登山者情報1,274号

【2009年08月22日/権内尾根〜大熊尾根/井上邦彦調査】

今回のコース

 今回は、日帰りで権内尾根から大熊尾根一周を計画した。まずは、05:32大石ダム駐車場に車を置き、自転車で出発。05:47彫刻公園のゲート脇にに自転車を置いて歩き出す。予想通りメジロ(小さな虻)が出始める。05:52メジロの数が多くなってきたので、長袖・帽子・タオル・軍手で武装する。
 杉の伐採跡地を通過する。昨年の伐採跡はきちんと植林されていた。先日講習を受けたばかりなので、切り株を見て、受け口・つる・倒した方向・チェンソーの角度などが分かり面白い。メジロは思ったほどではない。
 06:03橋を渡って左岸に移る。今回始めてタイツを使用してみた。締め付けられているからだろうか、長ズボンなのに何故か涼しく感じる。06:00森林管理署の砂防ダムが作られていた。表面に間伐材が貼り付けられている。耐久性は分からないが、外観は好ましく興味を惹いた。06:15鉱山跡にはダムの水位計の施設があり、車道の右側に「金山清水」の標識があり、裏に小沢が流れていた。
 06:40いいかげんメジロにうんざりしてきた頃、林道終点に到着。看板の位置や椅子など雰囲気が変わっていた。橋の上流には川に下る踏み跡あり、メジロがいなければ天国といったところである。
 06:53三吉ノ峰の分岐には「杁差岳」と書かれた真新しい標識があった。登山道はここから斜め右に下るのだが、まっすぐ尾根を登る踏み跡がある。数日前このまま直登して枯松山に至り救助を求めた登山者がいたが、標識はその後のものだろうか?
 07:01-13東俣第二橋を渡ったところで休憩し、ズボンの下部を外し帽子を脱ぐ。ブナ林を登り、07:18尾根上に出る。そのまま急な尾根を詰め、07:39雨量計の土台を通過する。07:50視界開け、後方には枯松山、左前方には権内ノ峰が見える。登山道は丁寧に道刈りされている。07:56水場分岐を通過する。ここの水場はお勧めできない。
 08:02-14「カモス頭」で主尾根と合流する。風があり先週の朝日連峰に比べればはるかに快適だ。ここでメールの送信ができた。ホツツジ・ノリウツギが咲いている。08:36-46権内ノ峰、腹がすいてきたので食事とする。展望が良い。携帯は3本立つがメールの送信できず。09:09-15千本峰、tamoさんより着信があり、電話を掛けたが繋がらない。それでもメールは送れた。
 前杁差岳の登りに取り掛かる。灌木帯となり、09:37傾斜が緩くなって山頂が近いように感じるが、騙されてはいけないと頭に叩き込む。覚悟はしていてもうんざりするほどに、山頂まで遠い。
 左奥に見える蔵王連峰の周辺が赤くなっており奇妙に感じる。ようやく10:00-14前杁差岳の標識に到着し、食事とする。標識周辺ではメール送信ができないが、すぐ先の高台で送信できた。オトギリソウ・ヤマハハコ・コゴメグサ・オヤマリンドウが咲いてきた。
 長者平の湿原から小峰を経由し、10:50杁差岳山頂に到着する。ここで休憩するつもりであったが、風があるので小屋に向かう。ハクサントリカブト・ハクサンシャジン・タカネマツムシソウ・ハハコグサ・タカネナデシコが咲いていた。10:54杁差小屋に着くと。登山者が2人休んでいた。またすれ違いに1人が鉾立峰に向かって下って行った。
 11:06-36新六ノ池まで来ると風がなくなった。ここでラーメンを煮て泡で喉をうるおす。メールの送信はできない。コゴメグサ・ヤマハハコを見ながら、11:49一ノ峰まで撮影しきり。特にオヤマリンドウが印象に残った。
 急な下りが一段落し、12:01カリヤス平の菱形標識で送信できた。標識から鞍部に下り登り返して平らな所を進む。12:25下山している途中にメールを受信したが返信はできなかった。12:27-32一杯清水でもアンテナ表示が安定せず送信できなかった。
 河岸段丘まで降り、13:02大熊沢の橋を渡る。13:13-51大熊小屋でラーメンを煮て休憩。14:26セガイ沢を通過する。この沢は増水したらとても渡れないだろう。14:42二つ目の沢は河床に降り、下流に進んで渡渉する。14:58降り場に鎖のある沢を渡る時、メジロが数匹まとわりついた。15:17小沢を過ぎ、15:28河床の草原を遡った所に対岸の登山道がある沢では踏み跡があった。この沢で広い河岸段丘は終わりとなる。
 15:35-45杉林手前の沢で休憩し、杉林を抜けて登り始める所に右下に下る明瞭な登山道があり標識はない。右下に進むと雨量観測所に行くので、そのまま岩の露出した登山道を登り切ると、対岸に水平道が見える。15:59イヅクチ沢を渡り、登り返して岩場に穿った道を進む途中から杁差岳が見えた。尾根を巻いた後も底の深い横断道を通る。
 登山道の脇に湧き出している冷たい清水で喉を潤し、16:19平坦な沢を渡る。16:21再度平坦な沢を渡った所に古い菱形の標識「水掛沢」が置かれていた。16:25カジカネ(岩場の横断)を通過し、16:47黒手ノ沢にかかる鉄の橋を過ぎた所で、メールの送信ができた。
 16:58滝倉橋を渡ると舗装道路になるが、舗装の亀裂に植物が生育している。西俣川対岸のナラ枯れは白骨化している。舗装道路の上も白骨化したナラが林立し、一部は道路に向かって倒れていた。今後は土壌の崩壊が心配される。
 トンネルを潜って、17:21大石ダムの駐車場に到着する。ここで車に乗り、17:30彫刻公園で自転車を回収し帰宅した。

続く⇒