あざみ山遊会

2015年07月20日
 過日、櫛形山に登って下山後の温泉で「日本国という素敵な山がある」と聞いた女性陣を案内することになった。この山は日本海沿い、山形県と新潟県のちょうど県境にある山である。
 天気予報が定まらない。前日には新潟県下越地方が悪く、山形県庄内地方は良かったが、夕方になって逆転した。04:00に起きてPCとにらめっこする。頼りにするのは気象庁の「降水量短時間予報」と「時系列予報」である。05:00小国発、07:30から登り始め、12:00頃に下山する予定であるが、ちょうど07:30頃から激しい雨が県境を移動して行く予報であり、相当に厳しい。
 急いで代替地を探すことにした。予想雨量が少ない新潟市周辺に絞り、各コースの標高差をチェックする。今回のメンバーにとっては、標高差400〜500m程度が無理のない所である。2〜3箇所をピックアップし、何冊かのガイドブックやブログ、地形図を調べる。最後は最近その山を登った知人に直接電話をかけると、「いま北海道の山を登っているけど、その山は悪くないよ」とのこと。しかしアプローチがいまひとつ調べきれない。結局、角田山を選び、まだ登ったことのない桜尾根から灯台コースとした。
 「今日はドライブ+温泉かな」とささやきあうメンバーを乗せて、雨の中、車を走らせる。新潟が近づくにつれて、空には青空も見え始めた。角田山直前で温泉を見つけてたメンバーは「下山後はここにしよう」と即決。
 角田浜の駐車場には手前側に沢山の車が止まっていたが、灯台側には数台程度、海水浴客と登山客で分れているようである。灯台コースよりのトイレ近くに車を止め、GPSを片手に車道を歩くと、道路向かいの建物の脇に「ここは私有地・・・」の看板を見つけた。角田山の登山道でよく見かける看板である。道路を横断して歩道に分け入る。
 草が被さっており歩きにくいが、なによりも半端ではない蒸し暑さに汗がしたたり落ちる。足元にはオオミスミソウ(雪割草)の葉が見える。じぐざぐの登山道を登り終えると、尾根道は快適となる。一度ゆるく降ると一同から「降ったらその分登らなければならないから嫌だ」とわがままな声が飛び交う。振り返る度に日本海は右手左手と変わる。若干風邪も出てきた。
 登山道脇に沢山の石が置いてあった。明らかに川原の石である。どうも登山道を整備するために運び上げたもののようである。封鎖された踏み跡から登ってくる方がいた。挨拶を交わし彼の背負子を見ると、土のう袋に石が入っているようだ。こうした地味な活動が登山道を保っているのである、感謝。道の脇にある地蔵尊を包むようにヤマユリが一輪咲いていた。
 灯台コースと合流すると木道になり、登山者もちらほら見かけるようになる。山頂の大きな柱標で記念撮影をし、展望台に向かう。途中トイレに立ち寄ると、中に入ることをためらうような汚れであった。日差しがあるので展望台の木陰にシートを敷いて昼食とする。視界も徐々に良くなり眼下に新潟の街並みが広がってきた。
 緑に覆われた山道を降っていくと私の携帯が鳴った。K氏から「門内小屋の管理人に体調不調を訴えている登山者がいる」とのことである。対応のためあちこちと連絡をしている間に皆は先に降ったので、早足で追いかける。なお、この登山者は翌日にヘリで搬送をされ新聞を賑わすことになった。
 梨の木平からの展望は、何時ものことながら皆んなが歓声を上げる。ヤマユリの咲き乱れる山道を降っていく。慎重に岩場を通過し、海抜0mの海岸に到着し、角田山の山行は終了したが・・その後はまたも温泉で楽しんだ。どうも山を歩いて温泉に入るのがこのメンバーの定番になりそうである。

今回のコース
出発です
汗がしたたります
倒木を潜ります
クルマユリ
そよ風が気持ちいい
カブトムシ、それともクワガタムシ?
花に励まされ
この石を沢から担ぎあげている方がいました
登山道を維持管理している努力に頭が下がります
これは何という花?
ラン科だとは思うのですが・・・
オトコエシとオミナエシが咲いていました
エゾアジサイ
大きな樹にも元気づけていただき
ヤマユリに包まれたお地蔵さま
日本海が見えた
最後のがんばり
木道に出ました
山頂です!
展望台まで行ってお昼ごはん
新潟平野を見下ろします
可愛いアザミが微笑んでくれました
さあ下りましょう
オカトラノオ
ヤマユリ
ヤマユリが沢山咲いていました
ハギ
佐渡ヶ島
岩場を下ります
足元に注意して
降っては登る繰り返しです
それでも元気いっぱいです
あの灯台を目指します
灯台と一緒に
次は海に向かって下ります
ここが海抜0m
車に戻りましょう
まずは温泉に入って
ワインの試飲もできます
自家製パンをお土産にして、私達はアイスをいただきます
楽しい山旅でした

おわり

おわり