【2007年08月11-12日/白山:石川県/木内茂雄】
【タイム】
(8/11)別当出合6:30〜7:52白山禅定道と合流〜9:23殿ケ池避難小屋9:34〜10:09馬のたて髪〜10:55黒ボコ岩〜11:23室堂11:52〜12:20高天ケ原〜12:37御前峰(白山)12:42〜翠ケ池〜千蛇池〜14:09室堂〜14:24平瀬道との分岐〜14:48アルプス展望台〜15:34南竜ケ馬場テント場
(6/12)テント場6:22〜6:33最低鞍部〜7:22油坂の頭〜7:44天池(六兵衛室跡)〜9:04御舎利山下コル9:10〜9:20別山〜9:41御舎利山下コル9:46〜9:50御舎利山〜10:39チブリ避難小屋11:07〜12:07水場(市ノ瀬まで3,2K)12;14〜12:49猿壁(市ノ瀬まで1,4K)〜13:10市ノ瀬
【記 録】
(8/11)
今年の予定の白山は二回天候不順で延期したので、花の時期に少し遅れてしまった。前日420K位走り道の駅の軒下で眠り、朝早くコンビニで食料を買い30K位走り市ノ瀬バス停に着いた。駐車場は無料で広く、幸い木の下に誘導された。既にかなりの車が有り、バスは何便も発着している。別当出合登山口までバスで行き、そこから、右吊り橋を渡って砂防新道と橋を渡らずに左が観光新道となっていて、後者を登る。
花は何処にも有るノリウツギ、ガクアジサイ、カニコウモリ、そして、一寸珍しいのがタマガワホトトギス、花の終わっているマイヅルソウ等である。別当坂分岐で左から市ノ瀬より登ってくる白山禅定道と合流する。そして、此処から森林限界になり、右下方を眺めると崩壊してる山肌が見え、かなり大掛かりに砂防工事をしているようだ。
見かけた花は、ヤマハハコ、コゴメグサ、クチバシシオガマ、タカネニガナ、ダイモンジソウ、ヅダヤクシュ、ホソバヨモギ、花が終わりのニッッコウキスゲ等。下から見えていた殿ケ池避難小屋を過ぎるとお花畑が始まり出し、紫鮮やかなタカネマツムシソウ、ハクサンフウロ、ハクサンシャジン、ミヤマキンポウゲ、タカネナデシコ、イワオウギ、イブキトラノオ、シモツケソウ、カライトソウ、タテヤマウツボグサ、ミヤマコウゾリナ、コメツツジ、等を楽しみながら、馬の鬣に着くと大分高度を稼いでいる。何処かでオタカラコウを見る。更に1ピッチ頑張ると黒ボコ岩で砂防新道が右から合流してきて、そして、上を見ると、今回の目的の白山が快晴の青空にドッシリと立っている。室堂には30分弱でアッサリと着く、辺りは流石に登山客で一杯である。
早速、ビールを購入し、喉を潤してから、直ぐにナップザックに換え山頂を目指す。名前の由来の如く、ハクサンフウロはそこかしこに咲いているし、ミヤマアカバナ、イワギキョウ、イワツメクサ、コバイケイソウ、ミヤマアキノキリンソウ、オンタデ、それから、不明の白い花2種類、その一つはハタザオを小さくしたような感じなのでコメハタザオと適当に呼ぶ。それから、ミヤマコウゾリナの親分かと思ったらチョウジギクであった。荷物が軽いので、苦労も無く白山山頂(御前峰)に到着する。此処でノンビリする事無くお池巡りに向かう。ガラガラした火山岩の道を下って行くと下に千蛇池を見ながら、右には剣が峰、正面向こうには大汝山がセットで見える。上から見ると花は何も無いガラ場に見えたが、窪地に着くとチングルマとミヤマキンバイのお花畑である。そして、傍にはコイワカガミ、アオノツガザクラも咲いている。写真を上手く撮ったつもりだったが、後で見たら平凡で、もう少し落ち着いて撮ればよかったと悔やむ。
その先の翠ケ池でも同じ様なお花畑であった。更に、大汝山に登りたかったが、疲労とテント場までの時間を考えて省略する。そこから、左に円を描く様にして、室堂に引き返す。この辺りは霧等で視界が効かないと、方向にかなり不安を感じそうだ。小さな池を幾つか見た後、室堂に降りて行くと、諦めていたクロユリが続々と見つかる。色が目立たないので、注意していないと見落とす。このクロユリは南竜ケ馬場まで随所で見られる。その他、終わりかけだがハクサンコザクラ、コオニユリが群生している。
室堂で、休むことも無く、直ぐに今日のテント場に向かう。
4コース有る内のアルプス展望コースを選ぶが、肝心のアルプスは午後の上昇気流の雲で霞がかかり見えない。途中の展望台の案内円盤には北、中央南アルプス、八ヶ岳、恵那山等と説明されていたが、今回は諦めである。
そこから、下って行くと左斜面はお花畑で、ハクサンフウロ、ハクサンボウフウ、カライトソウ、オタカラコウ、ホタルブクロ、タカネマツムシソウ、ニッコウキスゲ、クルマユウリ、などが咲いているが、もう2週間も前だともっと楽しめたかも。
何処かで終わりのシャクナゲを見て、南竜ケ馬場近くの沢筋に降りていくと、シナノキンバイが咲いている。上からよく見える南竜ケ馬場になかなか近づかず、やっとの思いでテント場手前に着くとご褒美が待っていた。ハクサンコザクラの大群生である。雪解けが遅かった所なのか辺り一面集中して咲いている。これで疲れは癒された。
テント場は広く、炊事棟、トイレが完備しているし、予約制のバンガローも5棟位有る。
(8/12)
朝まで天の川が見える満天の星で、快晴が保証されていた。そして、快晴中を白山を振り返り別山に向かう。木道の平らな湿原状を緩やかに下って行くと花がほぼ終わりのチングルマ、イワイチョウ、クロユリを見かけるが少し前だと良いお花畑の風景だ。昨日に続き下って行くので、何か勿体ない気持ちだが10分程で最低部の沢筋に降りてそれを渡ると油坂の上りになる。
花は豊富でハクサンボウフウ、オタカラコウ、カラマツソウ、イブキトラノオ、ミヤマシシウド、マルバダケブキ、ミヤマキンポウゲ、シモツケソウ、ミヤマアキノキリンソウ、カニコウモリ、トウヒレン、アザミ、そして、秋を感じるトリカブトなどを撮り、楽しみながら、振り返れば御前峰と、次第にテント場が一望出来るようなる。
油坂ノ頭では右斜面になり、ニッコウキスゲ、ヤマハハコ、ハクサンフウロ、ミヤマリンドウ、コバイケイソウ、ミヤマコウゾリナ、タテヤマウツボグサ、トウヒレン、等を見る。快晴だが少し強めの涼しい風が吹いているので快適だ。天池周辺ではコゴメグサ、カライトソウ、ダイモンジソウ、ミヤマリンドウ、オヤマリンドウ、そして、花の終わったキヌガサソウ、タケシマラン、シャクナゲ、クルマユリ、ゴゼンタチバナ、エンレイソウ、ハリブキ、等を見つける。
御舎利山近辺ではその他に、ミヤマダイコンソウ、ウサギギク、ウメバチソウ、そして、花は終わっているがコバイケイソウの群落、チングルマがちらほらと目が離せない。
御舎利山は植生復元中で直進は通行止めで左に巻いてピークの向こう側のコルに出る。此処に荷物を置き、別山に向かう。10数歩行った左に岩室が有るが行く時は見過ごしてしまった。別山まで大した登りで無く空身なので、直ぐに着いた。此処から見る白山も雄大で素晴らしい。それを眺めながらザックまで戻り、真っ直ぐ登り、5分もしないで御舎利山に立つ。先程から見えているチブリ尾根避難小屋が真下に見える程、尾根が一気に下っている。風が吹けば吹きさらしの尾根を10分も降るとダケカンバとシラビソの灌木帯に入る。この辺りは花を見かけないなあと思いながら、ただ小屋を目指して下る。
チブリ尾根避難小屋はまだ新しく綺麗だ、此処で振り返り見上げると、別山がかなり高く見える。小屋の中で残った食料を全部食べてから出発する。このコースは殆ど人に会わないかと思っていたら、大間違い、かなりの人達とすれ違った。小屋を出て暫く緩やかに進むと小さな池が二つ有り、茶色な水であるが沸かせば水として使用出来るだろう。
やがて、叉下る様になると左斜面がギボウシ一面になるだろうと思われる残骸を見る。
そして、間もなく振り返っても別山は見えなくなり、灌木の中を下り、小屋から一時間で水場に着く、右に1分も行くと沢水が流れている。
此処から30分も降るといつの間にか立派なブナ林を下っている。そして、ただ、黙々と下り、下の方から沢水の音が聞こえ、白い河原が見えるが、なかなか下に着かない。やっと、舗装道に降り立ったが、猿壁の標識が有り市ノ瀬まで1,4Kと有り、疲れが増した。
後は惰性で市ノ瀬の駐車場まで歩く。
山全体の感想としては、名前の通りハクサンフウロが随所に有り、ハクサンコザクラ、ハクサンボウフウ、が見かけられ、ハクサンイチゲは終わっていて何処に有るか気づかなかった。それから、クロユリが広範囲に咲いている。花畑の規模としては、地元びいきではないが飯豊連峰の方が大きいと思う。
別当出合風景 | 別当登山口 |
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砂防新道登山口 | ノリウツギ |
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観光新道の標識 | クチバシシオガマ |
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殿ケ池避難小屋 | 殿ケ池避難小屋標識 |
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殿ケ池 | ハクサンシャジンと遠く殿ケ池避難小屋 |
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殿ケ池避難小屋を見下ろす | カライトソウ |
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シモツケソウ | ミヤマコウゾリナ |
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ダイモンジソウ | 黒ボコ岩の標識 |
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御前峰を望む | イワギキョウ |
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ミヤマアカバナ | 室堂風景と御前峰 |
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室堂センターより別山を望む | 室堂センター |
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霊峰白山の説明書き | 山頂お池巡りの説明標識 |
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コメハタザオ? | 不明の花 |
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高天ケ原の標識 | 室堂平辺りより室堂を見下ろす、後方別山 |
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室堂を見下ろす、後方別山 | 御前峰白山奥宮 |
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千蛇池と後方剣が峰 | 翠ケ池付近にて左剣が峰、右御前峰 |
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翠ケ池を見下ろす、左大汝峰 | コオニユリ |
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クロユリ群生 | クロユリ3本 |
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ハクサンフウロ変種? | アザミ |
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翠ケ池付近にてミヤマキンバイ | 翠ケ池付近にてチングルマの花畑 |
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イワツメクサ | ナデシコ |
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タカネマツムシソウ | ハクサンフウロ群生 |
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南竜ケ馬場への分岐標識 | アルプス展望台の標識 |
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ミヤマアキノキリンソウ | ハクサンコザクラ群生、南竜ケ馬場にて |
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南竜ケ馬場のハクサンコザクラ | 南竜山荘 |
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南竜ケ馬場のテント場 | 油坂の頭より南竜ケ馬場と御前峰を望む |
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カライトソウと後方別山 | 別山より槍穂高、乗鞍を望む |
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別山より乗鞍を望む | 別山 |
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別峰山頂の祠 | 別山々頂標識と後方御前峰 |
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ミヤマリンドウの株 | 御舎利山直下の標識 |
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御舎利山々頂と後方御前峰 | チブリ尾根避難小屋 |
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別山を振り返る | アキギリ |
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トウヒレン | ヤマブキショウマ |
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ミヤマオトギリソウ | 猿壁の標識 |
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