登山者情報846号

【2004年08月15日/石転ビ沢〜梶川尾根/井上邦彦調査】

朝起きると雨が降っていた、二日酔いのせいもあり、もうひと眠りしてから自宅を出発する。
06:13天狗平発、湯沢ゲートの看板が「関係者以外立入禁止」から「一般車両進入禁止」に修正されていた。虻は気にならないが、ブヨが多少まとわりつく。砂防ダムから登山道に入り、06:59-01水位の下がっているうまい水で喉を潤す。途中で2パーティを追い越し、07:23梶川出合を通過する。ジャコウソウ・オトギリソウ・オクトリカブトが咲いている。
07:44-47石転ビノ出合で門内沢と石転ビ沢を飛び石伝いに渡渉し、背の高い草地の踏み跡を進みズボンを濡らす。クガイソウ・ナツユキソウ・ミヤマキンポウゲ・モミジカラマツが咲いていた。
07:59-08踏み跡がなくなる所で食事を取る。寒くなり長袖シャツを着る。ここから川原歩きとなる。途中薄く僅かの残雪を踏むが殆どが川原である。08:17右岸からの枝沢で雪渓に上がるが、段差はなくなっている。なお左岸寄りの雪渓は崩壊中である。
ホン石転ビ沢出合が近くなると雪渓がズタズタになっている。早々に左岸のガレ場に上がるが、付近は薄い所が多いので慎重にコースを取る。そのまま枝沢を斜め上に登るが、雪渓を覗くとかなり酷い。08:37枝沢で2人パーティとすれ違う。雪渓に上がり枝沢で薄くなっている所を確認して、再び左岸に取り付く。足元が崩れやすい斜面をトラバースして行く。ここで登りすぎると、下れなくなるので注意をすること。
岸壁をへつる所では、万一雪渓が崩壊したら瞬間的に岸壁に飛び移る覚悟で、雪渓と岸壁を両手両足で突っ張って通過する。雪渓の中央に穴が開き亀裂が入っている箇所を過ぎた所で、雪渓を横断するかどうか迷ったが、上部右岸寄りに亀裂らしきものが見えたので、そのままガレ場を詰める。
北股沢が割れている筈なので、左岸の巨大な三角岩の手前で雪渓に上がり中央部を登ると、大きな亀裂が行く手を阻んだ。ピッケルを出すのは面倒なので、場所を選んで2本のストックを雪渓に突き刺し腕力で強引に越え、09:07-12北股沢水場で食事を取る。ここからは雪渓を僅か歩いて、左岸に下りる。岸に移る箇所は何処も薄くなっているので注意すること。
オタカラコウ・ハクサンフウロ・ミヤマキンポウゲ・ミヤマコウゾリナ・ヤマハハコ・モミジカラマツ・シナノキンバイの咲く中ノ島(草付キ)を登りきる。小屋下の残雪は全て消えていた。09:47-11:42梅花皮小屋でMDEと南山さん(峡彩)とカリカリに冷えた缶ビールの出迎えを受ける。
今朝の気温は6℃とのこと、私が到着した時点でも9℃、出発直前で12℃であった。2人が洗濯平まで雪を取りに行くというので、その間小屋番を仰せつかった。昨日ダイグラ尾根を登って本山小屋に泊まったKIKが到着、一緒に梶川尾根を下ることになった。
稜線ではヤマハハコ・イイデリンドウ(盛)・タカネマツムシソウ(盛)・コゴメグサ(盛)・ミヤマアキノキリンソウ・ハクサントリカブト(盛)・イブキトラノオ・タカネツリガネニンジン・ウメバチソウ・イワオウギ(終)・シラネニンジン・オヤマリンドウなどが咲いている。特に紫系統の花が見事である。12:02-12北股岳山頂、12:51-58門内小屋を通過する。門内小屋は8月23日管理人下山し、無人小屋になるとのこと、確認はしなかったが頼母木小屋も同じかと思う。残雪がなくなったで、秋の清水を使うことになる。水場には小屋から最低鞍部の広場まで下り、T字路から右に曲がって稜線を越し、左にトラバースして崩壊地の小沢にある。
13:13扇ノ地紙からイワショウブの咲く草原を緩く下り、13:34-44梶川峰、14:11五郎清水を通過する。14:28滝見場で大休憩、15:48湯沢峰を通過し、16:18-27楢ノ木曲リで眼下に飯豊山荘を見ながら食事を取る。16:45天狗平に到着して今回の山行を終えた。
踏み跡終点から梅花皮小屋まで

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