登山者情報854号

【2004年09月11-12日/石転ビ沢〜丸森尾根/木内茂雄調査】

タイム 
(9/11)飯豊山荘8:50〜9:02温身平〜9:12砂防ダム〜9:37ウマイ水9:48〜10:05地竹原〜10:25梶川出合〜10:45赤滝〜10:59石転出合11:12〜12:00雪渓末端〜13:30黒滝13:35〜14:18梅花皮小屋
(9/12)梅花皮小屋8:38〜9:02梅花皮岳〜9:20烏帽子岳9:30〜9:48梅花皮岳〜10:05梅花皮小屋10:17〜10:45北股岳〜11:40門内岳〜12:05扇ノ地紙〜12:55地神山13:00地神北峰13:17〜13:30丸森峰14:00〜14:30夫婦清水〜15:38飯豊山荘
記 録
(9/11)朝、所用有りスタ−ト時間が遅かったので、久しぶりに地元飯豊連峰に登る事にした。山荘前で頼母木に行くと言うLFDと言葉を交わし、石転びを目指す。途中、ブナの大木が2.3本根本から倒れていた。台風16号の風にでもやられたか。更に砂防ダムを過ぎ山道に入っていくと、またブナの大木が倒れていて道を塞いでいた。ウマイ水では例年の如くオチクラブシ(トリカブトの一種)がきれいに咲いていたのとサラシナショウマが二本まもなく終わろうとしていた。その先、地竹原ではノコン菊が群生して咲いていた。
赤滝までにオヤマリンドウ、エゾシオガマ、ミヤマアキノキリンソウ、ハクサンシャジン、オトギリソウ、がこれでお終いと咲いていた。その先、石転沢出合いには勿論雪は無く、2メ−タ−以上に伸びたイタドリの根本にタニジャコウソウが咲いていた。出合から沢を適当に見計らって右岸に渡り50分位夏道と河原を歩き、雪渓の末端に着く。念のため四本爪を付け、左岸から雪渓に乗る。傾斜がきついのでアイゼンは付けた方が気楽に登れる。
10分程で雪渓を降りガレ場を進む、本石転沢出合より100メ−タ−位下の位置になる。この後は雪の塊を避けながら、時々左岸を高巻きしたりしてガレ場を慎重に進む。北股沢出合付近で大きなスノウブリッジの下を歩く。今年、新潟県の荒沢岳雪渓の下で写真撮りしていて雪が崩壊して亡くなった事件を思い出す。それでも、上から雨だれの様に落ちてくる水滴を気にしながら、音を立てず、震動を与えず、かつ急いで2.30メ−タ−を歩いたので心臓が高鳴った。更にその先にもスノウブリッジが有ったが心臓に悪いので高巻きをして、浮き石の有る急斜面を慎重に歩く。時々霧が出るので見当をつけずらい。漸く、見慣れた夏道を見つける頃、前方に黒滝が出現する。この滝周辺でダイモンジソウ、ミヤマキンポウゲ、と終わりかけたハクサンフウロ、そして種をつけたイワオウギを見つける。
滝の上部より、右側に登山道が有るが、左の沢に降り、今は廃道になっている沢筋の道を登る。間もなく草付きの斜面に出るとウメバチソウが見事なお花畑をなしている。この初めて出合う場面にカメラが活躍する。
その他にはゴマナ、アザミ、小屋近くでは相変わらずコミヤマイワアカバナが質素に咲いている。梅花皮小屋に付くと既にASEが着いていて、管理人室には“おういんの尾根”を日帰りしていったHZUが冷やしておいてくれたビ−ルが有り、まず、これに手をつける。感無量の一時を過ごす。
改めて小屋の周囲の花を探し、まずはいつも有るイワインチン、トリカブト、コゴメグサ、狂い咲きのハクサンイチゲ、終わりかけのハクサンフウロ、タカネナデシコ、等である。夕方までにGZK,VQO,BPZ他、集まり賑やかな一晩であった。
(9/12)
朝、小屋掃除をしてから烏帽子岳まで往復してくる、最初の梅花皮岳の登りはきつかった。昨夜の分と今朝の分が効いているのか、心臓と肺がやけに活動する。花は前述のものばかりだが、タカネマツムシソウが紫鮮やかに瞬きして催促するのでシャッタ−をきる。それからヤマハハコも、そして紅葉したミネザクラも催促してきた。
梅花皮小屋に戻り、管理人室に忘れたピッケルを取り出し、前に立ちはだかる北股岳に挑む、前には15分位で登ったが今は倍近くかかるようになってしまった。今日も天気は良いが昨日同様、時々霧が湧き上がりジックリ山並みを眺められない。気温は高く、目新しい花も無く、扇ノ地紙を通過した。此処から廃道になっている下道を行く。
道は笹で覆われている箇所が有り、間違い易いから通常は利用しない方が良い。この道を下って行くと右斜面一杯にニッコウキスゲが咲いていた。狂い咲きでこれほど咲いているのは見事だ。そして、足元にはミヤマリンドウが足の踏み場も無い程咲いている。それから、ウサギギクが花の形をなんとか保っている。更に春先にはハクサンコザクラのお花畑になるようだ。
この後、地神北峰から丸森峰に下って行くとLFD一行が杁差岳の帰途で休んでいた。30分程雑談をしてから、先に降りた。

画像