登山者情報881号

【2005年01月09日/桜峠〜耳通り〜大里峠/井上邦彦調査】

同行者 鈴木麻里子
除雪作業の合間を縫って、玉川小学校の駐車場に車を止め、07:00スキーを履いて歩き始める。昨日のトレースが残っており、容易に林道に入ることができた。林道では地図にある2本の送電線と沢が現在地把握に役立った。
07:46林道の終点に着く。このまま真上の窪地が正しいルートと思ったが、昨日の終点を目指して右の斜面を斜上する。樹齢80〜100年程度のブナ林を抜け、鉄塔に出て県境まで滑る。さらに県境を北上し、08:00-06昨日の峠?で証拠の写真を撮る。
ここよりUターンして県境を南下する。小峰を越えて、08:14桜峠に到着する。ここから耳通りの登りに取り掛かるが、傾斜はさほどではない。植林されたカラマツもあった。多少の急登をジグザクに登り、08:42-52平坦な所で食事を摂る。高度計は380mを示している。風は感じられない。積雪は1.2m程度。右斜面は杉林となっており、「前橋境界票」がつけられていた。
周囲は雑木林となり、斜面をキックターンの繰り返しで登るが、斜度が限度を超えたためスキーを脱ぎ、坪足で腰を超えるラッセル直登となる。その後はスキーで順調に高度を稼ぐが、鈴木のストックの輪が外れ、雪に埋もれて見つからなくなってしまった。
やがて左から登ってくる尾根が見え、傾斜が落ちて広いブナ林となる。11:15山頂に到着、風が強くなる。尾根を間違えないように地図とコンパスを丁寧に合わせ慎重に進む。視界が閉ざされた中、600mから550mまでの下りはかなりデリケートである。
鉄塔が出てくると安心してしまったのか、一度ルートを外れるが、左からの風に異常を感じ鉄塔まで若干戻ってコンパスの指示に従う。草が露出している3つ目の鉄塔から下ると眼下に建物が見えた。下ってみると12:19大里神社であった。扉を開け居並ぶ石碑に拍手を打ち、線香を炊く。ストーブでラーメンを作り、二人とも満足。
エノカッチを諦め、13:50シールを外して大里峠を出発するが、雪が深く全く滑らない。一転して風はなく雪のついたブナ林が綺麗だ。鉄塔や送電線の関係で一面の雪原がある。沢に挟まれた尾根の末端で、沢を飛び越えることにした。スキーとストックを投げ、思い切ってジャンプをした所、左足は雪を踏み抜いて宙に浮いてしまった。強引に登る。鈴木はザックも放り投げ、助走をつけてジャンプ!両手で雪を抱えてなんとか成功。
傾斜が出てくると回転も可能となり、杉林になると雪が締まってきた。スキーの利点を活かし何度かスノーブリッジを渡り、砂防ダムで林道に出た。これで楽かと思ったら最後にもうひと登りが待っており、16:17玉川集落、16:24玉川小学校に到着した。ショートであるが充実した山行であった。

今回のコース

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