(上つぶて石上方)より梅花皮沢の雪渓に降りた。例年のこの時期ならばここの雪渓は安定しているのだが、今年は早くも亀裂が走っていた。あと10日も経てば崩壊しそうな感じである。出合から上部の雪渓はかなりデブリで覆われていた。登っている間に、両岸からの雪崩にも数回出くわした。北股沢との出合から上部は斜度がきつい上、亀裂も走っていた。ここで疲労のために動けなくなる人が何人もいたようだった。
 アイゼン・ピッケルは必携。団体の場合はロープを持って行った方が良い。梅花皮小屋は週末には管理人が駐在する。治二清水は十分な水量。水洗トイレはまだ使えない。
 山スキーは5月中はできそうだが、例年よりデブリが多いことは覚悟しなければならず、また出合から下ではほとんど楽しめないだろう。
 石転び沢滑降の途中、滝沢出合で再びスキーにシールを付けた。昨年[幻の大滝」としてNHKで放映された[梅花皮大滝]を見るために、滝沢へと入っていった。滝沢出合はまだ雪渓で覆われていたが、その上は一面のデブリ。更に両岸には雪崩になりそうな残雪がまだまだ残っていた。15分ほどで滝は見えてきた。しかしそれに繋がるその上の滝を見るためには更に歩かなければならない。下の滝右岸の残雪を慎重に伝い、撮影ポイントに着くことが出来た。この残雪が無くなると当に幻の大滝となる。
 ダイグラ尾根への登り口になる桧山沢の吊橋は、橋桁と橋板がまだ掛かっておらず、通行不能になっています。スノーブリッジはずっと上流に行かないと無く、川の水量(特に桧山沢)も多いため渡渉も不可能です。
 長者原の大渕から飯豊山荘への町道は5月13日に開通予定。飯豊山荘は5月17日に営業開始予定となっています。
上ツブテ石上部 滝沢出合
梶川出合 石転ビノ出合
門内沢 左岸からのブロック雪崩
ホン石転ビ沢出合 ホン石転ビ沢出合から上方を仰ぐ
北股沢出合 北股沢出合から上方を仰ぐ
これが梅花皮大滝 桧山沢吊橋