登山者情報900号

【2005年04月16日/祝瓶山/吉田岳調査】

 朝6時、予定通りOTJ宅でPWDと合流。「林道はまだ除雪は行われていない」「稜線は雪が割れているから面倒だ.」との助言を受ける。徳網の除雪止まりにて出発準備。
 6時22分、出発開始。私は山スキーで、PWDは結局徒歩での山行とした。放射冷却で固まった雪面を快調に進む。巨大なブナやトチノキが見られる針生平を抜け、7時52分大石橋に到着。祝瓶山手前のピークを望みながら、朝食をとった。
 大石橋は一本板が架けられてあるため、それほど恐怖感は感じない。さらに大石沢を渡渉して、再びスキーを履いた。祝瓶山への夏道の一つ手前の尾根(冬道)に入り込む。しかし、さすがに雪が少なく、程なくやぶこぎになってしまった。この時期にはもう素直に夏道をとるべきだったと反省。スキーを持たないPWDが先に進んで行く。9時55分、780m地点で夏道に合流。その先は雪庇を進み、817mピークでスキーをデポした。朝日の稜線がきれいに見晴らされた。
 鞍部まで下ったところで、PWDから「腹ごしらえをするので先に行ってくれ」と言われ先に進む。ここから山頂までの登りは、マイペースで行った方がいい。11時、イチノト着。ここで始めて祝瓶の山頂が見えてきた。夏道は半分くらい出ていた。雪の上も時々すぽっと抜かり、難儀させられる。1360mピークで、荷物を置き、空身で山頂を目指した。12時10分、山頂到着。やはり気持ちが良い。しかもここにしては珍しく風がほとんどない。しばし余韻を楽しんだ。PWDが登ってきたところで、写真を撮り、下山する。1360mピークにて、お決まりのラーメン昼食タイムとした。
 13時40分、下山開始。817mピークにてスキーを履いた。雪庇を滑り、780m地点でしばし休憩。鈴出沢をそのまま滑りたいのだが、PWDが先に夏道を下り、スキーのルートを確認してもらう。何とか行けるとの判断で、滑降開始。最初は最高の斜面。しかし谷に入り込んでからは、雪崩を避けるため、速攻で滑り切っていった。雪面が安定しているとの判断で決行したが、決してお奨めはできない。白布平で待っていると、すぐにPWDも降りてきた。
 あとはスケーティングでコースを降りていく。15時45分、大石橋通過。下りはさすがにスキーが早い。PWDには申し訳ないが、一足先に徳網へ向かう。16時45分、車場に到着。帰り支度が終わった頃、PWDも無事到着した。
 このコース、スキーを使うならばもう少し早くの方がいいが、新雪の頃だと時間的に日帰りは厳しい。トレッキングとして楽しむならば、林道除雪が終わってから(4月下旬頃)の方がいいだろう。        (写真提供 仁科)

針生平のゼンマイ小屋 大石の記載所
大石橋にて 大石橋を渡るPWD
550m地点にて 朝日の稜線が見えてきた
817mピークにて イチノトで山頂が見えた
山頂にてAXL 山頂にてPWD
1360m峰に戻る 滔々と流れる荒川源流
カモシカの溜め糞 膨らんだブナの芽
殻(左)と花芽(中)と葉芽(右) 潰してみると