会員の山行 050号

【2005年01月24日/雁戸山/吉田岳調査】

 昨年は3月に山スキーでこのコースに始めて挑戦してみたが(会員の山行32号)、up-downと藪で快適さは味わえなかった。早い時期にスノーシューで行ってみてはどうかと思い、今回それを実現してみることにした。小国を車で出発し、途中高速を使うと2時間ちょっとで川崎町まで着くことが出来た。セントメリースキー場は9時にオープンするが、最終リフトは10時にならないと動かないので注意である。
 リフト3基を乗り継ぎ最終リフト降り場に到着し、出発準備を行う。今回の足回りはスパイク長靴にスノーシュー。これは硬雪や急斜面に対してどれだけ効き目があるか、試しの意味もある。HZUから譲り受けたGPSをセットし、ビーコンを付けて、10時15分登山開始。期待していた踏み跡は全くなかった。右手になだらかな山形神室、急峻な仙台神室、大地状の大東岳も顔を出している。ブナ林に入り、やや尾根っぽい所にコースをとる。心臓破りの急登を登りきった1160m小ピークで一本(11時10分)。やっと視界が開け、前衛峰が見えてきた。
 一旦下り、また登り返し。しばらく尾根道を忠実に歩く。南側に張り出している雪庇は注意である。1320mピークまで登り、南雁戸山が見えてきた。そして1400m地点でやっと目的の(北)雁戸山が現れた(12時05分)。沢向かいの笹雁新道と合流し、一旦コルまで下り、頂上直下の急登にかかる。やや硬雪になってきたため、長靴にスノーシューでは厳しくなってきた。それでも強引にキップステップを蹴りこむ。稜線に着き、やや北上した所で雁戸山山頂の道標に辿りついた(12時40分)。視界は360度。蔵王、月山、飯豊と主だった山々が見渡せたが、とりわけ北方に聳える神室岳一塊がきれいであった。風が吹いていたため長居せずに下ることにする。のんびりしたい場合は東側の雪庇の下に雪洞を掘るのも手であろう。
 下りはスノーシューを脱いだ。しかしハイマツが埋まっている所などでは、すっぽりとはまりかけそうになるため、かえって硬雪の斜面にコースをとる。滑落しそうなほど硬くはない。1410mピークまで登り返したところで、急きょコースを変更することにした。登ってきた尾根道を下らず、岩下沢沿いの沢道を下ることにした。雪崩がやや心配だが、沢筋にデブリはなく、かつ抜けそうな浅雪ではない。下ってみると意外と沢筋はすっきりとしており、山スキーのルートに使えそうだった。ただ沢筋と両斜面の雪の状態には細心の注意が必要であろう。980m辺りから雪の状態が不安定になってきたため、右岸に逃げ斜面をトラバースしながら登りのコースに合流した。トレースをたどり、14時05分リフト降り場に到着。スキー場を下って14時50分、駐車場に到着した。

リフト乗り場 1,160mピーク
南雁戸山 雁戸山
頂上手前 神室岳方向
遠くに飯豊連峰