登山者情報715号(投稿)

【2003年06月08日/胎内〜二王子岳/小林元一調査】

胎内・ナリバ峰〜黒石山〜三光山〜二王子岳   中年男の2人連れ 報告:小林元一
4:55 東新潟の駐車場発。5:35、45.5k菅平橋 。5:55、60.8k ウッカリ間違って胎内ヒュッテ着。少し戻って、6:00、61.3k 登山口駐車場着。6:15 320m 出発。
*登山口の案内は一切ない。黒川村としては、入ってほしくないのかも?従って詳しく書くことはためらわれる、が、書く。入山者はくれぐれも自己責任で十分な注意を。ナリバの先、一部薮っぽいが、ある程度の人なら、迷うようなことはない。ただ、雨の日(含む雨の直後)は大変と思われる。
先ず階段を堰堤へ降りる。堰堤から鉄梯子を登る。ロープにつかまって尾根まで急登。足元が枯葉で滑りやすく歩きにくいが、ロープが頼りになる。6:45 560m 松の木のちょっと広々とした、展望のいい広場でひと休み。7:00 640m 大きなキタゴヨウの上に雨量計(カバーが掛っていて、現在計測していない)。ここから少し登ると低木帯の尾根歩きとなり、展望がよくなる。7:30 820m ひとつのピークに上がる ロープの原点のように、枯れ松の切り株にロープがシッカリと結わえてある。ここからみる二王子岳の展望が素晴らしい 飯豊の方もよく見えてきた。北股方面はガスがかかっている。タニウツギ・イワカガミ・ムシカリ・ガクウラジロヨウラク・ナナカマド。まことに快適な低木帯の尾根歩き、道端にワラビの伸びたのが目につく。7:35 850m ちょっとした広場で、右へ踏み跡がある 薮の中を覗くとかすかに続いているようだ。風倉へ行く薮道らしい。イワウチワの鮮やかな色をしたつぼみがまだある。ムラサキヤシオ・タムシバ・ツツドリ。沢のようなところにベッタリとついた雪渓に上がってちょっと道探し。やや下ったところから反対側に取り付く道がはっきり分かったが、その先やや薮っぽくなってくる。再び雪渓に降りて少し下ってまた左手へ上がる、この雪渓はさっきの雪渓につながっているようだ。7:55 880m 再びピークに立つ。正面に二つの大きな山が見える。あれが黒石と三光山?8:10、ひとつのピーク着。ここへくるのに登山ケーブルのようなニ本ロープ、垂直に降りているようなロープをよじ登る。上がって前方に二つのピーク。かなりのアップダウンに見える。黒石山頂近く、快適な展望のよい尾根歩き。ウラジロヨウラクが鈴なり。足元にはイワカガミ、カッコウの声がこだまする。8:45、1100m 黒石山と思われる(ガラク峰への尾根分岐で確認)。360度の展望。手ごろな広さの休み場。心地よい風が吹く。薄曇り。
道は少し下りとなる。足許に4〜50Bのアンニンゴの若木が花をつけていた。ヒメシャガ・ツクバネウツギ・カタクリの咲残り・キジムシロ・キスミレ。9:08、マイヅルソウ。やがて道は尾根の右をトラバース気味に下っていく。ユキザサ・チゴユリ・ツクバネソウ。トラバースから尾根へ上がって少し行くと、1050m、右手のぶなの木に「水」の文字と矢印が木肌に彫り込んであり、笹薮の踏み跡をたどると1分程で水場。シラネアオイ・ショウジョウバカマ・カタクリ。水は雪渓の下を流れている。溶けた雪渓の崖脇の穴から流れは見えるが、中へ入れず水は汲めない。9.50水場入口出発。急登にかかったところでコバイケイソウの花。尾根の右側をトラバース気味に緩やかに登る、ぶなとムシカリの豊かな緑の中。少し風も吹いてまことに快適。道が平になると脇に雪渓があり一面のカタクリ畑、ギフチョウが舞い飛ぶ。傍らにムシカリの花。雪渓歩き、脇の斜面にショジョウバカマ・ツバメオモト・カタクリ・コイワカガミ・ユキザサ・ツクバネソウ。10:00、1230m ふたたび、かなりまとまった大きな雪渓に上がる、展望よし。道脇ずっとカタクリ・シラネアオイ・マイヅルソウ・マンサク。左側はスキーの出来そうな雪渓の沢。10.09、1250m雪渓を登りきって左斜面に道探し。斜面の左にロープが下がっているのを見つける。シラネアオイの隣にサンカヨウ初見参。ヒメサユリ・シロバナノヘビイチゴ(ノウゴウイチゴ?)・チゴユリ・ミツバオウレン。いきなりすぐ頭上をトッキョキョカキョク(ホトトギス?)が鳴きながら通過する。10.24、1301mのピーク。二王子岳の山頂の鐘と人影がよく見える。10.40、1304m展望のよいピーク、ここが三光山?
二王子岳の山頂がいよいよ近く、気持ちがビールに傾く。時々薄い雲が強い日射しを隠し、風が吹いて気持ちがいい。11.07山頂着(登山口から約4:50)。ざっと35人前後の人がくつろいでいる。日傘を片手に「カンパ〜イ」。12.15、下山出発。一緒に登ってきた相棒が、山頂で出会った友人と入替わり、中年らしくない健脚氏と2人で降りることに。13.06、1190m小さい沢の源頭、コバイケイソウの芽吹き。登りで気付かなかったキクザキイチゲ。13.35〜14.00、1100m黒石山。白根市から来たという一人歩きの女性と情報交換。初めてのこのコースに一人で来たという。将来有望!? エアリアの地図を持っていたので、「その調査執筆の井上さんのホームページにいい情報がたくさんありますよ」とPR。下りはじめてヒメサユリ。14.40、890m、道の真ん中にナリバ峰と思われる三角点(登りでは気付かなかった)。少し下ってすぐ風倉への踏み跡?と思われる分岐。15.00、670m雨量計の直ぐ下の大きなキタゴヨウの根元でひと休み。元気な相棒は駈け降りていった。急坂なのに足元が落葉で見えず、ロープにつかまっても足の置き場がない。平坦な道になると間もなくダム堰堤へ降りる鉄梯子。15.45、320m駐車場着(下り3:30)。17.30、東新潟の駐車場着。
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ギフチョウ 三光山 三光山から二王子岳
黒石山 ロープ道
シラネアオイ ツバメオモト