【2010年07月10-11日/大日杉〜御西小屋/木内茂雄調査】
【メンバー】
ODD,WKB,AQL,VQO(途中で合流)
【タイム】
(7/10)大日杉小屋6:10〜6:27ザンゲ坂下〜6:30ザンゲ坂上6:32〜6:56長之助清水7:09〜7:15お田〜8:13滝切合〜8:38地蔵岳8:48〜9:43目洗清水〜10:23お坪(庭園)10:35〜10:42御沢との分岐〜11:32稜線(種蒔山への分岐)〜11:39切合小屋11:42〜12:19草履塚〜12:42姥権現〜12:49御秘所下〜12:56御秘所終わり〜13:10御前坂登り口〜13:37一王子〜13:45本山小屋14:06〜14:21飯豊山〜14:38駒形山〜14:49玄山道分岐〜15:32御西小屋
(7/11)5:55御西小屋〜6:01御西標識〜6:30玄山道分岐〜6:44駒形山〜7:02飯豊山〜7:16本山小屋7:26〜7:48御前坂下〜7:57御秘所上〜8:01御秘所下〜8:04姥権現〜8:21草履塚〜8:42切合小屋8:56〜9:01種蒔山との分岐〜9:36御沢との分岐〜9:42お坪10:56〜1045語らいの丘〜11:10地蔵岳11:20〜11:39滝切合〜12:14お田〜12:18長之助清水〜12:30ザンゲ坂上〜12:46大日杉小屋
【記 録】
(7月10日)
天気予報の晴れ時々曇りを信じて、雨模様の中を大日杉小屋に向かう。小屋近くになってカメラ2台を忘れた事に気付き愕然とする。私にとって、カメラが無ければ登山の意味は80パーセント失せる。兎に角ODD達と待ち合せの大日杉小屋前の駐車場に行く。
ODDとWKBに会い二日間ODDのカメラを借りることで気を取り直し、出発する。梅雨時なのに数パーテイが動いている。通い慣れた道を眺めながらザンゲ坂上に出ると、何と暫く振りにVQOに出会う。此の後、切合小屋手前の雪渓まで同行する。
途中、見た花はギンリョウソウの軍団だけで、地蔵岳の登りで、漸くヒメサユリ第1号を見つける。その後は数株だけしか見当たらない。地蔵岳標識の所で、いつものミヤマキンポウゲが待っている。
地蔵岳山頂に立って見るが、本山の頭は雲の中である。地蔵岳から潅木帯下り切って、さて、ヒメサユリとハクサンチドリの名残を楽しもうと期待していたが、見当たらない。良く見ると先週の山開きに備えて、その前に刈り払いしていて、ヒメサユリの残骸が見える。“帰りに此処から語らいの丘まで何本切られているか、歩きながら拾ってみる。拾い残し、気付かないものを除いて、何と35本にもなった。”昨年、一昨年とこれでは、まずいよと、関係者に伝えた筈だが如何なっているのだろう????
お坪まで数株しか見かけない。その他に見た花はイワハゼ、ヤマトウバナ、ミヤマコウゾリナ、ミヤマオトギリソウ、ゴゼンタチバナ、コイワカガミ、ツマトリソウ、ニッコウキスゲ、タカネニガナ、シロバナクモマニガナ、マイヅルソウ、アヅマシャクナゲ、ハクサンチドリ、イワイチョウ、ウラジロヨウラク等である。
お坪の岳樺の林、所謂“日本庭園“で休憩する。此処に有るハクサンオミナエシとタカネマツムシソウの蕾を見てから歩き始める。この先もヒメサユリ街道の筈だがもう終わりで色鮮やかなのは見つからない。
御沢の分岐を右に見ながら登り、やがて沢音のする方に下って行くと残雪に出る。向こうに夏道が見えるので霧でなければ迷わない。最初の残雪の勾配は緩やかなので、問題ないが、二つ目、三つ目は勾配がきつく、右下に落ちている雪渓に緊張する。これを滑落すれば、最低でも擦り傷は免れない。
これ等を渡って暫く行くとショウジョウバカマ、チングルマ、シラネアオイにお目にかかれる。期待のハクサンコザクラはまだ雪の中の様だ。種蒔山への稜線の道に合流して、右に切合小屋へと向かう。直ぐに例年の如くヨツバシオガマが出迎えてくれる。そして、ヒメサユリが何株も咲いていて、小屋直前では5,6輪の色鮮やかな花弁を付けて咲いているのも有る。
切合小屋で一服後、先に向かうと間もなく残雪の上を歩く様になる。此処までに見た花は、マルバシモツケ、オノエラン、コケモモ、ベニバナイチヤクソウ等である。残雪が渡り切り左側にハクサンコザクラが数本咲いているのを帰りに見つける。それから、草履塚、姥権現、御秘所下部へと進む。
此処までに見つけた花はミヤマウスユキソウ、ダイモンジソウ、カラマツソウ、ミヤマダイコンソウ、チシマギキョウ、オヤマノエンドウ、イブキトラノオ、ニッコウキスゲ、ハクサンフウロ等である。
御秘所の標識柱が倒れている所で、上から下って来ると、左にハッキリした踏跡が有るので霧などの時は迷わない様、要注意である。この頃まで小雨が時々来ていたが、そろそろ空模様が怪しいので雨具の上下を着る。そして、次第に雨模様へと変わり、霧も濃くなってくる。
御秘所では幸い風無しで通過して、その先でハンショウヅルを撮る。やがて、御前坂の登りとなり上部は霧で見えないが、急登で陽に照らされるよりはましである。黙々と登り、かつ歩き、そして、一王子で急傾斜は緩やかになり間もなく霧立ち込める本山小屋に到着する。
左程の雨ではないが濡れた雨具を掛け、今日初めてのビールで喉を潤す。何と言っても至福の一時である、この幸せに酔う事は許されず、直ぐに出発する。飯豊山直前ではヒメサユリが丁度満開であるが、雨風強くなりそれを眺める余裕は無い。
山頂を下る時には手がカジカンデ来て、これは、何かトラブルを起こすと遭難物だと真剣になる。駒形山、玄山道分岐に下って来ると少し身体が温まり風も弱くなった様な気がする。けれど、傍にハクサンコザクラが点在して咲いているのに気が付かない。
雨風は治まるどころで無く、また、吹き付けて来るのを避けて只管下を向いて歩く。私は傘を両手で支えて歩くが、傘の骨が折れる寸前くらいに風雨が抵抗してくる。それも、何時しか弱くなり、ハクサンコザクラ、コバイケイソウ、ニッコウキスゲ、チングルマ等を見る余裕が出て来る。帰りに気が付いたのだが、此の辺りはニッコウキスゲの蕾が林立していて、後、10日もすると、黄色の絨毯になるのではないだろうか。御西小屋ではIWUが出迎えてくれ、夜を楽しく過ごさせてくれた。
(7月11日)
朝、起きて見ると曇りだが遠くが良く見える。小屋の裏はミヤマキンポウゲが群生していて、とても綺麗だ。帰りは同じ道なので特筆する事は無いが、お坪を過ぎて暫くしてタバコの吸殻10個位バラ撒かれていたのには、憤りを感じる。それから、昨日の後半からカメラの色調子が青味がかり結果は青い写真になってしまったのが大変残念であった。
大日杉小屋 |
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ギンリョウソウの軍団 |
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ミヤマキンポウゲ |
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イワハゼ |
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ミヤマコウゾリナ |
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シロバナクモマニガナ |
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タカネニガナ |
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ヤマトウバナ |
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ミヤマオトギリソウ |
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ニッコウキスゲ |
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マイヅルソウ |
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アヅマシャクナゲ |
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ヒメサユリ |
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ウラジロヨウラク |
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イワイチョウ |
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ツマトリソウ |
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ゴゼンタチバナ |
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ミヤマオミナエシの蕾 |
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お坪の祠 |
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ハクサンチドリ |
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ショウジョウバカマ |
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シラネアオイ |
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ヨツバシオガマ |
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ヨツバシオガマ |
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色鮮やかなヒメサユリ |
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霧の中を切合小屋に向かう |
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コケモモ |
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オノエラン |
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マルバシモツケ |
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ベニバナイチヤクソウ |
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ミヤマウスユキソウ |
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ダイモンジソウ |
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ミヤマダイコンソウ |
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ムカゴトラノオ |
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オヤマノエンドウ |
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チシマギキョウ |
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カラマツソウ |
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姥権現 |
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ニッコウキスゲが咲き始め |
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ハクサンフウロ |
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ハクサンボウフウ |
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御秘所の標識 |
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ミヤマハンショウヅル |
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御前坂 |
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本山小屋 |
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本山小屋を後にする |
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