登山者情報2,052号

【2017年04月29〜5月5日/吾妻高湯〜飯森山〜飯豊山〜西俣尾根 /加賀谷亮調査】 その2
全7日間の縦走の内、4日目〜5日目の記録になります。
・・4日目:5月2日(火)朝曇りのち快晴・・・・・・・・
【栂峰下幕営地〜栂峰〜日中飯森山〜大塚山〜赤崩〜谷地平幕営地】
歩行距離 19.3km
累積標高(登り) +1475
累積標高(下り) −2046
始点標高 1527
終点標高 959
幕営地発 6:41
栂峰 7:45
日中飯森山 9:11
大塚山 14:21
谷地平幕営地 16:25
 幕営地点の標高が高く、風もあったので寒くて夜に何度も起きた。寝不足で体力が回復した感覚が薄い。天気予報では快晴との事で、日の出前に起床して写真撮影のつもりだったが、生憎の曇り。行動開始してしばらく、日中飯森の頂上が近くなる頃からにわかに快晴となる。
 栂峰〜飯森間は尾根通しに進み例年通り2箇所危険なレベル(体感的には垂直一歩手前)の雪壁を強引に乗りこした。正解は一旦大桧沢に下りて、飯森の北側に上がる方が安全確実である。飯森から先は目論み通り藪も少なく、地形的に危険な箇所も無いので快調に歩を進める。途中数箇所でクロベの木が隔離分布する小ピークが数箇所あり、栂峰や飯豊とも異なる植生が興味深い、大塚山の鉄標柱は若干傾きが増した様な気もするがまだ健在であった。
 今夜の宿は天国の様な情景の広がる谷地平の展望良好な地点・林道のど真ん中に構えた。夕方、テントから外を眺めているとアナグマの様な獣がこちらを全く警戒する様子も無く歩いていった。

・・5日目・5月3日(水)終日快晴・・・・・・・・
【谷地平幕営地〜五段山〜剣ガ峰〜三国〜切合〜飯豊本山小屋】
距離 14.27km
累積標高(登り) +1930
累積標高(下り) −793
始点標高 959
終点標高 2097
谷地平幕営地発 6:19
月夜岳 7:20
川入切合 7:38
五段山 8:18
地蔵山 9:30
三国岳(大休止) 11:12
切合 13:21
草履塚 14:00
飯豊本山小屋 15:19
 標高が低いので暖かく過ごせるかと思いきや今山行中最高の冷え込みの朝となり、またしても寝不足な感じ。無風であった事もありテントは真っ白に霜で凍結していた。
 谷地平から林道を少し行くと、リュウキンカと水芭蕉が咲き誇る園があった。湧水でもあるのだろう。今日以降は登山道の上を行くので藪に悩まされる心配が無く、疲弊した足取りとは裏腹に心は軽い。
 五段、地蔵をパスして剣が峰に取り付くと、想像していた雪ベッタリとは全く異なる、近年最悪の状態(2049号にも掲載)。ナイフリッジの蟻の門渡りはいつ雪が崩れるかとヒヤヒヤしながら、静かに進む。登りはまだしも下りはいやらしい。
 三国でテントや寝袋を乾かしながら大休止して再出発すると、駒返し(夏は鎖梯子場)の状態がまたしても悪い。どうも雪の付き方か落ち方かが例年と異なる様子で、種蒔山への登りは逆に例年より傾斜が随分と穏やかであった。
 草履塚以降は殆ど雪を踏まず、本山小屋への最後の登りである御前坂で船引町のkoizumi氏(https://blogs.yahoo.co.jp/nazbot39/28070968.html)とばったり。本山小屋で正月山行(2016号)のデポ残品での豊かな食事と酒宴を楽しんだ。

・・・・・・・・・以降6日目はその3に分割します・・・・・・・・・
4日目の地図
5日目の地図
飯森沢方面の夜明け
朝は生憎の曇り空
眼下に熱塩加納の日中ダム
凛としたブナの佇まい
南東側は晴れてきた
磐梯山の雄姿
栂峰はガスの中
栂峰から飯森方面
飯森方面もようやく晴れてきた
小鞍部の向こうに磐梯山
日中飯森山山頂の神社
飯森から栂峰方面
飯森から鉢伏山
ジャンクションピーク(JP)から飯豊方面
滅多に見ることの無い鉢伏山西面
まだまだ飯豊は遠い
左飯森、右鉢伏
中央のピークが大塚山
所々のピークや尾根にクロベが密集し興味深い
飯豊がだいぶ近くなってきた
大塚への強引な雪壁攀じ
大塚山の鉄標柱
大塚山からの飯豊
さらにアップで
谷地平が見えてきた
天場より谷地平の向こうに飯豊
今日のお宿
谷地平と飯豊の目覚め
リュウキンカと水芭蕉
霜纏うリュウキンカ
水芭蕉の白さ際立つ
尾根を駆け上がるブナの新緑
川入切合
五段山から朝日方面
五段山から遥かに来し飯森と右奥に吾妻
地蔵山より剣ガ峰
剣ガ峰より地蔵山方面
剣ガ峰ナイフリッジ
タカツコ沢源頭雪塊崩壊中
剣ガ峰を振り返る
三国から種蒔方面
七森から疣岩山方面
種蒔山に這い上がる
切合小屋
草履塚
草履塚より御西方面
草履塚より大日方面
本山小屋で快適なお泊り
洛陽の飯豊本山

おわり(その3へ続く