登山者情報1,975号
【2016年07月08日/石転び沢〜梶川尾根/井上邦彦調査】
町内の河川は前日の雨で濁流であったが、倉手山登山口まで来ると住み始めていた。天狗平ロッジに立ち寄り、荷上げの缶ビールを背負子につける。梅花皮小屋からの情報を基に、計画を変更して逆とし石転ビ沢を登り梶川尾根を降ることとする。
05:55ゲート発、温身平を歩き、06:18砂防ダムから登山道に入る。山はまだ水を豊富に含んでいた。06:41-48うまい水で休憩。ここで登山者二人を追い抜く。06:59地竹原慰霊碑通過。07:16梶川出合は水量が多く、合流点で片足を濡らす。2回目の休憩。07:35赤滝にて持参した鎌で草を刈り払う。
07:47石転ビノ出合。合流点から下流の梅花皮沢の雪渓はズタズタに亀裂が入っており渡れるものではない。門内沢にはいると、ここは円状に亀裂が入り真ん中が窪んでいるではないか。左岸沿いに雪渓を慎重に進むが、何時落ちるか分からない部分があり、急崖にステップを切って貼りつく。手がかりがないのでピッケルのピックを刺してじわじわ進む。雪渓が崩壊したら爆風で崖から吹き飛ばされるだろうが、他に方法はない。なんとか上流の比較的安定した雪渓に上がり、そそくさに渡って門内沢右岸に逃げる。
石転ビ沢も水流が多いが、飛び石で渡り、07:59石転ビ沢右岸にて3回目の休憩。右岸の踏み跡にはサンカヨウ・ミヤマキンポウゲ・オオサクラソウが咲いている。雪渓に上がって右岸からの小沢が露出していることに驚いたが、なんと小沢から雪渓に上がる所の段差が全くない。今年の雪渓がいかに薄いかを示している。
08:48-05-ホン石転ビ沢出合左岸の水場で休憩し、トレランシューズにアイゼンを付ける。ショートスパッツと組み合わせて固定する。09:43-54北股沢出合の水場が露出していたので5回目の休憩。黒滝の亀裂が穴となっていた。ここに落ちたら助からないだろう。10:11中ノ島(草付き)に上がりアイゼンを外す。中ノ島(草付き)にはノウゴウイチゴ・ミヤマキンポウゲが咲いていた。最上部で再度アイゼンを履いて横断し、小屋直下の残雪はアイゼンなしで登ったが、やはりズックはキックステップが効かないので歩きにくかった。
10:59-11:19梅花皮小屋でビール箱から開放される。11:38北股岳山頂で休憩、ギルダ原のニッコウキスゲは咲き始めといったところだ。12:28門内小屋で水汲みから戻ってきた管理人の水沢さん・稲葉さんと情報交換。昨日までは船窪の残雪が使えたが、今日からは下まで下って融雪水を組み始めたとのことである。また初代門内小屋(現在は倉庫として使用)の屋根が大きく破損していた。
12:46扇の地紙で管理人交代で登ってきた長谷川さんに会う。保全作業地を確認しながら降る。13:43ケルンにはチシマギキョウ・ハクサンフウロが咲いており、13:51梶川峰の下にはミヤマコウゾリナ・シロバナニガナが咲いていた。14:20-40五郎清水を確認し、新潟山岳会のSさんと会う。14:52滝見場を通過し、先日設置した梯子の補修を行い、16:02天狗平ロッジに戻った。
天狗平ロッジで小関さんから見送られて出発 |
 |
ロッジの温度計 |
 |
温身平のブナ林を進む |
 |
梶川出合は川岸を進む |
 |
水量があったので靴を濡らして渡る |
 |
赤滝 |
 |
雨で洗われている |
 |
石転ビノ出合に到着 合流点下流の雪渓は崩壊中で渡れない |
 |
門内沢に行くとここも崩壊中で渡れない 左岸(右側)の急崖に足場を刻みピッケルを突き刺して上流の雪渓へ |
 |
命からがら右岸に渡った |
 |
門内沢の雪渓 |
 |
石転ビ沢は驚くほど雪の量が少ない |
 |
上部から見下ろした石転ビノ出合 |
 |
ここまで来ればひと安心 |
 |
右岸から入る小沢の付近は雪渓がない
さらに段差が段差が全く無いのは記憶に殆どない! |
 |
振り返る |
 |
ホン石転ビ沢 |
 |
対岸の小沢の上流で休憩 |
 |
 |
中ノ島(草付き)を仰ぐ |
 |
出合を見下ろす |
 |
北股沢出合い北股沢出合 |
 |
画像右下の水場が露出していた |
 |
 |
水場で休憩 |
 |
黒滝の亀裂が開いてきた |
 |
入ったら助からないだろう |
 |
トラバース地点の大岩が顔をのぞかせている |
 |
中ノ島(草付き)途中の水場 |
 |
中ノ島(草付き)の登山道にあいていた穴 |
 |
落石が直撃した痕である |
 |
 |
振り返る |
 |
中ノ島(草付き)最上部のトラバース地点 |
 |
小屋直下で最後の残雪を踏む |
 |
梅花皮小屋に到着 |
 |
治二清水より梅花皮小屋 |
 |