登山者情報992号

【2006年04月01日/中尾根〜二王子岳/井上邦彦調査】】

 山田さんの記録(第991号)を読んでいるうちに、久しぶりで二王子岳に行きたくなった。南俣集落から林道に入り若干進むと杉が倒れており自動車が1台止まっていた。Uターンしてその手前の僅かなスペースに駐車する。出発の準備をしていると、2人連れの方が来て駐車場所に苦労していた。
 06:55スキーを背負って歩き始める。雪が消えている部分もある。雪は固い、先行者のトレースを辿って、07:20二王子神社分岐を通過する。ウサギの足跡が多い。
240m07:31-34峠で服を脱ぎ右手の尾根に取り付く。07:39右手にトラバースしている夏道を見つけ、夏道沿いに登る。尾根には鋸跡もあり夏道があると思われた。徐々に雪が増えていく。左下に二王子神社を見下ろしながら進む。担いでいるスキーの先端が枝に掛かるが、心配したほどではない。雪が硬いので軽いキックステップ、390m小ピークを越え、460m08:12-19(ポイント)平坦になる所からスキーを履く。この先暫く左斜面は杉林、ブナの幹にデフが巻かれている。結構歩く人がいるのだろう。
 525m08:32小ピークを越える。尾根が細くなるがスキーで登る分には問題ない。08:54-58急斜面はスキーをカラビナとテープでスキーを曳き、640m09:00(ポイント)ピークに立つ。
 720m09:15-23ピーク(ポイント)で食事を取る。この先の尾根は痩せているものの潅木が生えているので恐怖感はない。二王子岳にはブナ林がなく淋しく思っていたが、720m09:30規模は小さいがブナ林となっていた。樹枝に付いた霧氷がいっせいに落ち襟首に入る。
 09:48ガスの切れ間から高知山方面の平見えた。霧氷が滝のように頭上に降り注ぐ。霧氷は雪崩のように斜面を落ちて行く。870m09:55ピークからはパノラマのように視界が広がる。スキーが時折逆走し両手で雪面にしがみつく。
 990m10:16-30(ポイント)食事を取っていると、夏ルートを登っている2人が見えた。恐らく先ほどの方達だろう。ひと登りして1,050m10:35森林限界に出る。ここからは地形図のとおり広大な尾根になる。視界が悪い時は丁寧なルート選定が必要だろう。この辺りからガスが出てくる。
 10:50、2人の下山しているワカン跡が残っていた。風により新雪は全て吹き飛ばされており、海老の尻尾を敷き詰めたような雪面になっている。1,160m10:54左より高知山方面からの尾根が合流する。
 1,190m11:03エッジが効かないので真っ直ぐに登っていたらスキーが逆走して落ちる。何とか止まったが落ちる方向が悪いとかなり下まで滑落する。カラビナとテープでスキーを曳き、ピッケルを出してキックステップで登る。傾斜を増すほどに雪は硬くなり、蹴り込んでも足場ができない。仕方なくピッケルで足場を切り、一歩一歩高度を上げていく。
 1,300m11:19山頂の鐘見えたが、近すぎる。1,360m11:29頂稜まで登りきりスキーを履く、先ほどの鐘は気象観測のアンテナであった。下に夏ルートを下りていく人がいる。またその下に2人登ってくる。
 11:30夏ルートに合流する。視界が悪くなる。1,420m11:41-12:30山頂に到着。鐘をバックに記念撮影をして小屋に入る。小屋には誰かが「4.1」と印をつけていた。小屋の中では出発時に会った見付の2人が食事をしていた。下山して行ったのは下越の須藤さんとのことであった。四方山話をしていると、先ほど下に見えた2人が入ってきた。
 スキーを履いて下山を開始する。視界がないのでワカンの爪痕を確認しながら進む。12-33-39観測所でシールを剥ぎ、踵を固定する。トレースから外れないように滑降する。すぐに先行の2人に追いつく。視界が開けてきた。13:07独標の柱は積雪4mを示していた。
 13:18-24一王子小屋の中を確認する。2階冬期出入り口から入るが、1階の入口も使用できた。スキーの滑りが悪いのでワックスを塗る。適当にルートを選んで大杉を過ぎ、杉林に入る。一箇所スキーを脱いだが、殆どスキーで滑り、13:51-52二王子神社に到着する。学生が炊事場で食事をしていた。暑くなってきたので服を脱ぎ、また滑る。太鼓橋からスキーを持ち、14:04林道に出てスキーを履く。所々雪がなくなっていたが、そのままスキーで進み、14:25車に到着した。

今回のコース

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