登山者情報991号 (投稿)

【2006年03月25日/高知山〜二王子岳/山田亘調査】

 このコースは前々から行こうと思っていたが、地形が複雑で自信がなかった。幸いLTQさんの御好意でLogをお借り出来たので、何度も再生して自信をつけてから出かけた。05:40頃自宅発。南俣から南に250m程入った所に駐車し、06:42南俣(100)。林道歩きの始まりだ。ゲートから雪が出てくる。ワカンのトレースが続いている。雪は締まっており、坪足でも殆ど潜らない。06:57橋を渡り(150)、S字にカーブする所で杉林をショートカット。07:19橋(210)、07:37橋(270)、07:54橋(350)を渡ると、すぐ南に杉林があり、山の神の鳥居が見える。21日はここから尾根に取り付いたが、今日はやり過ごす。08:03尾根取り付き(380)で、LTQさんのLOGと照合。ワカンはまだ林道を進んでいるが、ここで取り付く。
 杉林を抜け急な斜面を登る。トレースは、ない。標高470m位で尾根に乗りパンを2個食べる。570m位で斜度緩み展望が開ける。08:51の写真がそれで、雪の上を歩き南に曲がると675ピークとなる。北に二王子神社からのルートが見え、一王子の杉林がよくわかる。675ピークの手前で少し斜度が出る。今日の尾根は、山の神の尾根より斜度が平均していて登りやすい。09:09ピーク(675)。3月21日は雪で何も見えなかったが、今日は五頭から守門、浅草、越後三山あたりが良く見える。南に下がった分、二王子神社コースから見るより迫力がある。東の方に山の神の尾根から来たと思われる足跡が続いている。私も東に少し歩いた後、南に向きを変え、09:30〜09:41ピーク(750)に上がる。暑かったので、冬上着上下を脱ぐ。南側に中越の山の展望が広がる。その中で南東の三角形のピークが気になる。歩き出すとブナ林に入り、斜度が出る。
 樹間から見える、このピークを励みに登る。標高900mを過ぎた所で、左手に平べったい石が出ている。高知山とは、思ったより藪っぽいピークと思いながら登っていくと、1000m位でポンと視界が開けた。一面雪の登路を緩やかに歩き、10:28高知山(1024)。このコースは、ここまでが登りで、この先、場割峰(1217)まで緩やかな歩きになる。その先、三王子までまた登りとなる。三王子の東に九合目の雨量観測所のアンテナが見える。ここを基点に、地形図と実景を照合する。肝心要の、場割峰から中尾根までが見えないが、大まかな流れがわかったので、1128ピークにコンパスをセットして歩き出す。地形図で見るよりずっと痩せた姿をしている。
 11:00ピーク(1128)から痩せ尾根を跨ぎ、南側の展望を楽しむ。南に分岐する尾根の向こうに蒜場山が頭を覗かせている。中越の山々が水晶宮のように連なり、その上に青空が広がる。ここから北に向きを変え、二王子神社からのコースに近づいていく。11:06鳥居峠(1110)は、だだっ広い雪原で、迷いやすいのも、よくわかる。11:16 1142ピークの手前で10m程の落差をシリセードで下る。1142Pは100m程西を通る。緩くてらくちんな登路だが、最近歩いてないので、疲れてきた。場割峰の登りで豊栄の松田さんに抜かれる。11:51場割峰(1217)でパンを食べる。この先、中尾根に乗るまでが今日のポイントだ。場割峰から西に伸びる尾根を降り、12:04ピーク(1170)に立つ。ここで北に向きを変えて降り、鞍部(赤谷越途)から雪堤沿いに歩き、雪堤を東に越え、中尾根に乗る(1170)。と、書くのは簡単だが、ここは悪天候時には難しいだろう。まず場割峰から、北に伸びる尾根を行きたがるだろうし、西に伸びる尾根を選んだとして、1170ピークは小さいので、気づかずに、そのまま西に進むかもしれない。
 12:04の写真は、1170ピークから中尾根を見たものだが、よく登路を写していると思う。12:18中尾根に乗る直前で山慣れたパーティとスライド。少し上で振り返ると、既に鞍部に消えていく所だった。12:20中尾根に乗る(1170)。実は夏から体重が5s増えた。ここからの登りは体重70sの自分に堪えた。クラストした斜面を歩き、1300m位から南東の風が強くなる。それはいいのだが、冬上着を着ようとジッパーを上げると腹にひっかかる。林道ではジッパーを開けていたので気づかなかったが、これはショックだった。上まで上げるとボンレスハムのようになった。少し上がり振り返ると中尾根が流れるように見えた。13:03三王子付近で二王子神社からの尾根が合わさる(1360)、13:14九合目雨量観測所(1410)の先から飯豊が見え始める。雪原に赤い小屋があり、小屋の西側に二人の人がいる。13:20〜13:34二王子岳(1420.3)。パンを食べながら展望を楽しむ。
 飯豊も大分青くなった。朝日が青空に誘うように浮かんでいる。中越の山は水晶宮のように見えたが、こお山には原始的な生命力を感じる。その手前に光兎山と鷲ヶ巣があるはずだが、今日は山波に埋没している。振り返ると海岸線の向こうに、海を挟んで佐渡の金北山が白い雲のように浮かんでいた。これらを見て歩き出すと、松田さんが小屋から出てきた。一緒に戸締まりをしていると、新大山岳部の学生が雪洞を掘ると言ってスコップを借りに来た。感じのいい青年だった。それで松田さんと話しながら歩き出した。途中カメラのメモリが一杯になったので少し遅れた。
 13:46九合目雨量観測所(1410)。この先、三王子の下は北面をトラバースする。いつもはクラストしているが今日は軟雪だ。14:05油こぼし(1240)。油こぼしの下で4〜5人が雪洞を作っていた。イグルー風で本格的だ。ここから独標まで松田さんと歩いた。14:34独標(994.4)に着くと、山頂で会った年配の人が休んでいた。その人が葡萄山塊の向こうに黒い山があるという。見ると、粟島だった。ここからは一人で歩いた。下に一王子の杉林が見え、14:54ピーク(789)。この先雪が固くなり、雪面を下る旨味が薄れた。15:04尾根を北に外れ、夏道のラインに降りる(580)。
 一合目の杉の上で夏道が出始めていた。今日は軽量化のためヘリカルアンテナにしたので、ここから二王子までログが採れなかった。沢を高巻く所は、沢が口を開け始めていた。15:34二王子神社(290)。二人の男性が休んでいた。太鼓橋を渡り15:46尾根を越える(250)と林道を男性が降りてきた。下りに中尾根を使ったそうで物腰にゆとりを感じた。16:03橋(150)を渡り16:18南俣(90)。南に250m進み16:22南俣(100)。海と山の展望を楽しむ新潟らしい登路だった。なお南俣の駐車は、集落内ではなく、集落南の林道に停めた方が良いようだ。

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