登山者情報1,255号

【2009年07月04-05日/飯豊連峰山開き/井上邦彦調査】

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蛙物語

 03:30リーダー起床、天気判断を待つまでもなく決行とする。04:00参加者起床。04:30飯豊山荘前でNIYの指示でストレッチ。注意事項を確認し、出発。04:49梶川尾根に採り付く。
 純白のコメツツジを足元に見ながら急な松尾根を登り、05:19-26楢の木曲りで休憩とする。雲はあるが、06:15湯沢峰から石転ビ沢上部と梅花皮小屋、飯豊山とダイグラ尾根が見えた。暑さを避けて06:25-06:32鞍部で2回目の休憩。
 ヤマツツジの咲く尾根は、崩壊して両手を使わないと登れない所もある。06:57-07滝見場で記念撮影。石転ビ沢・梅花皮大滝が見えた。再び急登になる。僅かに残雪を踏み、マイヅルソウ・オオイワカガミを見ながら、07:36-52五郎清水で休憩とする。
 トットバノカッチで融雪水が取れたが先週よりも少ない(帰途は水量が増えていた)。笹の中の新道は全て露出しており、夏道が歩けた。傾斜が緩くなった所からヒメサユリが顔を見せる。
 08:36-48梶川峰で4回目の休憩。稜線に雲がかかってきたが足元には、ヒメサユリ・ゴゼンタチバナ(盛)・ツマトリソウ・アカモノ(盛)・チングルマ・イワカガミ・ミツバオウレン・イワイチョウ・ニッコウキスゲ・マイヅルソウ・ハクサンボウフウが咲き競っている。
 昨年9月1日(登山者情報第1188号)に2個所水路を掘り、埋もれた地塘にこれ以上砂が入らないようにした場所は、見事に植物が芽を出し復元が始まっていた。
 さらに進むと、ヒメサユリとニッコウキスゲが入り混じっての競演!これには皆、歓声を上げる。
 広くなった登山道にも昨年の作業跡が機能している。緑化ネットは全て露出しており、登山道を覆う残雪はごく僅かになった。基本的に梶川尾根はルートを外さない限りは滑落の恐れはなくなったと言えるだろう。
 09:25-34扇ノ地紙で長くなった全員をまとめて点呼を取る。計画ではここから下山するのだが、予定時刻(11:00)より相当早く、メンバーの元気も良い所からさらに稜線を南下することとした。
 稜線はこれまでと打って変わって乾燥地のお花畑となる。キバナコマノツメ(盛)・マイヅルソウ・ミヤマキンバイ・ミヤマダイコンソウ・ミヤマハタザオ・ナナカマド・ヒナウスユキソウ・ハクサンチドリ・ウズラバハクサンチドリ・クチバシシオガマ・コケモモ・ツマトリソウ・ヨツバシオガマと多彩である。
 09:51-10:05門内岳山頂で記念写真を撮影し、門内小屋でトイレ休憩とする。そのうちに2班が追い付いてきたので場所を明け渡して出発しようと点呼を取ると、1名少ない。慌てるが、2班のメンバーに聞くと、途中で1名とスライドしたとのこと、皆が小屋の中で待っている時に、トイレを終えてそのまま下山をしたらしい。ガスで視界のない中を追いかると、すぐに合流でき、ひと安心。
 10:31-11:08扇ノ地紙で大休憩。あらかじめ雪の中に埋めておいた缶ビールを掘り出し、ささやかに乾杯!コンデンスミルクのかき氷は、涼しすぎるために手を出す方がすくなった。
 昨年土嚢で補修を試みた個所で、参加者の方から石を運んでもらい、崩壊部分を手直しした。11:50梶川峰を通過し、12:13-31五郎清水で休憩。岩の陰にある本物の五郎清水で快感!
 皆の足は止まることなく、12:51滝見場通過、13:58楢の木曲りを通過し、14:42林道に降り立った。
 なお途中でマルバマンサクだけが枯れている場所があった。これは岐阜県から広がってきたマンサクの枯葉症状と思われる。

まだ薄暗い時間ですが、ストレッチ体操
滝見場から梅花皮小屋が見えました
黙々と登ります
滝見場から見た石転ビ沢
石転ビ沢核心部
梅花皮大滝
石転ビ沢を背景にして
右上が三本カンバ
梶川峰が近くなった所でヒメサユリが・・・
昨秋施工した池塘
ニッコウキスゲが咲いていました
ヒメサユリが歓迎してくれます
ヒメサユリとニッコウキスゲの競演
ネット箇所には僅かに雪が残っていました
上から見た所です
門内小屋はガスの中
寒いくらいです
門内小屋に到着
門内岳山頂にて
門内小屋で休憩
ミヤマハタザオ
門内小屋を後にして
konchangとスライド
バイカオウレンの実
ゴゼンタチバナ
ネットまで戻ってきました
ネットから出た新芽
こちらは単子葉植物
苔の仲間でしょうか
これは元気が良さそうです
ヨツバシオガマ
ケルンと梶川峰
皆の協力を頂き破損部分を強化しました
上から見た所
ハクサンシャクナゲ
排水路で蘇ってきた池塘
梶川峰から望む石転ビ沢上部
トットバノカッチは夏道(新道)が全て露出しました
ダイグラ尾根と飯豊山
三本カンバからみた石転ビ沢
核心部
カンバ下の急斜面を下る
五郎清水 右上の岩を越えると素晴らしい水がある
岩の亀裂から噴き出す痺れるような冷水を飲む
ギンリョウソウ
マルバマンサクだけが枯れている
周囲一帯が枯れている
「マンサク葉枯れ」が顕著になっています
梶川尾根を無事下山しました!
飯豊山荘に戻ると・・・
冷た〜いトマトが待っていました
Aコースの皆様 大変お疲れ様でした