登山者情報818号

【2004年06月06日/蛇引尾根〜北大玉山/井上邦彦調査】

昨日の急激に高度を変化させたように耳が異常をきたした症状は改善されたようだが、起床と同時に腰痛が発生した。全体的に身体がだるい。机を手摺りにして何とか山道具を調えて自宅を出る。
針生平の駐車場には既にMDEとKZMが来ていた。軽登山靴を履き、07:06大石橋駐車場を出発する。予想通りザックを担ぐと腰が伸び歩くに不自由はない。ただ速度は出ない。07:52角楢小屋で北海道から来たという単独の方に出会う。聞くと祝瓶山を登りに来たのだが迷ったようだとのこと、祝瓶山分岐を通り過ぎていることを説明する。濃緑のブナ林には春蝉が鳴き、林床にはギンリョウソウやオオバユキザサが咲いていた。08:11-21小沢で食事を取り、水筒に水を汲む。
08:36大玉沢の吊橋を渡り蛇引尾根に取り付く。ヒメシャガ・チゴユリ・ガクウラジロヨウラクが咲いている。会話を交わしながらのんびりと登る。09:10-20小ピークで食事を取る。傍らの船窪地形には雪が残っていた。09:48-54清水を汲んで来るKZMを蛇引清水分岐で待つ。
汗を拭いながら10:25森林限界の平坦な細長い尾根上に出る。ここから稜線までは見た目よりも遠い。10:44稜線の分岐に出る。後はひと登りで、10:57北大玉山に到着する。相変わらない大朝日岳の雄大な姿を眺め、振り返ると祝瓶山の後ろにまだ白い飯豊連峰が浮かんでいた。ここで休憩を取り、鞍部に下って調査を行う。
12:18北大玉山発。山頂付近にはイワカガミ・ミツバオウレンが咲いている。12:27稜線分岐を通過する。風がなく蒸し暑いので日射病になりそうな天気だ。森林限界を過ぎて日陰となり一息つく。男性2名女性1名のパーティが疲れきった表情で登って来た。何処まで行くのか尋ねると祝瓶山までだという。まさか大玉山経由で一周するつもりではあるまい。確かめると、角楢小屋で会った方と同様に、祝瓶山取り付きの分岐で道を間違えていた。森林限界が近いので、その辺りから戻ったらとアドバイスして別れた。
13:01蛇引清水分岐から水場に下る。13:04-20水場、水量は豊富、すぐ近くに快適に幕営できるように整地された所があった。しばしブナの林の中で休憩。14:01大玉沢を通過、14:14-28朝と同じ沢で休憩。14:48角楢小屋を通過。15:19-31祝瓶山分岐で、登山者がこれ以上迷うことのないように不要な道を塞ぎ、コースに赤布を付ける。しっかりした標柱があるので注意さえしていれば迷うことはないと思うのだが、現実に迷っているのだからしょうがない。15:47大石橋駐車場着。
ここで、確認をしておく。大石橋(吊橋)を渡ると、白く小さな「←大朝日岳」の標柱があり、大石沢に架かる傾いた足場板を渡ると、右手に三角の小屋がある。さらに雑木林を進むと標柱があり道は右に曲がる。本流が近くになるとブナ林となる。沢に梯子状の橋がある。この橋のすぐ先が分岐となる。分岐には丸太の標柱があり「→祝瓶山」と書かれている。ここから右に2m登り、河岸段丘に上がり、尾根に取り付くのが祝瓶山コースである。一方、標柱から真っ直ぐ登山道を数m進むと白く小さな「→大朝日岳」の標柱がある。ここから右に2m登り、河岸段丘に上がって左に曲がり数10m進むと、本流に架かる吊橋に出る。これが蛇引尾根コースである。「→大朝日岳」の標柱の先にもしっかりした登山道があるが、これは現在使われていない旧道である。

今回のコース
森林限界からの眺め
森林限界尾根を見下ろす 祝瓶山
稜線の分岐 北大玉山から大朝日岳
北大玉山から大玉山と祝瓶山 蛇引清水へ下る
蛇引清水 清水傍の幕営スペース
角楢小屋のKZMとMDE 角楢吊橋