登山者情報794号

【2004年03月21日/二王子岳/井上邦彦調査・吉田岳】

前々日は西俣ノ峰-入平尾根-杁差岳-頼母木山-西俣尾根の日帰りを計画していたが、時間的に日帰りはリスクが大きいと判断し、 当初の予定通りに二王子岳を目指すこととした。
05:00道の駅に集合し、吉田の軽トラックで南俣集落をめざす。林道分岐には2台の車が登山の準備をしていた。林道に入るとあちこちに車が止まっていた。除雪すればもう少し先にいけそうなのでスコップで雪を掘り突進したところ、亀の子になり動けず。先ほどの登山者に推してもらい何とか脱出に成功した。手伝ってくれた皆様、ありがとうございました。
高度計を90mにセットし6:28スキーを背負って歩き出す。私の考えでは田んぼの辺りからスキーを使えるつもりであったが、雪が少なく背負ったまま歩く。210m06:52林道の左に「神社へ10分」と書かれた標識がある。ここから尾根の反対側に回りこんで、昔の参道を進む。巨大な杉木立の中を行き、太鼓橋を渡る。石造物や大きな石鳥居、石の階段と昔の繁栄を偲ばせる。
07:04神社前の炊事場で登山者カードに記入、登山道に入る。スキーを担いだまま雪の杉林を夏道どおりに進む。07:22若干登った一合目で先ほどの方々に追いつく。甲府から来られた女性パ−ティは、昨日五頭山を登り、今日は二王子岳とのこと、ピッケルを持って本格的である。
07:31大杉から先の夏道は、固い雪に覆われていたが、沢沿いに行く気はしないので左岸をキックステップで登る。07:59-08:12一王子小屋前で休憩、食事を摂りスキーを履く。小屋を覗いてみると十分使用できる。
スキーで登り始めると、カービングの度合いが強いPWDのスキーはエッジが殆ど効かない。四苦八苦して尾根に上り、尾根沿いに高度を上げる。背景は日本海、景色の良さは文句なしである。08:52-59定高山で休憩。鉄柱の印を見ると積雪3.0mである。先ほどのパーティが私達を追い抜いて順調に登っている。急斜面となったので、左側の沢頭に入り吹き溜まりを利用して登るが、最後の部分で動けなくなる。仕方なくスキーを両手に持ち、キックステップで攀じ登る。空腹で身体の動きが鈍い、09:44-53食事を摂る。昨日の登山者の足跡が何本もある。何処でもコースは取り放題である。
琵琶沼から左の斜面を巻いて、10:09主尾根に出る。10:16奥ノ院を通過すると、下山者とすれ違った。10:27-11:45山頂で記念撮影をする。飯豊連峰の大展望を十分に楽しみ、小屋に入ってラーメンを煮る。
山頂に続々と登山者が上がってきた。無風快晴の山頂でゆったりと休憩をしている。スキーのシールを剥ぎ、ワックスを塗る。いよいよ滑降開始である。技術の劣る私が先に下る。始めてのスキーは、ほんの僅か力を入れただけで大きく曲がる。曲がり具合を確認しながら慎重に下る。急斜面となる。潅木の間を縫うようにして滑る。力を入れ過ぎると曲がりすぎてスキーが上を向いてしまう。滑る前にイメージを描くと間違いなく下れるが、滑りながら次々と出てくる障害物に対応しようとするとパニックになり、横転する。一方、AXLは流石である。思う存分、滑降を楽しんでいる。
12:00-05津田君夫妻と会う。彼は登山者カード私が登っていることを知っていたので、何回か無線の波を出したが、私がボリュームを絞っていたので聞こえなかったようだ。2人で山頂を目指すとのこと、一足先に下らせていただく。
12:05定高山を通過する。ようやくスキーに慣れてきた。12:16一王子を通過し沢に入る。至る所に登山者のトレースがあるため、滑りにくい。できるだけトレースのない尾根を選んで下る。大杉の少し下まで滑降し、12:26-35スキーを脱ぐ。後はスキーを担いで下る。12:51二王子神社を通過し、13:02車道に出る。林道を歩いていると、マンサクとショウジョウバカマの花芽を見つけた。13:24車に到着。

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