登山者情報728号

【2003年07月05-06日/梶川尾根(山開き)/井上邦彦調査】

結婚式を終え、着替えて飯豊山荘まで送ってもらうと、既に山開きの儀式は終わり、祝宴の最中であった。ここで私が担当するA2班の皆さんと会食?
山荘前で点呼をとり、軽くストレッチを行い、04:36歩き始める。05:12-18楢ノ木曲リ(仮称)で休憩を取る。早くもA1班から脱落者が出たらしい。この尾根はアプローチがなく、いきなりの急登となるので、きつく感じられるのだろう。幸いA2班の皆さんは体調も良く、一定のペースで高度を稼いで行く。06:03-14湯沢峰で休憩。目の前に広がる光景に歓声を上げる。風がなく暑くなってきたので、水分の補給とカロリーの補給をお願いする。06:44-51滝見場で休憩し、石転ビ雪渓と梅花皮大滝を見学する。
ここからは後半の急登となる。足場を確認しながら登るが、小柄な女性の方にはきつく感じられたようだ。07:25-45五郎清水で休憩、元気のある方だけで水汲みに行く。高貝氏設計の水場は十分に使用できた。再び急登を詰め、風化した花崗岩地を慎重に登ると、08:12三本カンバである。そよ風が美味である。雄大な景観に見とれる。トットビ沢源頭の雪はまだたっぷりと残っている。左端を登っていただき、私と竹田はピッケルを抜いて万一に備える。
08:35-54梶川峰で休憩、ここからは稜線漫歩が始まる。ヒメサユリが今を盛りと登山道を取り巻いている。ニッコウキスゲ・イワイチョウ・シラネニンジン・ハクサンボウフウ・ゴゼンタチバナ(盛)・シロバナニガナ・アカモノ・ツマトリソウ・チングルマ・ハクサンシャクナゲ・イワカガミ・ミヤマリンドウが咲き、花街道となる。遠望するに丸森尾根最上部はまだ雪に覆われている。
ケルンにはチシマギキョウが咲いていた。サワラン・ヨツバシオガマ(クチバシシオガマ)・ガクウラジロヨウラク・タカネアオヤギソウ・バイカオウレンを眺めつつ歩く。途中、東北ガイド協会の高村さん一行とすれ違う。
09:36-58扇ノ地紙で休憩。途中で下山した2名の方の下山が確認できない。無線も通じないので、携帯電話で飯豊山荘と連絡を取り、急遽、PWDが下山し捜索することとした。天候も良く時間も早いので門内岳まで足を伸ばすこととした。ミヤマダイコンソウ(終)・ミヤマキンポウゲ・ミヤマキンバイ(終)・ホソバヒナウスユキソウ(終)・コマノツメ・タカネアオヤギソウ・マイヅルソウ・ヨツバムグラ?・ヒメサユリ・ニッコウキスゲ・ナナカマド・ヨツバシオガマ・コケモモに包まれて、10:18門内岳山頂で展望を楽しむ。PWDから登ってくる登山者とすれ違うたびに情報を送ってくる。それほど心配の必要はないようである。結局1名は下山後に温身平に遊びに行き、1名はPWDが途中で追い着いた。扇ノ地紙に戻り、大休憩。偶然、今田・木村さんと出会う。天候は次第に曇ってきた。
12:17梶川峰を通過する。ノウゴウイチゴ・タムシバ・ショウジョウバカマ・ギンリョウソウ・チゴユリ見て、13:47湯沢峰で休憩。暑さが効いてくる。高橋金男さん一行を追い越すと、ツルアリドウシが咲いていた。15:03天狗平到着。A2班全員到着を確認して解散とした。

滝見場から石転ビ沢 急斜面を登る
流水で掘り込まれた登山道 一歩一歩、高度を稼ぐ
三本カンバにてA2班 三本カンバから石転ビ沢
地神北峰から丸森尾根上部
トットビ沢源頭の残雪を登る サワラン
チングルマと主稜線
お花畑を行く 梶川尾根の稜線漫歩
門内岳を望む 門内岳から胎内山
門内岳山頂にて 門内岳から北股岳
二ツ峰 ヒメサユリが咲き乱れる
今田さんと木村さん 梶川出合周辺の梅花皮沢
三本カンバ下の砂礫地 五郎清水に下る
高貝清水を汲む 冷たい水が疲れを癒す
五郎清水分岐にて