会員の山行 155号

 【2009年07月12日/那須連峰/沼原〜南月山〜三斗小屋沼原周遊/木内茂雄岳】

【タイム】
 深山ダム6:59(車で道に迷う)〜沼原湿原入口駐車場(登山口)7:59〜9:24白笹山〜10:14南月山〜10:58日の出平〜11:11牛ケ首〜11:27姥ケ平〜11:31ひょうたん池11:35〜姥ケ平11:42〜11:51三斗小屋と沼原への分岐〜12:24峰の茶屋から合流標識〜12:42三斗小屋〜12:48大峠から合流〜13:29三斗小屋宿跡〜13:48深山ダムとの分岐〜13:54三本組丸太橋〜15:11沼原湿原〜15:42駐車場
【記 録】
 次週の南アルプスに備えてのトレーニングと、那須で白笹山周辺もゴヨウツツジが群生しているとの情報で来年に備え下見に来る。ナビをいい加減に設定してきたため、深山ダムまで来てしまい、間違いに気付き引き返す。登山口には沼原湿原の観光客が殆どで、20台以上車が止まっている。白笹山に向かったのは単独行の人と私だけで後は誰も登ってこない。
 登山口には知らない黄色の花とヒヨドリソウが咲いている。灌木帯に岳樺が混ざる林を歩いて行くと、40分位で背後には駐車場が見え、その向こうには沼原湿原と整水池が見える。既に、お目当てのゴヨウツツジの見事な木が、続々と現れる。来年はかなり楽しませてくれそうだ。そして、ゴヨウツツジは白笹山を過ぎ南月山手前の鞍部でも見られる。その他にカラマツソウ、ゴゼンタチバナ、シャクナゲ、コメツツジ、更に笹の中にもギンリョウソウが咲いている。木では檜が目立つのと、サラサドウダン、オオカメノキ(ムシカリ)などが有、退屈させない。
 それから、名前の通りあまりに笹に覆われているので、考えたのは、この山の名前は何時から付けられたのか?そして、この勢いで笹がのさばれば、20年或いは30年後には他の植物は全滅させられるのではないかと、余計なことを心配する。1時間以上登ると左に格好の良い流石山(これをさすが山と読んだが、ながれいし山)、その先では、前に茶臼岳が遠望できる。
 白笹山の頂は笹に覆われていて、周りの景色は見えない。少し下ると見晴らしが良くなり、前方に南月山が見える。そして、そんなに急降下ではないが鞍部に降りる。此の辺りにもゴヨウツツジ、サラサドウダン、ベニバナサラサドウダン、シャクナゲ、等が有、風雪に耐えているトドマツも頑張っている。それから、笹で覆われた緩やかな登りで南月山を目指す。
 南月山山頂からは笹は、ほぼ無く、コキンレイカ、タニウツギ、ウスユキソウ、ニガナ、ナナカマド、カラマツソウ、シシウド、ミヤマヤナギ、ベニサラサドウダン、ウラジロヨウラク等の花とミネザクラの木を見つける。そして、景色は展望が広がり、目の前は茶臼岳が大きくなり、山腹からは噴煙を上げている。此処からはほぼ下り気味で鼻歌気分で牛ケ首に着く。此処では茶臼岳への登山客らしい人達で賑わっている。休む間もなく、まだ見たことの無い三斗小屋を目指す。当初は峰の茶屋経由で考えていたが、姥ケ平経由の方が花を見られるかも知れないと思い、直ぐに左に下る。
 一気に下り、姥ケ平立って振り返ると噴煙上げる茶臼岳が大きく見える。そして、右に“ひょうたん池”と標識が有るので一寸散歩してみるとニッコウキスゲとシャクナゲを少し見つける。しかし、それよりも、池に映る茶臼岳と、脇に咲いているベニバナサラサドウダンが同調している景色は本当に儲けモノだ、散歩はしてみるものだ。そして、元に戻り目的地に10分近く緩やかに下ると左、沼原湿原、右三斗小屋とある。当然、一度は見たい三斗小屋を目指す。途中、ヤグルマソウと分からない花を撮りながら、30分強で右から峰の茶屋経由の道が合流してくる。
 この先から登山道は広くなり、昔の賑わいを想像させる。そして、ノンビリ歩きながらゴヨウツツジはないものかと探すが見当たらない、方向が違う斜面なのか、全く無いようだ。
 そして、20分ほどで三斗小屋に着く。古めかしい本館とか、少し新しい別館とかが幾棟か有り、秘湯らしい、雰囲気を出している。家の中にいるのか、人影も物音もしない。唯、近くでゴミ焼きの煙がたなびいている。辺りの写真を撮り、今度は沼原湿原を目指す。数分で、大峠からの道が右から合流してくる。其処の標識通り、左、沼原方面に再び下る。
 登山道はしっかりとしていて、傾斜も緩くなっているが、何処までも下りなので飽きてくる。40分ばかり下りで、漸く大きな沢に出て木の橋を渡る。後で分かったが、これが那珂川源流とは、少し先で路は車道になる。
 此処から6分位で三斗小屋宿跡に着く。家は無く、歴史を説明する石碑を読むと、昔、会津藩主が会津中街道として宿場を作り、明治維新での戊辰戦争、その後の二度の大火で焼失するなど、を知る。そして、道路脇には白湯山神社、石像、石塔、等、往年を忍ばせる物が幾つも有る。
 此の広い道を20分も歩くと車道は深山ダム方面、左に板室方面(沼原)とある。此処にも由緒有りそうな石塔に2方面が刻まれている。道を沼原にとり、数分下って行くと又、那珂川出る。そして、危なっかしい丸太3本組の橋を渡り、更に丸木3本組の橋を渡り、川沿いに緩やかに歩く。やがて、麦飯坂(ばくはん坂)を登り、それが次第に緩やかな登りとなる。
 更に平になり、少し下りになり、雰囲気は沼原となる。湿原入口で左から、姥ケ平からの道が合流してくる。入口からは木道になり、ニッコウキスゲが目立ち、アヤメ、サワラン、コバイケイソ等が咲いている。観光客が大勢楽しんでいる。此処を周遊して、直ぐに駐車場かと思ったら、10分以上登り駐車場となる。この瞬間今回の大周回コースも終わりを迎える。

深山ダム
沼原登山口
登山口に咲いていた花
沼原整水池
ゴゼンタチバナ
流石山を望む
茶臼岳を望む
白笹山
途中南月山を望む
風雪に耐えているトドマツ
笹の中のギンリョウソウ
南月山手前でシャクナゲ
シャクナゲ
サラサドウダン
シャクナゲ
コメツツジ
南月山山頂標識
南月山山頂に有る祠
南月山山頂より茶臼岳を望む
南月山山頂に有る地蔵様
南月山山頂のシモツケ
南月山山頂のシモツケ
アズマシャクナゲの説明
コキンレイカ
タデ
ウスユキソウ
ウスユキソウの群生
タニウツギ
ベニサラサドウダン
ナナカマド
タカネニガナ
日の出平の説明書き
ミネザクラの説明書き
不明
日の出平より茶臼岳を望む
ウラジロヨウラク
シシウド
牛ケ首にて茶臼岳を見上げる
エゾリンドウの説明書き
シラタマノキの説明書き
シャクナゲ
這い松の説明書き
月の輪熊の説明書き
姥ケ平の説明書き
姥ケ平より茶臼岳を見上げる
姥ケ平の標識
姥ケ平に有る石像
那須岳の高山植物の説明書き
ひょうたん池とベニサラサドウダン
ひょうたん池と茶臼岳
アザミ
三斗小屋への標識
ヤグルマソウ
不明
峰の茶屋からの合流標識
那須岳周辺の歩道案内板
三斗小屋の歴史説明書き
三斗小屋/煙草屋旅館
大黒屋旅館
大黒屋旅館の古めかしい看板
大黒屋全景
大黒屋前にシモツケ
動物の説明書き
那珂川を渡る丸木橋
白湯山神社石塔
石像
三斗小屋宿跡の歴史
会津中街道の説明書き
歴史ある石塔
馬頭観世音
深山ダムとの分岐に有る古い石の標識
丸太3本組の橋
不明
首が落ちている石像
沼原湿原入口の標識
湿原周辺の鳥の説明書き
湿原の成り立ちの説明書き
沼原湿原の説明書き
コバイケイソウ
木道の脇にもニッコウキスゲ
ニッコウキスゲの群生
沼原周辺の登山説明書き
奥那須の自然説明書き