登山者情報999号 (投稿)

【2006年05月04日/西俣ノ峰〜頼母木山/山田亘調査】

 風邪を引いたけれど、飯豊には行きたいし、ということで05:42新潟市発。07:21梅花皮荘(300)、熊祭りの会場の向こうに梶川尾根が見える。奥川入の鯉のぼりを見ながら杉林に入る。07:41尾根取付(350)、危うく通り過ぎる所だった。イワウチワの咲く尾根に入る。07:50岩場(400)は、左側から登る。残置ロープを利用させていただく。岩を過ぎると斜度が少し緩むが、標高450mを過ぎた頃から大変急になる。体感的には梶川尾根以上だ。ここで高知山で会った、豊栄の松田さんに抜かれる。530mピークの前で左手にトラバースして08:11〜08:17尾根が合わさった所で休んでいると、泊まりの荷物を担いだ4人パーテイがやってきた(530)。声を掛けられ顔を上げると、昨秋ダイグラ尾根でお世話になった豊栄山岳会のSさんだった。(この先、十文字池までログが北側にずれた。実際は尾根通しに歩いている。)680m位から少し雪の上を歩き、700m位で尾根が合わさると夏道になる。南へ100m歩き、08:43十文字池付近で雪に乗る(700)。ヤブ越しに、倉手山と西俣の峰が見える。誰か近づいてきたと思ったら、さっき抜かれた松田さんだった。この先、西俣の峰までは本山を眺めながら歩く。ダイグラが正面から見えるのを目を細めて眺める。西俣の峰直前は、かなり斜度が出るが、あまりそれを感じない。おそらく体が530m付近の斜度のきつい部分を覚えていて、それと比較しているからだろう。
 09:38〜09:47西俣の峰(1023)で、本山から杁差岳までの展望を楽しみ、ピッケルを出す。雪の回廊を咳をしながら歩く。去年の4月24日程ではないが、青空が広がっている。わずかに雲が湧き、エブリサシの白い雪肌にふわりと影を落とす。自分も、あの雲のように歩ければと思う。1089mピーク付近は雪庇が後退しており、藪や、尾根の西側を歩く。歩くに連れ展望は狭くなり、飯豊の主稜に近づいているのを実感する。
 10:44枯松の峰付近(1180)から三匹穴への登りがよく見える。東に、はみ出た樹林帯の手前で、樹林帯に入ることを確認する。枯松の峰からの下りは夏道を使う。廃道になったと聞いていたが、思いの外しっかりした踏み跡だ。10:56鞍部で雪に乗り(1140)登りにかかるが腹が空いたので、11:26食事(1240)して樹林帯の東側に沿うように登る。最近あまり歩いてないので、ここで疲れる。男性の単独行とスライドし、ひときわ東に、はみ出た部分の手前で樹林帯に入り、11:52樹林帯を抜ける(1420)。雪面を雲の影が流れ、右手の杁差岳が近い。三匹穴の慰霊碑のあった藪付近まで登ると、前方から楽しそうな声が聞こえてきた。いっちゃん達だった。少し話し歩き出すと、松田さんがニコニコしながら降りてきた。
 1690mピークは藪が出ており、直下をトラバースする。笹藪を少し歩き、斜面を登り13:04〜13:17頼母木山(1740)で、一気に越後側の展望が開ける。大きな二王子岳から一の峰位までの稜線。そして島のように浮かぶ杁差岳を目を細めて眺める。雪のついた杁差岳は、趣味の良いフランス車のような、非凡で洗練されたものがある。風が強いので山形側の草つきに移る。置賜の低い山並みもまた魅力的だ。腰を上げゆっくり降りる。1690mピークをトラバースすると豊栄山岳会の人達が来た。降りるのかと聞かれ、降りると言ったら一人残念そうな顔をしたので、風邪を引いたので仕方ないと付け加えた。14:16枯松の峰付近(1180)、15:11〜15:19西俣の峰(1023)。ここからの下りは、970m付近で尾根が分かれるが、誤って東へ外れる尾根に乗った。隣にも過ったトレースがある。すぐにおかしいと気づき、コンパスで十文字池を探り、登り返した。分岐の上で登路を確認し、もう一回下ったらまた東にそれてしまった。ドジッたと思ったが、さっきのトレースも気になるので910m位まで降りた。トレースは北にトラバースした後、上に向かっていた。それで、15:37位から登り返し(910)、15:45分岐に戻り(970)正しい尾根に乗った。16:02夏道に出て(700)、支尾根に入り、雪が消えた所でピッケルをダブルストックに換えた。イワウチワの咲く急な尾根を下り、530mの尾根が分かれるところでGPSを出したら消えていた。トラバースして下りにかかるが、最初はとても急だった。16:57取付(350)。奥川入まで来ると、格好の被写体と思われたのか写真を撮られた。17:18梅花皮荘(300)。この後遠野に行こうと思ったが、仙台で力尽き、牛タン買って、新潟へ戻りました。

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