登山者情報2,079号の2(クマの痕跡)

【2017年08月04日/弥平四郎~松平峠~三国岳~鏡山~上ノ越~弥平四郎/井上邦彦調査】

 8月4日は弥平四郎集落の奥である祓川駐車場に車を置き、松平峠経由で三国岳に行き、帰途は上ノ越から鏡山まで往復してから八ツ小屋尾根を下山した。新潟福島県境である疣岩山から鏡山までの間には、クマの痕跡がたくさん見られたので、2回に分けて報告する。
 最初にクマ剥ぎ系、続いて鏡山の近くで観察した2箇所のクマ痕跡である。1箇所は登山道脇の朽ちた株を掘ったもの、もう1箇所は登山道を塞いでいた倒木を破壊したものである。

疣岩分岐の標柱にもクマに齧られた痕跡があった
全て登山道脇で見られたクマ剥ぎである
クマ剥ぎが契機となり幹が朽ち始めている。
上部まで剥ぎ取られている
これもクマ剥ぎである
これは昨年も報告した場所である
一見すると新しいようだが、昨年の画像と比較してみるとほぼ同じであった。
2016年08月25日の画像(詳細は第2040号の2
枝折れなのだろうか?
基本的なキタゴヨウに対するクマ剥ぎの形
右の2本ともクマ剥ぎが見られる
そのうちの1本は樹洞が出来ている
傾斜の下部側に作られたクマ剥ぎ
これは下山してから弥平四郎集落近くの林道沿いで見かけたもの
歯の跡が明瞭だ
縦に歯で削っている
比較的大きなクマだと思われる。
下に行くと歯の向きが変わるように思うのだが・・・
最後まで縦型の歯痕だった
登山道の左脇に穴を掘った痕があった
倒木の根の部分を掘ったようだ
掘り出された木くずはまるでスズメバチの巣のようだった
これは登山道を塞いでいた倒木。
倒木を縦に引き裂いている。
切断面には虫の痕が
クマは夏期になると昆虫を食るようになる
昆虫を1匹ずつ探すのでは、労働に対して割があわない
たくさんいる所を狙う
切断面は比較的新しい
成虫だけでなく幼虫もこういう所を好むのではないだろう
倒木の木屑
左の部分だけが剥がされたようだ

おわり