会員の山行 021号

【2003年07月20日/岩手山(焼走りコ−ス)/木内茂雄調査】

タイム 
焼走り登山口9:00〜10:45噴火口見晴台10:55〜11:40ツルハシ11:45〜12:40平笠不動小屋13:45〜14:25山頂14:30〜15:20ツルハシ〜15:45見晴台15:55〜16:35焼走り登山口
記 録  
昨日、秋田駒ヶ岳でコマクサの写真が撮れなかったので、岩手山中腹に咲いているコマクサだけおを撮ろうと出発をユックリした。
昨年、時期遅れに来たので2,3株の花しか見られなかったが株が多数あったので今回は期待大で出発する。
登山口から火山特有の砂地の道を歩く。赤松の樹林帯からナラの樹林帯を過ぎる頃より傾斜がきつくなり、次第に高度をかせぐ。花は見かけず、ツバメオモトの葉だけ見つけたたくらいで後は見晴台までなにも見かけなかった。見晴台は、ほぼ森林限界で溶岩の流れた跡にイワブクロが咲いていた。ここから10分も登らないうちに左右がコマクサの大群落が続く。ロ−プが両側に張られているが、直ぐそばに有るので写真が撮れる。傾斜のきつい砂礫の登りだが、花を楽しみながら登る。有る登山客の話で“まるで雑草の如く沢山咲いてますね!”と。また、有る登山客は、“以前はこれほど他の草が生えていなかった。”と、良く見るとヤマソバと何かの柳が大分勢力をのばしている。あと10年もするとどうなるのか?。
さて、この群生をみれば目的達成なのだが、天気も薄曇りなので頂上まで欲張ることにした。ツルハシまでマイヅルソウ、ギンリョウソウ、ハンショウヅル、タカネニガナ、ベニバナイチヤクソウ、ハクサンチドリも見かけた。そして、ツルハシから平笠不動小屋までの途中、地味ではあるがカラマツソウの街道が続き見事な眺めである。まるで白い線香花火が逆立ちして歓迎しているようだ。
その他、オトギリソウ、トリアシショウマ、ヤマハハコ、ツバメオモト、モミジカラマツ、ユキザサ、ズダヤクシュ、シラネアオイ、ヨツバシオガマ、マルバシモツケ、ミヤマオダマキ、バイケイソウ、等が隠れる様にして咲いていた。
平笠不動小屋は昨年来た時は噴火の心配があったのか、使用禁止であったが、今回は使用可能で一人学生らしい男子が泊まっていた。
小屋から山頂までミヤマアキノキリンソウ、シラネセンキュウ?、ベニバナイチヤクソウ、コケモモ、イワギキョウ、ハクサンチドリ、イワブクロ、等あったが素晴らしかったのはコマクサだ。数は少ないが霧に濡れた姿は最高で満足出来る写真が撮れた。矢張り、出来るだけ歩き回るものだ。諺曰く“犬も歩けば棒に当たる”と言うことだろうか。
もっとも私は犬でなく馬か鹿なのだろう。
山頂は霧になってきたので、草々に下る。帰りは今来た道を達成感に満ちあふれて快適に降りた。
イワギキョウ イワブクロ
コマクサ
トリアシショウマ ミヤマキスミレ
ミヤマハンショウヅル 岩手山々頂