会員の山行 110号

【2007年10月28日/戸隠山(長野県信濃町)/木内茂雄】

【タイム】
 戸隠神社奥社入口7:16〜7:53奥社8:00〜8:53百軒長屋〜9:56八方睨10:47〜10:50戸隠山〜12:33一不動避難小屋12:47〜12:58氷清水〜13:00滝上〜13:49牧場入口〜14:10戸隠キャンプ場入口バス停
【記 録】
 奥社入口の大きな駐車場に車を止める。帰りにこの駐車場は溢れて道路まで車がはみ出ていた。奥社の鳥居から道は真っすぐ緩やかに登っている。両脇には水が流れていて木々の中を歩いて行くと、歴史を感じる風情が漂っている。随神門を潜るとその向こうは両脇が大きな杉並木の参道がずうっと奥まで続いている。 奥社まで40分弱かかり、石段を上がって神社の中まで入って見る。登山道はその石段を登る手前から左に折れる。直ぐに急登が始まり、道は落ち葉で埋まっていて、油断するとステップが合わない。紅葉には10日位遅かったようで、大半の木々は枝だけになっている。天気は良く見上げると独特な岩峰が青空に浮き出ている。
 百軒長屋を過ぎる頃から岩場が出てくる。岩峰の基部を左に巻きながら、やがて、鎖場となる。昨夜までの雨で岩が濡れていてすべり易いので緊張する。その緊張休まることなく、蟻の戸渡りのナイフリッジに着く。左右、遥か下まで切れ落ちていてとても立っては進めない。格好悪いが岩に馬乗りに跨り、尻をずらしながら両手で前進する。途中数歩だけ立ち上がるが、また跨り少し進むと、ナイフリッジは更に続いているが、跨るには広過ぎるし立って歩くには度胸がいる広さだなあと、見回すと右下に下る鎖が有るので、素直にそれを使い、一寸下がり、岩場に垂れている鎖を利用して其処を逃げて登ると岩場は無くなる。この辺りが遭難事故の有る個所と思われる。
 そして、目の前に見上げる峰を一気に登っていくと八方睨に飛び出る。すると、目の前には秀麗な高妻山が稟として立っているのを初めて見る。そして、右直ぐ向こうには戸隠山が有るが、あまり展望が良さそうでないので、此処でユックリと休み景色を眺める。振り返ると北アの白馬岳と乗鞍岳が遠くに雪をかぶっている。もう一度、高妻山を眺めると雲の中に妙高山が見える。生憎、右から雲が湧いてくるので、見えそうな飯縄山とか黒姫山が隠れている。そして先程緊張した蟻の戸渡りを見下ろすと、それこそ、蟻の如く人が取り付いているのが見える。
 写真を撮りながら、今日のコースの一番見晴らしの良い所を存分に楽しんでから、戸隠山に向かうが直ぐに着いてしまう。ここまで来ると、北アは唐松岳が見えてくるし、目の前は相変わらず高妻山が聳えている。その先、右側は時々崖の上を通り、下界がストレートに見え奥社の屋根も見える。登山道脇にはイワウチワ、イワカガミ、イワナシ、クロマメノキ、オヤマボクチ、オヤマリンドウ、ゴゼンタチバナ等の葉を見つける。
 前進するに従い、北アは五竜岳、鹿島槍ヶ岳まで見えた。そして、幾つかの峰を乗り越えて行くと、九頭龍山に気がつかない内に大きく下り、一不動に着いてしまう。此処で真っすぐは高妻山だが、右に折れ下山に入る。数分で右に沢音を聞くようになり、10分ほどで氷清水(以前には一杯清水と言ったようだ)に着き、此処から暫く水の流れる道を下る。間もなく不動滝に着き、岩場を右に巻くようにして鎖場を降りて行く。それから先、それ程危険はなく、沢を右左に何回も渡る。そして、沢とも分かれ傾斜が緩くなると牧場に入る。此処からは黒姫山、飯縄山が良く見える。(下り始めから飯縄山をしばらく眺められる。)天気も良く散歩気分でバス停に向かう。

奥社入口の鳥居 戸隠神社の説明
随神門前の狛犬 随神門と杉並木
随神門の右大臣? 随神門の左大臣?
戸隠奥社の説明 参道の杉並木
戸隠神社 戸隠神社の説明
狛犬の尾に苔 神社脇の黄葉
戸隠山の注意書き 戸隠山の概念図
途中、岩峰を望む 途中の紅葉
百軒長屋 蟻の戸渡り
蟻の戸渡 蟻の戸渡りを横から望む
蟻の戸渡りを横から望む 八方睨みの標識
八方睨みにて高妻山を望む 高妻山遠景
八方睨にて左、高妻山右、戸隠山 八方睨にて左、白馬岳、右、乗鞍岳
戸隠山にて高妻山 一不動避難小屋
一不動の標識 氷清水の説明
不動滝 牧場付近の説明書き
戸隠牧場より飯縄山を望む 戸隠牧場より黒姫山を望む