会員の山行 035号

【2004年07月04日/月山/木内茂雄調査】

タイム
自宅2時過ぎ〜姥沢小屋4:23〜5:17月山リフトからの道に合流〜5:43牛首(姥ケ岳からと合流)〜6:25月山頂上7:12〜7:40牛首8:04〜8:11リフトへの分岐〜9:20姥沢小屋
記 録
先週、クロユリが満開で、そのお花畑が素晴らしかったという情報を得たので、それを大いに期待してきた。
夜も明け、駐車場から標識に従い、左上にリフト乗り場を見ながら姥沢小屋の横を通り、ブナ林の中を歩いて行く、ズダヤクュシュが何処かに有った
ゆるい登りで直ぐ木道を歩くようになる。10分も進むとブナ林は終わり低木帯になり、花が出始めた。これからのミズバショウ、ハリブキ、そして、リュウキンカ、イワカガミ、モミジカラマツ、ショウジョウバカマ、イワイチョウ、ユキザサ、ツマトリソウ、オオバキスミレ、ミヤマカラマツ、ミツバオウレン、キクザキイチゲと眺めかつ写真を撮る。20分も経った頃振り返ると、さっきまで見えていた大朝日岳が雲の中となっていた。こちらも次第に霧の中になっていく。
楽しみながら、40分も進むと今度はチングルマの群生である。それからヒナザクラがひっそりと有り花びらを閉じていた。その他、まだ蕾をつけてないミヤマトウチソウ、タカネニガナ、コバイケイソウ、ベニバナイチゴと花の種類が多く退屈しない。時折、左斜面、即ち姥ケ岳方面からの雪解け水が沢水となって流れ落ちている。
リフトからの道に合流して間もなく雪渓を登る。霧の時迷わないようロ−プが雪面に張ってある、そして、傾斜が少しきついのと、朝の内なので雪が硬く、油断すると滑る。アイゼンは持ってきてないので、帰りの下りが心配だ。
雪渓の距離はそれほど長くなく、一度切れてまた雪渓となり、右側にスキ−の回転用のポ−ルが何本も立っているのが月山スキ−場らしい。この辺りでニッコウキスゲの蕾を一本見つける。
牛首を過ぎてもう一度雪渓を登るが矢張り雪は硬く滑り易い。その雪渓も直に終わり登山道になると、ウラジロヨウラクが満開、ウズラバハクサンチドリが一本草の中に咲いていた。そして、岩のゴロゴロした急な登りになる頃、イワベンケイ、ウサギギク、マルバシモツケ、ハクサンボウフウ、アカモノ(イワハゼ)花の終わったハクサンイチゲ、ミヤマキンバイ、チングルマ、等が目立つ。頂上に近いところに昨年有ったカジ小屋は土台だけになり、残ったのは石垣に寄り添ったミヤマガラシと、そばにお地蔵様と、何とか稲荷神社だけだ。登山道上に大カタツムリがいたのでおまけに撮る。やがて急登も終わり、平らな山頂に着いた。気温が低く、手がかじかむ。直ぐにセ−タ−を着込みクロユリは何処かと探すが判らず、昨日から来ていた登山客に教えてもらう。群生地はロ−プが張られていて入れず、遠目に見るしかない。確かに群生していると半分想像もまじえる、そばにある数本を何回もシャッタ−を押す。その他、平らな山頂を歩き回ると、アオノツガザクラ、ヒナザクラ、ミヤマシオガマ、ミヤマキンポウゲ、ハクサンフウロ、クモマナズナ?、ミヤマガラシ、コバイケイソウ、ウスユキソウ、そして蕾のアザミ等を見つけシャッタ−を押すが霧と寒さで長居は無用と下り始める、一瞬雲が切れて大朝日岳が見えた。牛首に降りた頃、次第に晴れ暖かくなってきた、姥ケ岳の分岐点でユックリ休みながら目の前の雪渓を眺め、その向こう下には月山湖、遠くには雲に浮かぶ大朝日岳を見て、右、姥ケ岳の稜線には、リフトを降りた参拝客らしい行列が見える。昨年、湯殿山に下りる時このような人達で渋滞したことが思い出される。
景色に十分満足して、飲み物にも満足してから元きた道を写真撮りながら、そして何処からとも聞こえてくるウグイスの鳴き声を聞きながら降りた。
(下りを心配した雪渓は気温が上がり雪は柔らかく、グリセ−ドもできない。
花を楽しみながらユックリ登れるハイキングコ−スであった。)

アオノツガザクラ アカモノ
イワイチョウ後方チングルマ イワカガミ
イワベンケイ ウサギキク
ウスユキソウ ウズラバハクサンチドリ
ウラジロヨウラク オオカタツムリ
オオバキスミレ オオバミゾホウズキ
クロユリ クロユリの群生
ゴゼンタチバナ コバイケイソウ
サンカヨウ ショウジョウバカマ
スミレ チングルマ
チングルマの群生 ツマトリソウ
バイカオウレン ハクサンイチゲ
ハクサンフウロ ヒナザクラ
マイヅルソウ マルバシモツケ
ミツバオウレン ミヤマガラシ
ミヤマカラマツ ミヤマシオガマ
モミジカラマツ ユキザサ
リュウキンカ 山頂小屋
大朝日岳 大朝日岳を望む(牛首にて)
地蔵様