登山者情報830号

【2004年06月26-27日/日山協遭難対策委員会研修会兼総会/井上邦彦調査】

 群馬県松井田町の妙義ロックガーデンと裏妙義国民宿舎で開催された「日本山岳協会遭難対策委員会研修会兼総会」に参加してきた。全国から関係者が集まり、26日はセルフレスキューとチームレスキュー講習内容の確認が行われた。中には新潟県峡彩山岳会の見慣れた顔ぶれもおり、嬉しくなった。
メモノートから(単なる備忘録ですから、実際の使用にあたっては注意ください)
・ オートブロックについて(下が張っていても効く)
・ クレムハイスト(ヘッドオンは誤った名称)
・ 芯抜きスリングについて(表皮をだぶだぶにする7〜8mm)、クライミングテープの軟らかいものは効く
・ 2重エイトノットについて
・ 懸垂下降におけるロープ結合部の通過方法=あらかじめ8環の上にオートブロック、近づいたら下にもオートブロック、その後に8環を外し、下に着けて上のオートブロックを外す
・ 中間にテープが巻かれているロープは動かなくなる時がある。劣化のしないマーカーが市販されている
・ 8環を下に装着してスリングが上になると動かなくなる
・ 1つのはカラビナは1つの用具に徹すること
・ 相手の落下を止めた時の仮固定は、屈曲角度を利用し、そのままカラビナを通してロープに結ぶ
・ 2本のロープで、確保している時は張っているほうのロープにオートブロックして、自分の器具を解除し、自己脱出。メインロープで本固定。ダブルでオートブロックしてセルフを取りながら支点まで登る。
・ 米国の場合は支点がしっかりしているので、ママーリングが普通。ママーリングの時は加重しているロープを使う。支点の加重がゼロになるので吊り合う。
・ 最後の支点で、振り分けを作ってから下る。事故者の後ろに回りこみ、抱きかかえるように振り分けを事故者にセットし、ロープを切断する。そのままテラスまで下降する。シットハーネスの時は身体を起こす。
・ 最近フリークライマーの岩場での事故が多発している=特にエイトノットによる懸垂下降
・ 流動分散の途中で支点の1つが取れそうな時は、編むより巻いた方が良い。

オートブロック 懸垂下降での結び目通過
クローブヒッチの固定法
ガイドが使う確保法 セルフレスキューの原理1
セルフレスキューの原理2 セルフレスキューの原理3
セルフレスキューの原理3 ザイルによる搬送法
潅木から支点を取る
細い潅木を纏めて支点とする 流動分散の固定法