登山者情報800号

【2004年04月10日/大高地山/井上邦彦調査】

前日の歓送迎会は一次会で帰り山行に備えたが、寝不足にならないように05:30道の駅集合とした。
先日釣り人が侵入して雪崩で帰れなくなったと聞いていたので、車を留めてある06:17小玉川岩魚ランドに車を置いて、除雪されている車道を歩き出す。中俣沢で大きく迂回し、06:48横岩沢に到着、GPSで現在位置を確認する。僅かに進み小沢の左岸に残っている雪伝いに登る。08:09-19食事を摂る、枯松山と大境山が見えた。小沢を挟んだ尾根の方が楽そうに思える。小沢の源頭で左に斜上し、07:51尾根上となる。ここからはシャクナゲの藪漕ぎとなる。
703m峰08:01左から尾根を合わせる。尾根上の藪を忠実に漕ざく。小峰を越えると左手にブナ林の平地が隠れていた。そのまま880m峰まで雪が付いている。尾根からのブロック崩壊がありそうだが、何とかなりそうだ。ノートに結んでいる鉛筆がなくなったので、予備の鉛筆を出す。08:19ピッケルを抜き左の雪面に降りる。斜面をトラバースしてブナ林に入る。08:31-40ブナ林の中で食事を摂る。AXLが拾ったブナの枝は芽が大きく膨らんでいた。キックステップで直登し、880m峰09:03に立つ。正面に聳える大高地山の景観は実に荒々しい迫力で迫ってくる。990m直下付近が危なそうだ。
09:26-39腹ごしらえをして進む。かなりの痩せ尾根で状態は良くない。目の上の小峰が帽子を被ったように雪が付いている。右から潅木を掴んで攀じ登るが、雪の上に上がるには危険すぎると判断、登攀用具を持参しなかったことを悔やむ。09:48引き返すこととした。
10:05-11:03展望の良い小峰で雪を掘り会場を設営、何時ものようにラーメンを煮て缶ビールで乾杯する。無風快晴、何時までも見飽きることのない絶景である。
下山は違うコースを取ることとした。880m峰を右から巻き、獣道を登って11:23、862m峰に立つ。ここで磁石と地図をにらめっこしながら、慎重に下る。今にも崩れ落ちそうな雪塊の間を潜り、柴を掴んで下る。藪を下っていると左手の雪斜面が魅力的だ。雪崩のルートを確認しながら雪面を下る。ホウの芽がはじけ始めた。AXLが熊の糞を見つけた。中に何も入っておらず臭いもない。熊が冬眠前にヤニを食べて栓をし、春になるとタムシバを下剤替りに食べて始めての脱糞、地元ではこれをネジと言っている。
12:15内川まで下り、すぐに小沢を渡る。幾つかの小沢を越え、12:27本流が夏道を削り取った崖を過ぎる。12:43-58砂防ダムのベンチで食事。ここから車道となり除雪されている。13:03横岩沢通過。アバランチビーコンを出して、お互いに隠して使用方法の訓練を行いながら進む。13:47小玉川岩魚ランドで本日の山行を終了した。

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今回のコース