登山者情報1,972号

【2016年07月03日/大日杉〜草履塚/井上邦彦調査】
 
 今年の飯豊連峰山形県側山開きは、神事翌日の登山を行わないこととなり、「有志登山」と称して小国山岳会・長井山岳会と一般公募の参加者が3班に分かれて登山を行った。筆者はA班として飯豊山をめざした。
 大日杉に着くと既にみんなが集まっていた。天気予報では15:00から雨である。A班の点呼を取り11:00の時点で戻ることにした。切合小屋をめざすB班、御坪までのC班に先駆けて、05:10大日杉小屋を出発した。05:26ザンゲ坂を登り切って尾根となる。すぐ後ろを歩く方が苦しそうなので脈拍を図ってみると160/mを超えているとのこと、ペースを落とす。05:46-55長之助清水で一息つけ、06:39-46休憩。06:56滝切合通過すると、ヒメサユリ・ガクウラジロヨウラク・ギンリョウソウ・アカモノ・ミヤマクルマバナ・マイヅルソウ・ミヤマキンポウゲ・ハクサンチドリが咲き始める。
 07:16-24地蔵岳で休憩、稜線は雲の中である。ミヤマキンポウゲ・マイヅルソウ・イワカガミ・オオバユキザサを見る。地蔵清水には既に残雪がなく使用できない。ミヤマクルマバナ・カラマツソウ・ニッコウキスゲも加わる。
 07:42、1,508mピークを過ぎるとヒメサユリ街道が始まる。ガクウラジロヨウラク・ハクサンチドリ・アカモノ・ミャマコウゾリナも目を楽しませてくれる。07:57目洗清水を過ぎ、広場で07:59-05休憩とする。ツマトリソウモミジカラマツ・オオバユキザサ・イワカガミ・タニウツギ・イワイチョウ・ミヤマツボスミレ・ゴゼンタチバナが咲いている。08:34御坪はヒメサユリに包まれていた。ナナカマド・ハクサンシャクナゲ。08:39御沢分レ通過、ハクサンシャクナゲ(盛)・コケモモ・サラサドウダンが咲いている。
 尾根から右手に下り、09:12-20水場で休憩する。以前一緒に登った羽黒自然保護官事務所のSさんがここを「素敵な水場」と表現したと紹介すると、みなさんは「良い名前だから広めよう」と言ってくれた。水場から残雪を踏む。次の残雪は持参したスノーバーを打ち込みフィックスロープを設置した。
 稜線直前の小沢は急峻な残雪に覆われている。ここもロープを設置してトラバースと考えていたが、考えなおして踏み跡を直登し、最後の残雪斜面にフィックスロープを設置した。09:52稜線に出る。10:00-09切合小屋で佐藤さんと長谷川さんに挨拶する。
 ここから先の稜線には、ヨツバシオガマ・ツマトリソウ・ガクウラジロヨウラク・ナナカンマド・ミヤマキンポウゲマルバシモツケ・ウサギキク・ニッコウキスゲ・アカモノ・ゴゼンタチバナ・マイヅルソウ・シラネアオイ・オオバキスミレ・ハクサンボウフウが咲いていた。草履塚の残雪は穴が空いてきたの踏抜き注意、シラネニンジン・ショウジョウバカマ・ミツバオウレンが咲き、融雪水が豊富だった。
 10:33-11:00草履塚、本日の山頂をここに決める。予報と違って稜線の雲が次第に取れてきた。切合小屋まで来ていたB班に追いつき、11:53素敵な水場、12:10御沢分レ、12:16御坪、御坪の先でB班と一緒に休憩した。その後はB班を追い抜き、12:50目洗清水を通過し、13:25-34地蔵岳で休憩。13:45滝切合、14:08御田を通過し、14:12-44長之助清水でまったりとし、15:10大日杉小屋に到着した。
 小屋では16:00から始まる神事の準備が行われていた。缶ビールを手に、沸かしていただいていた露天風呂に入り、身を清めて神事に参加した。
今回のコース
稜線直下のルート
 長之助清水
ザンゲ坂を登る
地蔵岳直下から稜線を望む
御坪に向かう
ヒメサユリが迎えてくれた
カラマツソウ
所々で立ち止まって撮影
ミヤマコウゾリナ
待っていてくれたヒメサユリ
稜線を望む
まもなく御坪
御坪はヒメサユリに包まれていた
ヒメサユリに混じってハクサンシャクナゲ
いつもの場所から望む御沢
掘れている登山道
巻道は歩きにくい
ダケカンバの林が良い
岩のアクセントも
素敵な水場に到着
残雪の上を歩く
おっと、滑った
急傾斜な所にフィックスロープを設置
稜線直前で雪の壁が立ちふさがる
踏み跡と藪と残雪を踏んで稜線に直登することにした
飯豊山
稜線 旧道
新道が随分と掘れてきた
巻いた残雪を振り返る
草履塚と飯豊山
ヨツバシオガマ
ハクサンシャクナゲ
大日岳
オノエラン
草履塚を登る
融雪水が豊富
随分と侵食を受けている
残雪を踏み抜かないように注意
後ろは種蒔山
草履塚に到着
本日の山頂で記念撮影

つづく →