会員の山行 298号

【2013年12月22日/旭岳東稜(八ヶ岳東面)/吉田岳調査】

 東根の山仲間から誘われ、八ヶ岳東面のバリエーションルートに向かった。当初の予定では旭岳東稜と権現岳東稜を登る予定だったが、八ヶ岳では珍しいくらいの積雪という条件と時間的な制限から2日目は天狗尾根に行き先を変更した。メンバーはwad君とabu君と私の3人。二人は優秀な若きクライマー。おじさん(私)は足を引っ張らないよう頑張ることとする。ちなみに旭岳は2回目の登攀となる。http://www.iideasahi.jp/ka146.htm
 21日 6時関川村を出発。12時清里美しの森駐車場着。積雪は多かったが、トレースを使わせていただき、2時間半で出合小屋に到着。他に4パーティ程いたが、1パーティーは外に幕営してくれたため我々は小屋内を使わせていただき、計4つのテントが小屋内に張られた。雪と風が強まり、積雪量はますます増えていった。
 22日 4時半起床。6時には出発準備が整ったが、暗いので30分ほど時間調整を行った後に出発。二股からは怒涛のラッセルに入った。腰、時に胸までのラッセルにもなり、八ヶ岳では想像できない積雪量である。ただ、楽勝だった前回よりはある意味面白い。ちょっとした痩せ尾根もきのこ雪をかぶり、楽しませてくれる。交代でトップを変わりながらラッセルを続け、10時半、上部岩稜帯に到着した。
 私は前回リードをしているので今回はwad君にリードをお願いし、ロープが張られた後、1本のロープで二人を上げてもらう方法をとった。新雪をかぶった岩や草付きにうまくバイルを引っ掛け、登って行く。風雪も収まらず、寒い。ラッセルで時間を使った分、夕方まで小屋に降りられるか時間も気になる。と言いながらも、このメンバーなら何とかなるだろうという安心感で、悪条件を楽しみながら登ることができた。上部は、コンテで登り、13時半、旭岳に到着した。
 写真を撮り下山開始。稜線を歩き、ツルネ尾根へと向かう。視界が悪かったため、所々で現在地を確認した。15時半過ぎに出合小屋到着。ちなみに、我々のすぐ後に入ったパーティーはその日のうちに戻れずに朝帰りとなった。同じコースでも条件により様相が変わってくる、登山の奥深さを知ることができた。
出合小屋の様子
朝焼けを浴びながらのラッセル
山頂はガスの中
意外と怖い
赤岳が見えた
核心部へと向かう
赤岳をバックにabu君
wad君、岩稜をクリア
雪稜が続く
きのこ雪がわるい
最後の岩壁
天候は回復せず
旭岳登頂
早く帰ろう

おわり