【2009年07月18-20日/南アルプス・赤石岳/木内茂雄調査】
【タイム】
(7/18)畑薙臨時駐車場9:23〜10:21椹(さわら)島10:48〜10:56登山口〜11:28 1/5標識〜12:21 2/5標識〜13:13 3/5標識〜13:21途中の標識〜14:06 4/5標識〜14:44赤石小屋まで30分の標識〜15:07赤石小屋
(7/19)赤石小屋5:13〜5:49富士見平〜6:47沢筋の花畑〜8:00稜線〜8:24赤石岳山頂〜8:28赤石岳避難小屋
(7/20)赤石岳避難小屋5:19〜5:26赤石岳5:34〜5:45稜線分岐〜7:02富士見平〜7:25赤石小屋7:40〜7:54赤石小屋まで30分の標識〜8:16 4/5標識〜8:34椹島まで90分の標識〜8:38 3/5標識〜9:03 2/5標識9:12〜9:54 0/5標識〜9:55登山口〜9:59椹島
【記 録】
(7/18)
大事な3連休を荒川三山から赤石岳を計画していたが、6月30日に千枚小屋が焼失したので、赤石岳周りに変更して向かう。車の運転距離は630kmだが清水ICを降りて間もなく、山道が100kmくらい有り、これが2時間以上かかるのが大変だ。そして、畑薙のバス停で雨の中、1時間半も待ったロスが大きい。
椹島でバスを降りると、辺りは広々としていて、トイレ、休憩所、炊事場、白幡史郎写真館等の建物等が有る。標識に従い歩き初め、8分程で千枚岳方面を右に見て、登山口となる。鉄製の階段を昇り、すぐ先に5分の0の標識が有る。赤石小屋まで約50分間隔で5等分されている。登山道は杉の植林帯からナラ林、そして、シラビソの樹林帯にと変化していく。山が大きいので尾根全体の傾斜は緩やかで、急傾斜になれば、ジグザグの道に整備されていて、とても歩き易い。樹林帯なので花は、ギンリョウソウ、イチヤクソウ(白、紅)、ヒメウツギ、ゴゼンタチバナと不明な花、それから、花はまだだがカニコウモリ、そして、ハシリドコロが密生している所も有る。あとは、シラビソの樹林帯なので展望もきかず、5等分の標識を頼りに黙々と歩くのみである。天気は雨だが風ガ無いので雨具の下を着、上は着ず傘で歩く。それでも赤石小屋に着いた時は汗で結構濡れていた。二日後に分かった事だが、小屋の前から赤石岳がよく見える。
それも知らずに早々に小屋に入る。小屋は新しく奇麗であり、係の人達も対応が良い。後は山でのお決まりのコースで350ccのビール少々と、日本酒と間違え焼酎、そして、また、と繰り返す。夜は意外にもユックリしたスペースで眠れる。
(7/19)
朝起きてみると、風強く、雨模様である。これでは、荒川三山は諦めだがまずはと、赤石岳を目指す。30分程で富士見平に着くが何も見えない。少し森林眼界の様相を呈し、ハクサンシャクナゲとナナカマドを見かける。此処から少し下り気味になり、再度シラビソの林、そして、岳樺の林を緩やかに登るようになる。尾根の下を左に1時間くらい巻きながら進むと沢筋に出て花畑が始まる。此処からは沢を左に見ながら、急な傾斜を登るようになる。晴れていれば左上に赤石岳を見上げるようになる。沢の水が豊富で、右斜面近くでは残雪が取れる。目を楽しませてくれる花は、イワカガミ、アオノツガザクラ、ツガザクラ、ミヤマダイコンソウ、ハタザオ、ミヤマキンポウゲ、シナノキンバイ、トウヒレン、ヨツバシオガマ、ハクサンイチゲ、ハクサンフウロ、グンナイフウロ、キバナノコマノツメ、ヤハズノハハコグサ、イワベンケイ、ウスユキソウ、ハクサンチドリ、カラマツソウ、ミヤマオダマキ、チシマアマナ?、帰りに気付いたクロユリがあちこちに咲いている。これからのコバイケイソウ、花の終わったショウジョウバカマ等等。それから、稜線近くからキバナシャクナゲ、稜線から山頂までミヤマキンバイ、イワウメ、オヤマノエンドウ、ミヤマシオガマ、ハクサンイチゲ、これからのツメクサ等。更に赤石岳避難小屋の周囲ではミネズオウ、とキバナシャクナゲの見事な群生に感激する。
しかし、天候は物凄く、右から来る突風と雨でザックカバーは簡単に剥がれ、時には立ち止まり突風をやり過ごし、また時には三度傘の“オヒカエナスッテ”スタイルで身を低くして、踏ん張って歩く。この天候の中で歩くのは、何の意味も無いので早々に避難小屋に入り今日は停滞とする。小屋の中はピカピカで奇麗で、小屋番の人は気さくで雰囲気が良い。レトルトの食事も出るがビールと熱燗で、更に焼酎、少々のウイスキーとで、当初の心配通り翌朝は少々変であった。この悪天候なので、登山客は8人位で、何処にでも自由に寝れた。
(7/20)
前日の朝から夜までの“お天気祭り”が効いて、夜中から満天の星で、朝、霧がまいたが直ぐに上がり、360度の景色である。見上げると山頂は直ぐ其処である。もう一度、キバナシャクナゲ、ミネズオウを見てから山頂に上がる。富士山は勿論、聖岳、中央アルプス、木曽御岳、北アルプス、八ヶ岳、その他、地図に書いてある諸々の山山が一望できる。山頂で360度を何回も繰り返してから、昨日とうって変わった好天気の中、同じ道を引き返す。登山は矢張り晴れが良い。
畑薙臨時駐車場 |
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バスを待つ人達 |
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さわら島風景 |
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さわら島の歴史 |
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白幡史郎写真館 |
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さわら島標識 |
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大倉喜八郎の説明 |
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登山口の鉄製階段 |
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赤石岳周辺の説明図 |
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千枚小屋焼失の説明 |
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ヒメウツギ |
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不明 |
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ゴゼンタチバナ |
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赤石小屋到着 |
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トウヒレン |
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キバナシャクナゲ |
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キバナシャクナゲの群生 |
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ツガザクラ |
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アオノツガザクラ |
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ヤハズノハハコグサ |
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イワベンケイ |
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稜線の標識 |
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雨に濡れたミネズオウ |
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ミネズオウ |
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翌日のミネズオウ |
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雨に霞む赤石避難小屋 |
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オヤマノエンドウ |
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赤石岳避難小屋から見た山頂 |
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赤石岳避難小屋から見た聖岳 |
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ミヤマシオガマ |
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赤石岳山頂より中央アルプスを望む |
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早朝の赤石岳山頂 |
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手前より小赤石、中岳、悪沢岳 |
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赤石岳山頂より避難小屋を見下ろす |
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赤石岳山頂と富士山 |
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山頂より小赤石を見下ろす |
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コイワカガミ |
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赤石岳山頂に一つだけチングルマ |
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赤石岳山頂より聖岳を望む |
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赤石岳山頂より中岳、悪沢岳を望む |
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富士山 |
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赤石岳山頂より北アルプス方面を望む |
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赤石岳山頂より富士山を望む |
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稜線より赤石岳を望む |
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赤石岳をまた見る |
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稜線から下る人達 |
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クロユリ |
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富士見平より赤石岳を望む |
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チシマノアマナ? |
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?カズラ |
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シナノキンバイ |
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ハクサンイチゲ |
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カラマツソウ |
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グンナイフウロ |
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岳樺の登山道 |
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赤石岳の山肌に残雪 |
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ハクサンシャクナゲ |
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富士見平の標識 |
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富士見平より富士山 |
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ナンカマドにハナアブ |
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赤石小屋前にて赤石岳 |
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赤石小屋前の標識 |
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ギンリョウソウ |
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帰りのバスの中より赤石岳を見上げる |
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帰りのバスの中より畑薙大吊橋 |
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帰りのバスの中より畑薙ダム |
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