会員の山行 076号

【2006年02月21日/熊野岳 中丸山コース(蔵王連峰)/吉田岳】

 今回のコースは、蔵王ライザスキー場より登り始め、馬の背を経て熊野岳へ。そこから中丸山への尾根を滑り、そのまま蔵王ライン(猿倉)へ下りるというもの。実は昨年3月末にこのコースに臨んでみようとしたのだが、下の方の雪が大分消えていたため、中丸山から仙人沢の橋を通ってスキー場に戻って来たのだった。今回は会のメンバーである若手のホープEHJを誘って向かってみた。
 9時40分、ゲレンデトップを出発。さっきまで晴れていたのだが、すぐさまガスの中に入ってしまった。今日は気温が高いため、一日この状態かもしれないと、あきらめモードのまま登っていく。樹氷は小さくなったが、まだ残っていた。いつも風の強い馬の背も、ほとんど無風。そのかわり視界はなく、そのせいか、妙に熊野岳までが遠く感じられた。「そろそろ小屋が見えてくるはずだよな」などと話していたら、突然ガスの切れ間ができ、そしてそのまま雲上の世界となった。南に屏風岳、西に大朝日岳、北西に月山がきれいに雲の上に突き抜けて見えた。11時40分、熊野岳登頂。
 ここから西に繋がる中丸山尾根へ滑り出す。頂上直下もそれほどガリガリにはなっていなかった。EHJも快調に飛ばしていく。ただ、程なくガスの中に入っていった。視界が効かないために雪面の起伏がわからず、苦労する。中丸山手前の鞍部で、シールを付けて登り返す。
 中丸山からのなだらかな尾根は、コースを間違わないよう注意を払う。ただこのブナ林の斜面は、なかなか気持ちがいい。ナラの木が出てくるようになると、樹間がだいぶ狭くなってきた。下っていくほどに、けっこうな藪になっていく。最後はどうなっているのかなと思っていたら、途中から夏道に合流した。そのまま下っていき、14時、蔵王ラインにたどり着いた。
樹氷原を行く 突然雲上の世界
稜線闊歩 遠くに大朝日岳
熊野岳山頂 「眠れる獅子」?
中丸山尾根へ滑り出す EHJも快適に飛ばす
熊野岳を振り返る ちょっと休憩
再びガスの中 柔軟性も必要?