登山者情報915号 (投稿)

【2005年06月11日/足ノ松尾根〜鉾立峰/波多野茂調査】

6/11(土)
天狗平へ交通規制が解除されて初めての週末、めずらしく土曜休みとなり天候が安定していたら石転びに入渓の腹づもりだった。しかし関東甲信梅雨入り、加えて南岸には台風4号。下越の予報もぱっとしなかった。出かけるか、家にとどまるかどっちつかずの心境だった。しかし出かけて稜線ガスガスでやめときゃよかったと思うのと、行かずに後悔するのとでは、、と考え、まともに寝ていなかったにもかかわらず深夜家を発つ。
風倉山登山口のある胎内川ダムの少し先で通行止めとなっていた。2週間前よりは進んでいる。支度をしていると空が白みはじめてくる。小雨がパラつくなか鳥達の元気な朝のさえずりの中ヒュッテへと漕ぎだす。ウィンドブレーカーからちゃんとした雨具にしなきゃだめかなと思ったがそのままで雨はあがってくれた。そして主稜線と門内か頼母木か小屋までわかる。やる気もでてくる。
舗装路からダートにかわり進んでいくと左の斜面からの土砂が道に崩れかかって路面は荒れてきたが降りて押すことなく通過できた。ブナだろうか1本大木が根こそぎ倒れとうせんぼしている所はさすがに降りて下をくぐらざるをえなかった。尾根取り付きに着きパンと牛乳を腹に入れブナ林へと踏み込んでいった。
しっとりしたブナ林、手を使う急登、どちらも長くは続かない。露出した根が濡れて滑り易くなっているのに気を使う。斜度緩んで左右の沢の音が聞こえる。 そして急登セカンド。心拍数もレッドゾーン寸前、ようやく休憩ポイント姫子ノ峰。主稜線がくっきり。このままもってくれと願いながら汗をぬぐう。緩くくだってギンリョウソウ、タムシバ。またもや急登。はげしく下って尖り気味の岩陵のある短い区間を越える。
水場分岐から雪で埋まったヒドを横断。ニツ峰がまた右横になる。みずみずしいブナを見上げる急登。忍耐の登り、視界ひらけ振り返ると新潟東港がよく見える。が、見上げる大石山の西峰はまだ高い。じわりじわりとその距離を詰める。
緩く高度を下げ鉾立峰が高くなる。白山一華の群落に至るまでの登路にはまだ雪の残る箇所もあった。やはり降雪量は突出していたのだろう。扇の地紙から白山一華を前景にしたニツ峰にも非常に会いたかったが、それはあまりにも無謀過ぎるので、まだ10時過ぎではあったが降りることにする。
大石山の西のピークで食べるコンビニ梅おにぎりがうまい。冷やす雪はまわりに売るほどあるというのに発泡酒を車に置き忘れてきた。やり場の無い憤りを目の前に広がる絶景で沈め、次の山へと想いはすでに歩きだしている。ブヨの集中攻撃にもなされるがまま。五十公野で仕入れた「ぬれおかき」は大量の汗で失われた塩分を補うのにベストな逸品だ。歯ごたえは今までに無いもので少し違和感を感じなくもないが、山へ持っていくしょっぱい物として定番になる。休んでいると谷間からむくむくとガスがわいてきた。
降りてしばらくすると下から声がする。6〜7人のパーティーとスライド。その中のひとりが去年大朝日に針生平から行った時に会った中条の人だった。しばし大朝日〜祝瓶や胎内尾根の話しをし、またどこかで会いましょうと別れる。
さらに進むと今度は4人とスライド。やはり目当ては白山一華。すごかったと言うとやる気が満ちてくるのがこちらにも伝わった。
尾根取り付きと胎内川ダムの距離8.1km(片道) 歩いた距離往復12.1km 動いている(歩いている)時間4h30 とまっている時間3h30華報寺でさっぱりして家路に着いた。出かけて大正解の山旅だった。これから毎年の恒例行事となりそうだ。
尾根取り付きと胎内川ダムの距離8.1km(片道) 歩いた距離往復12.1km 動いている(歩いている)時間4h30 とまっている時間3h30。
華報寺で温泉に入りさっぱりして家路に着いた。出かけて大正解の山旅だった。これから毎年の恒例行事となりそうだ。

詳しくはhttp://www5f.biglobe.ne.jp/~cheleste