【2008年08月02-03日/中央アルプス/駒ケ岳〜空木岳/木内茂雄】
【タイム】
(8/2)千畳敷駅6:55〜7:41浄土乗越8:04〜8:20前岳〜8:26頂上山荘〜8:44駒ケ岳8:58〜9:06頂上山荘〜9:27宝剣岳登り口〜9:44宝剣岳〜10:18三ノ沢岳への分岐10:35〜11:14最低鞍部〜12:05三ノ沢岳12:15〜12:41最低鞍部〜13:55分岐14:09〜14:26極楽平〜15:30濁沢大峰〜16:51檜尾岳〜17:15檜尾避難小屋
(8/3)檜尾避難小屋5:04〜5:16檜尾岳〜6:41熊沢岳〜8:01東川岳〜8:20木曾殿乗越9:00〜9:52第一ピーク〜10:23空木岳〜10:34駒峰ヒュッテ10:48〜11:21空木平避難小屋からの合流点12:35マセナギ〜12:40尻無〜12:55池山小屋入口13:44〜13:54登山口〜14:41菅ノ台バス停
【記 録】
(8/2)
駒ヶ根ICを降りてから左に折れて直ぐに“すき家”を見つけ朝食をとる。それから、今来た路を戻り、道なりに走ると菅ノ台バス停に10分位で着く。ガイドブックではハバスが6時始発となっているが、土曜日のせいか臨時便が出ている。はやる気持ちを抑え、山支度をする。それからバスで駒ケ岳ロープウエイ“しらび平”駅まで行き、これもまた、臨時便に乗る。そして、高度を一気に稼ぎ期待の千畳敷きに着く。朝まだ早いのに老若男女でにぎわっている。もう少しあとになると富士山みたいな行列になるのだろう。
そして、見上げると宝剣岳が青空に聳えていて、その下の登山道は浄土乗越から下まで人々でつながっている。楽しみの花々はミヤマキンポウゲ、アオノツガザクラ、クロユリ、チシマギキョウ、シナノキンバイ、コバイケイソウ、チングルマ、ミヤマダイコンソウ、ウサギギク、ハクサンイチゲ、等が咲いているが量はそれほどでもない。
浄土乗越で千畳敷カールを見下ろし、その向こうの雲海の上には左から八ヶ岳、奥秩父?、南アルプス(甲斐駒、仙丈、白根三山、塩見、荒川三山)そして、何処からでも見える、富士山が頭を出している。
そして、これから登る駒ケ岳は傾斜は緩く、辺りは平なので霧など見通しの悪い時はウロウロしそうだ。草木は殆ど無く、コマクサが植生されているところが有る。
駒ケ岳山頂には何とか神社の奥宮らしいものが祭られていて、白装束の一団が何か唱えている。帰りに中岳から宝剣岳に巻き道(危険とあるがたいしたことは無い)を通り、宝剣岳登りになる頃、右側に天狗岩と言われてるらしい岩を撮る。そして、宝剣岳の岩場を登るが、慣れている人であればさほど難しくない。
山頂より、三ノ沢岳分岐へと岩場を下って行くと、登山客は今までと違い極端に少なくなる。何処かでイワベンケイ、ウスユキソウ、チシマギキョウ、タカネシオガマを見る。分岐から花の百名山に載っている三ノ沢岳に向かいまず下り始める。直ぐにチングルマが点在しているので、これは良い雰囲気と思いきや、何と這い松主体にガンコウランの登山道になり、たまにゴゼンタチバナ、ツマトリソウが咲いているくらい、それから、咲き遅れたキバナシャクナゲが数個さいている程度である。最低鞍部まで何回か登り降りを繰り返すので、帰りは思いやられるなあと疲れが増してくる。
きつい登りかと覚悟していたが、それほどでなく、山頂近くなると漸く、シナノキンバイ、チングルマ、ハクサンイチゲ、ハクサンフウロ、ノギラン、ヨツバシオガマ、ミヤマダイコンソウ、ミヤマキンポウゲ、ハクサンチドリ、ハクサンボウフウ、キバナノコマノツメ、アオノツガザクラ、イワカガミ、ミヤマアキノキリンソウ、そして、花が終わったコバイケイソウ、これからのエゾオヤマリンドウ、等のお花畑となる。しかし、花の百名山にしては本数がこの程度かと失望する。引き返しは予想より楽に戻れた。
それから、極楽平までは一寸の距離だが、左下になる千畳敷駅よりの放送で“帰りは2時間待ち予定です整理券をもらってください”の案内が聞こえてくる。濁沢大峰を過ぎ、その先、檜尾岳登りになる頃は上昇気流のガスもかかり始める。何処かでタカネナデシコを見る。そして、ガスの先にピークが見えるとこれが山頂だろうと思う期待はずれ、その思いを何回か繰り返し、やっと着いた。ガスの切れ間に、左直ぐ下を見ると、石垣で囲まれた屋根の無い人工物があるので、一瞬驚いた。“避難小屋が壊れいる“と、、、、、、。そして、更にガスが切れるとその向こうに檜尾避難小屋が見えて安心する。
小屋に降りていくと左斜面一面にハクサンイチゲが咲いている、そしてウサギギク、ミヤマシオガマ、も足元に咲いている。小屋から水場に10分も下る途中にハクサンフウロ、モミジカラマツ、クルマユリ、エゾシオガマ、などを見つける。水は細い塩ビパイプより出ているので汲むのに時間がかかる。秋まで涸れないのだろうか?避難小屋は空いているかと予想していたが10数人で一杯になり、何張りかテントの人達もいた。
(8/3)
夜中から星空で、朝は素晴らしい雲海と日の出で夜が明け、八ヶ岳から出てくるご来光を何枚も撮る。そして、その右には奥秩父?、甲斐駒、仙丈、白根三山、富士、塩見、荒川三山が雲海に浮いている。そして、今日通過する空木岳も朝日に輝き、昨日の宝剣岳も特徴を示している。
今日も長丁場なので早く出発し、昨日苦労した檜尾岳に立つと反対側には御嶽山が雲海に浮いている。近いようで遠い空木岳を目指していく道々にはイワツメクサ、タカネツメクサ、チシマギキョウ、ウスユキソウなどが目立ち、たまに、ミヤマダイコンソウ、ハクサンイチゲ、等が咲いている。トウヤクリンドウが有ってもよさそうな風景だが見つけられない。熊沢岳、東川岳まで何回か起伏を乗り越え木曾殿乗越に一気に下る。
小屋は小さめで、今は登山客が出払い静かである。ビールを一缶買うが何処に入ったか分からず、2Bにする。そして、空木岳は1時間半ズーット登り通しである。花は前述の物しか見当たらない。岩場も混じえた手ごたえの有る山を楽しみながら、今日最後の登りを終え山頂に着く。
相変わらずの快晴の中を駒峰ヒュッテまで下り、ビールを期待したが残念ながら避難小屋ということで無で、お茶を飲みながら暫し山頂を眺める。ヒュッテから20分もすると岳樺、シラビソの林に入り更に20分位下ると、右から空木平避難小屋からの道が合流してくる。林に入ってからはズーット見通しは悪く、退屈な下りである。
登山道は時折、鉄パイプと鉄板などで整備されている。そして、尻無の標識付近から、足元は優しくなる。池山小屋入口の直ぐ下には豊富な水が出ている。それから先の登山道は昔、木でも切り出したのか、幅が広い。そして、キツリフネ、ギボウシ、タマガワホトトギス、センジュガンビ、ノリウツギなどをみながら、そして、林はカラマツに変わったりする。
登山口は数台の車が止まっているが20台は停められない。此処から林道を時々横切りながら下って行くには精神的に参る。菅ノ台バス停まで林道を横切らず歩くものだと思ってきたが、これが分かっていればタクシーを呼んだろう。バス停に近くなった頃、別荘かペンションみたいな雰囲気の風景になり、それから、バス停方面の道が分かりずらく、道を聞き聞きバス停に辿り着いた。
山全体の感想として、まず、若い時に霧の中を歩いたので、平らな山だと思い込んで来たが、意外と起伏があり、そして、岩場が有、手ごたえ有る山だ。欲を言えば花がモット有れば、、、、、、、。
駒ケ根IC付近で中央アルプスを見上げる | 駒ケ岳ロープウエイ駅 |
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千畳敷駅 | 千畳敷駅より南アルプスを望む |
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千畳敷風景 | 浄土乗越を見あげる |
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浄土乗越標識 | 駒ケ岳を望む |
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駒ケ岳より槍ヶ岳を望む | コマクサ |
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駒ケ岳山頂標識 | 駒ケ岳山頂より八ヶ岳 |
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駒ケ岳山頂より南アルプスを望む | 駒ケ岳山頂より宝剣岳を望む |
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駒ケ岳下りにて浄土乗越方面を見下ろす | 宝剣岳 |
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宝剣岳の天狗岩 | 宝剣岳近くの石碑 |
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宝剣岳山頂 | チシマギキョウ |
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タカネツメクサの株 | 左駒ケ岳、右宝剣岳を振り返る |
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三ノ沢岳山頂標識 | ウスユキソウ |
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チョウノスケソウの種 | コイワニガナ |
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ガンコウランの中にチシマギキョウ | キバナシャクナゲ |
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ホソバウスユキソウ | ウサギギク |
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ヨツバシオガマ | エゾシオガマ |
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ハクサンイチゲの群生 | クルマユリ |
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夜明けの八ヶ岳 | 檜尾避難小屋を振り返る |
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檜尾岳より宝剣岳を望む | ハクサンイチゲと南アルプス |
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左空木岳、右南駒ケ岳 | グンナイフウロ |
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木曾御嶽山 | 熊沢岳の岩(ウルトラマン岩) |
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東川岳下りにて空木岳 | 木曾殿山荘 |
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空木岳山頂の標識 | 空木岳山頂より駒峰ヒュッテを見下ろす |
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駒峰ヒュッテより空木岳を見上げる | 下山途中空木岳を振り返る |
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尻無の標識 | センジュガンビ |
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下山口の標識 | |
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